スキル3
俺達は息を整えて地面に寝そべる。
地面は雑草が生い茂っているため寝そべってもいたくない。むしろ気持ちいいくらいだ。
「ヤベ、眠くなってきた」
「ここで寝たら死ぬぞ」
「なんで?」
「狼とかかが来たらやばくね?」
ああ。そういう事か。
「死んだら死んだでそん時だろ?」
「俺はまだ死にたくないんだが…」
俺はずっといつ死んでもいい的な感じで過ごしていたが、澤田はそうじゃなかったらしい。
「お前、やりたいこととかあるの?…結婚願望とか?」
「そんな感じ」
「俺は一生、彼女いない歴=年齢だわ」
俺達は地面に寝そべりながら話続ける。
「それいいんか?」
「なにが?」
「ここやったら2次元の女の子みたいなことかいるかもしれんぞ!」
「それはこの絶望的な状況をどうにかしてから行ってくれ」
「せやかて工藤!www」
「wwwいきなりそれ言うのやめろやww」
俺は起き上がってスキルを発動する。何か変化があるか調べたかったのだ。
「なんだこれ?」
スクリーン右上に『COST』と書かれていた。その文字の横に10/10となっていた。
「澤田―。お前、スキルどうなってる?」
「どうした急に?」
澤田も起き上がってスキルを発動する。
「右上に『COST』って書かれてないか?」
「あるよ」
「どうなってる?」
「9/10ってなってる。なんやこれ」
「さあー…」
さっき見た時にはなかった。少なくともさっきスキルを発動させたときには『COST』なんてなかった。
考えられるのはスキルで出した物の限度だろう。しかし、どれがどのくらいのコストなのかがわからない。
俺が出したのはスマートガンとサーバル。澤田は拳銃、双眼鏡、包帯、ナイフ。
「それぞれどれくらいなんだ?」
「えーと…あっ武器を詳しく見ようとしたら詳細が出てきたぞ」
「まじか!」
俺はスクリーンのスマートガンの文字をを見ながら詳しく見ようとイメージする。
すると、別のスクリーンが出た。スクリーンには武器の説明、出現に必要なコストが書かれていた。
「なるほどなー」
『スマートガン詳細:exsの主武装。本来はエネルギータンクを接続しなければならないが急ごしらえで小型のエネルギーユニットが装備してある。そのため、装弾数は少なく2発撃つとリロードを必要とする。そして、センサー類も外されているため高精度の射撃ができなっている。exsのアーマーを装備することで本来の性能を得ることができる。コストは7。
「コストたっか!」
「なんぼやったん?」
「スマートガンは7、サーベルは3」
「その分性能はいいとか?」
「exsの装備を付けないと性能は発揮できないってさ」
「ゴミやん」
言うなよと内心で思いながらスクリーンを閉じる。ちなみに出したものを戻すことでコストは下がる。当然だな。
「澤田は?」
「俺は9ミリ拳銃が3、双眼鏡と包帯とナイフが2。性能は多分普通」
「澤田の方が使い勝手よさそう…」
「でも、つるっぴの方はコストが上がったら強そうやん。コストはスキルレベル上げたら増えるやろうし」
「だろうな。それに出せる物も増えると思う」
じゃないとクソゲーだ。
ていうかマジで眠い。
「ね~む~い~」
「寝たら死ぬぞ?」
「いいよそれで」
「なら今からあそこの森まで走れww」
澤田はそう言って目の前にくらい森を指さす。
「それはひどくないですかねーw」