異変
「魔物ってどういうことだよ」
「わからん。この位置からだとよくわからんな」
と言われても近づいたらばれるだろうしな。どうしたものか…。
「なあ、ファフって目はいいか?」
「目か?龍の目は人間とは比較にならないほどいいが…」
「雲の上から見えたりする?」
「雲の上……なるほどそういう事か。了解した」
そういうとファフニールは高度を上げていく。
「どういうこと?」
「ん?いや、雲の上からならばれないだろうからそこから状況を把握できたらなって。それだけ」
「できるん?」
「知らん。でも、やってみる価値ありますぜ( ー`дー´)キリッ」
「でも、高度あげたら酸素濃度が…」
「その辺は我の魔法でどうとでもなる」
「なるのか…」
雲の上まで行き、現状の把握を試みる。
「どうだ?」
「魔物が街に押し寄せてきているようだ。かなりの数だな」
「防衛は?」
「頑張っているが難しいだろう」
「これってファフの封印を解いたのが原因じゃない?」
「澤田…言わないでくれ。それは=俺のせいってことになる」
「と言ってもさ―――」
「ん?でかい奴もいるな」
「でかい奴?」
「……また、厄介な奴が出てきたものだ」
ファフニールは面倒くさそうにそう言った。
「厄介って誰がだよ」
「アーマードサウルスだ」
「アーマードサウルス?訳すと鎧竜になるな」
「ああ。その名の通り、硬い鱗に覆われている。大体の耐性を持っているから、倒すのは面倒臭い」
「熱への耐性は?」
「割と高い」
「物理は?」
「完璧だな」
「詰みじゃん」
ファフニールの言う通りなら俺と澤田に打つ手はなし。あるのはファフニールくらいだが…。
「ファフは戦い方知ってるんだろ?」
「我の場合はゴリ押しだな」
「それで倒せるんだな?」
「ああ。だが、この辺一帯も消し炭だろうな」
「おいこら。何さらっと俺達も巻き込んでるんだよ」
「しょうがないだろ。我の場合はそれしかないという事だ」
もっと頭使えよこいつ。
「どうするん?」
「どうするって…。勝機ないだろ」
「でもこれって俺達が生んだ種かもしれんぞ?その場合はつるっぴのせいに…」
「わかったよ!やればいいんだろ!やれば!たくよ…」
「しかしどうする?」
そうだな…。どうしようか。
しばらく考えて至った考えは
「俺が大半をやるよ。原因が俺だっていうなら俺が後始末しないといけないだろうし。澤田は救護な。衛生兵だし、お前にとってもその方がいいだろ。狼2匹は澤田の手伝いな。澤田を運んだり、負傷者を運ぶ。ファフは澤田の護衛でいいだろ。どうせこいつは自分の身を守りながら救護するなんて高等テク使えないだろうし」
「つるっぴ一人で大丈夫か?」
「大丈夫じゃね?機械化使うし。ついでにこいつの性能試してくるよ。そういう澤田も大丈夫か?グロいの行けたっけ?」
「ひよこミキサーぐらいしか無理だな」
「……それ十分じゃね?」
「そうか?」
「ひよこミキサーとは何だ?」
「…知らなくていいことだよ」
そう、知らなくていいことなんだ。あんなものは……。
「でも、どうやって下に降りるんだ?」
「簡単だよ、澤田君」
「どうやるんだよ、鶴野君」
「俺が飛び降りて着陸地点確保する。合図を送るから確認したら降りてきてくれ」
「飛び降りて平気か?」
「高所恐怖症じゃないから大丈夫」
「いや、そっちじゃなくて」
「どっち?」
「飛び降りて着地はどうするんだよ」
「スラスター全開で」
「使い方は?」
「知らん。降りながら探るよ。無理でもなんとかなるでしょ」
「安直だなー」
「安心しろ。いつもの事だ。じゃ、行ってくる」
そう言って俺はファフニールの背中から飛び降りた。




