薬草採取5
「眩し……」
俺達は太陽と共に朝を迎えた。
「おはようつるっぴ」
「おう。おはよう」
「起きたか」
「おはようファフさん」
ファフさんは両手いっぱいにリンゴを持ってきていた。
「それどっからとってきた?」
「近くの森だが?」
「近くってどれくらい?」
「そうだなー。お主等が歩いて10時間ぐらいか」
「それ近くじゃないから!」
「我はこの姿になっても龍の力を失うわけじゃない。まあ、多少は運動性のは落ちるがその程度だ。とりあえず食え」
そう言われて渡されたリンゴをかじる俺達。ファフニールは狼にもリンゴをあげている。
狼たちはおいしそうにリンゴをかじっていた。
「ところでその狼はどうやって連れてきたんだ?」
「リンゴを取った森でスカウトしてきたと昨日も言っただろう?」
「いや、その経緯を話せ」
「経緯か。森で手ごろそうな魔物を探していたんだ。ふさふさしていて枕に最適なやつ。その時にちょうど2頭の黒狼を見つけてな」
「それがこの2頭か」
「ああ。それで話しかけて」
「なんて話しかけた?」
「我らの仲間になれとな(`・∀・´)エッヘン!!」
「いや、威張られても」
でもまあ、脅迫されて仲間にされたんじゃないならいいか。
「従わぬなら殺すと言ったら仲間になったぞ」
「はいOUT―――。なんだよ!脅迫してんじゃん!ダメじゃん!」
「これくらい普通だぞ?ここでは」
「あ…さいですか」
「つるっぴここは地球とは違う。日本みたいに平和じゃないんだ」
「そうだったな。俺が間違っていたよ…」
ここは異世界だ。元の世界の常識や価値観、倫理観とは大きく異なるところがある。まだ、奴隷を見てないだけましだろうか。
食事を終えた俺達は作業の続きを開始する。
俺と澤田は薬草採取。ファフニールは鑑定&数を数える役。黒狼は俺と澤田が採取した薬草をファフニールに運ぶ係。これでだいぶスムーズに作業を進めることが出来そうだ。
「昨日よりもペースが速いな」
「そうだな。やっぱり2匹のおかげじゃないか?」
「イヤイヤやっているなら開放するところだけど、なんか楽しそうだしこのままでいいかな」
「そうだな。やっぱり仕事は楽しくないとな」
「俺もお前もこういう作業とか雑用好きだしな」
「まあな。でも、飽きは来るけど…」
「それは俺も同じだし、たいていの人がそうだろ。何かをずっとやり続けるなんて相当しんどいだろうし」
「継続は力ないりって言うやつか」
「あ、それ中学の時に友人の卒業アルバムに書いたら体育の先生と同じことを書いていて笑ったわ」
「へー。それはまたすごい偶然だな」
そう話していても作業は進む。
話しながらでも作業はできるしな。こういう、何も考えなくてもいい作業に限るが。あと、俺と澤田がHOTにならなければな。




