殲滅
『敵数……約1000』
敵の数は多い。早めに終わらせないと澤田もしんどいだろうし。なら、出し惜しみは無しで行く。
「フルで行く…」
『……了解』
視界の中央にレーダーが出てくる。
そのレーダーは右上の物とは違い、拡大されてある。
レーダー内の赤点に印がつけられていく。
『enemy lock …… fire』
機械音声が聞こえると同時にACFデバイスが一斉射撃。右手のスマートガンから放たれたビームはCFRデバイスによって屈折させられ敵を多く貫通していく。さらに背部に搭載されたL式ビームカノンからビームが一斉に発射される。ビームはまっすぐにロックオンした敵に向かっていき、貫く。左手の腕部ビームガンで近い敵を打っていく。
止むことのない射撃により、敵は次々に倒れていく。
「やべえ……」
自分でやっていながらドン引きするほどの殲滅速度。
いや、早いに越した事にはいいんだけど…圧倒的すぎるなー。
その時、警告音が鳴った。
LOOK-ON ALERT
ロックオンされたか。
視界中央の円線の下側が赤くなっている。
「という事は…」
後を向くと赤く燃える球がこちらに向かってくる。
それを大きめの回避運動で避ける。が、その球はUターンしてまたこっちに飛んでくる。
「まあ、追尾式だわな。にしても、元の世界のミサイルより追尾性能高すぎるだろ」
後ろに飛びながら頭部60mm機関砲で迎撃を試みる。
球は銃弾に当たると大きく爆発した。
「ここはミサイルと同じなのな」
更にまた赤く燃える球が飛んでくる。その数5。
「邪魔だな。やってるのは…あれか」
視界の隅で杖を持ったゴブリンが3匹。
球を迎撃しながら適当にスマートガンを3発撃つ。ビームはCFRデバイスによって屈折され、ゴブリンの頭部を貫く。
「これで良し。で、いかにも面白そうなのが向こうにいるな」
視線の先に黒い羽の生えた人型の魔物を見つける。
「ガーゴイル…」
パッと見そう連想させる魔物は地上に向けて氷の結晶を放っている。
空中からの攻撃に兵士や冒険者たちは苦戦していた。
「空中戦か。面白そうだな」
俺はガーゴイルの群れに向かって直進する。
こちらに気を向けさせるためにスマートガンを1発だけ撃つ。その球はガーゴイル一体の脳天を貫く。
こちらに気付いたガーゴイルはすぐに氷の結晶を生成し、こちらに飛ばしてくる。
ATTACK ALERT
『回避運動……バレルロール』
機械音声が聞こえたとたん視界に結晶の軌道が赤い線となって現れる。
その線を参考にバレルロールで回避する。
『enemy lock ……fire』
回避しながらL式ビームカノンとACFデバイスの一斉射撃。それに加えてスマートガンと左腕部ビームガン、60mm機関砲も射撃をする。スマートガンはCFRデバイスによって最適な軌道へと屈折させられる。
そして、ガーゴイルの群れを殲滅すると流れるように次の戦闘エリアへと飛んでいく。
『敵数……およそ5分の1にまで減少』
約30分ほどで敵を8割がた殲滅することに成功。
防衛側はここぞとばかりに押し返しを始めている。
魔物の群れはもう大丈夫だろう。後は…
俺はゆっくりと街に向かってきている一体の巨大な魔物を見据える。
「…アーマードサウルス……。どうしたものか……」




