襲撃
あの二人が出発した翌日。
「少し早かったかしら?」
私は護衛のリモートとガイルと共にギルドの前に来ていた。
「朝一と言っていましたし、これくらいでしょう」
「そうです!ほかの方々が遅いのです!」
「…リモートは少し黙っていて…」
リモートは悪い奴ではない。忠誠心は強いし、なかなかに腕の立つ男だけれど…。
忠誠心が強すぎるのが困る。
忠誠心が強いのは嬉しいけれど、そのせいで行きすぎてしまい殴り合いになることもある。そのためにガイルとセットでいつも来てもらっているわけだ。リモートを止められるのはガイルぐらいだから。
「そろそろお2人も来るでしょう」
「そうね…」
そう話していると道の向こうから2つの人影が現れる。
「おはよう」
「おはー」
神官のリリーナと魔法使いのカーナリアだった。
2人は私の古くからの友人で、最も信頼できる人。
「ねえ、今日はレナも一緒に来るって聞いたんだけど本当なの?」
カーナリアが私に聞いてきた。
「そうよ」
「久しぶりですね」
「そうね……」
「まだ、引きずってるの?」
「そういうわけじゃないわ…」
「十分引きずっているように見えるけど?今の状況は仕方ないと思うし、気にしない方がいいわよ」
「わかっているけど…私は…」
「はっきりしないなんてあなたらしくないわね」
「…そうね」
レナも昔は私たちと一緒にいた友人だった。
でも、私が15歳になってから彼女は私とは遊ばなくなっていまった。私は領主の娘で彼女は平民。身分が違うから彼女は私のそばから離れた。それはわかっている。
それでも私は彼女と昔のように笑い合いたい。
「すみません!遅れました!」
その声と共にレナ達のパーティーが到着した。
「いえ、大丈夫よ」
「そうですか。よかったです」
私達はそれぞれ軽く自己紹介をして、打ち合わせを開始する。
私とガイル、リモート、レナ、ティア、ミルハが前衛でリリーナとカーナリアとアンが後衛でサポートをする。少々偏っているかもしれないけど、これが今の最善だと私は信じている。
「それじゃあ、行きましょうか」
出発をしようとした時、街中に警鐘が鳴り響いた。
「何!?」
「この方角は…森のある方です!」
「!急ぎましょう」
私達は急いで森の方角の壁に向かった。
「何があったの!?」
私は近くにいた壁の近くにいた兵士に事情を聴く。
「はい。それが森の方角から大量の魔物が出現しました。魔物の群れはまっすぐにこちらに向かっています」
「!!急いで迎え撃つ準備を!動けるものはすぐに防衛の準備。ギルドにも応援を要請して」
「了解しました」
まさか、こんなにも早くに事態が動くなんて…。
もっと早くに動いていればこんなことには…。いえ、今は守ることに集中しなくちゃ。
「今から私たちはこの街の防衛をします。いいわね?レナ」
「はい!この街は私たちの街です。私たちが守ります」
「ありがとう。でも、無理はしないで」
「はい!」
私は小さく頷く。
「では、行きましょう」




