脱危機
「ははは!おとなしく捕まれ!」
逃げようとスモグレを持ったとき忠犬がガイルというおっさんに頭を殴られた。
「何するんですか!?」
「お前は黙っていろと言ったはずだ」
「し、しかし!」
「いいから後ろにいろ。今度口出ししたら…わかっているな?」
「は、はい!」
おーこわ。あんな上司は嫌だなー。上司持ったことないけど。
「すまない。こちらの者が失礼なことを言った。拷問はしないので安心してくれ。それはこの国の法で禁止されている」
「あ、そうなの」
俺はスモグレをしまって再びおっさんの話しを聞く。
「拷問以外は本当にやることだ。そこまで酷い扱いはしない。だから同行してほしいのだが」
酷い扱いと言われてもどこまでが酷いとかっていうのは絶対に俺達と感覚違うだろうしなー。
「酷いって言われてもなー。飯は出るの?」
「3食出る」
「量は?」
「普通だと思うぞ」
「味は?」
「上手くはないが不味くもないと言ったところかな」
「牢の環境は?」
「一般的な牢だな」
聞いた感じだと普通か。もし、待遇が極端に悪ければ逃げればいいか。ファフニール使えば簡単か?
「あっ!ファフの事忘れてた」
「あー。ファフさんか―。一緒に牢とか?」
「こいつがそれで納得するならな」
「ふむ。我もう捕らわれるのはごめん被りたい」
「と申しておりますが?」
「と言われてもな。そもそもその龍は何なのだ?見たところ龍の子供のようだが…」
「我は子供ではない。我が名はファフニール。今はこの2人の連れだ」
『えっ?えええええええええええええええええええええええ!?』
言っちゃったよこの龍。目の前に邪龍がいれば即討伐だーになるに決まっている。ファフニールは平気だろうが俺たちはとばっちりで死亡だな。…とばっちりでもないのか。封印解いたの俺だし。むしろ俺を殺せみたいになるだろうな。
「すまん。澤田…」
「ん?何が?」
「お前が死んだときに言えるかわからんから先に言っとく」
「ファ!?ちょっなに殺してるの!?」
「えっと…。その龍があの邪龍ファフニール…?」
「えっと。そうですね」
「という事はあなた達が封印を解いたの?」
「ついやっちゃうんだ!テヘペロ」
その時この空間に冷たい風が流れた。
というのは置いといて。
「てなわけでおとなしく同行するし、事情聴取も受ける。ただ、拘束は無しにしてくれないか?無理話しだとは思うけど」
「え、ええ。わかったわ…」
まだ頭が回ってなさそうだが、言質は取ったし大丈夫だろう。
というわけで同行することになりました。




