再び聴取
「ノーコメントで」
この言葉を使う日が来ようとは。
「そう…。でも、その言葉は肯定しているように思えるのだけれど」
「そう思うならどうぞ。ただ俺はYESともNOとも言っていないんで」
「…でも、あなた達は紛れもなく異世界の人よ」
「そのこころは?」
「あなた達が封印を解いたというなら、あの封印装置を解体したという事。あれは、私達ではまだ解明されていない部分が多すぎる。あれを解体できるのは異世界の人だけ」
「いや、異世界の人でもできる人は限られると思うんですが」
「澤田、ちょっと黙ってろ」
今の澤田の言葉は完全に異世界人であることを肯定する言葉。間抜けなところは変わっていないなー。
「…それにあなた達がさっき食べる前に言った言葉。あれは異世界のある国の風習だそうよ。その風習を知っているのは限られてくるわ。あなた達の出が名門貴族でもね」
おーう…。どうしよう。マジでどうしよう。言い訳が思いつかねー。ここはもう、澤田の変な屁理屈で通すか?
「詰みか?」
「…かもしれん」
「情けないなー」
「そんなこと言うんだったらフォローしてくださいよ、ファフさん」
「無理だなw」
「なら言うな―――!!」
小声で話し合う俺とファフ。
「お?お?もう終わりなのか?つるっぴは情けないなー。そんなんじゃ彼女できないぞーww」
「お前まで煽ってくるんじゃねえよ!」
「てかなんでそこで彼女の話になるんだよ!」
「普通だろ?」
「普通じゃねえよ!」
「いやほら、こういう修羅場を乗るこえられないと彼女とうまくやっていけないよーっていう」
「うまくやるも何も俺は彼女いない歴=年齢だ。俺はそれを貫く。それを貫いたものこそ真の大賢者へとなるのだ」
「む?それはどういうことだ?大賢者になる方法を知っているのか?」
「あー。それはな。俺たちが知っているのは童貞を20歳まで守り切れば妖精に転生できる。25で大妖精、30で魔法使い、40で賢者、80で大賢者に転生できると言われている」
「それはサブカルチャーの話しか?」
「おう。つるっぴはそれに彼女いない歴=年齢を加えることでさらに上の存在に行けるのではないかと言っているんだ」
「その通りだ。澤田」
「ほう。それは我も気になるな。ぜひ試いしてみてくれ」
「大賢者とかに興味はないが俺は彼女いない歴=年齢を貫いてみせるぜ」
というバカな話をアイナは食べながら聞き逃していた。
「そろそろいいかしら?」
「あ、はい。…通じないって悲しいね、サワーダ」
「打てません!!とか言えばいいの?」
「せめて、話をかみ合わせようとしてくれ…」
「実を言うとあなた達が異世界の人かという事はどうでもいいの」
「…澤田、俺の勘違いかな?面倒臭いことになる気がするんだけど…」
「勘違いじゃないから安心しろ」
「安心したくねえよ…」




