移動中
「ファフさんや」
「なんだ?急に呼び方を変えたりして」
俺達は今現在、ファフニールが取ってきた果物を食べながら森を歩いていた。
因みに全員リンゴを食べている。何でも何百年か前に来た異世界人が広めたのだという。
味はまんまリンゴだった。うん。美味い。
「いつもの事だ気にするな!」
「つるっぴは意味もなく口調と抱えたりするから気にしたら負けだぞ」
「何に負けるのだ…?」
「「自分?」」
「どうしてそこで2人とも疑問形になる…」
そうこう話しつつも森を進んでいく。方向は適当。地図も何もない状況だ。行き当たりばったり如かない。
ファフニールに見てきてもらってもいいが小さいままだとそこまで高くは飛べないのだという。大きくなったら目立つしなー。
「それで話は何だ?」
「ああ、それな。『機械化』っていうスキル知ってるか?」
「『機械化』?さて、知らんな」
「そっかー」
ファフニールでも知らないとなると今の俺達には打つ手なしだ。早く「頭部センサーユニット」を使ってみたいんだが。
「何に使うんだ?」
「俺のスキルに必要らしいんだ。それがないと装備できない物があってな」
「お主等のスキルとは…?」
「あれ?澤田言ってないの?」
「そういえば言ってなかったな」
「じゃあ、何話したの?」
「いろいろ」
相変わらずアバウトだなー。まあいいか。
「俺は『ロマンの探求』って言う奴でなんか色々出せる感じかな?」
「俺は『衛生兵の憧れ』で大体つるっぴと一緒な感じだけど出せる物が違う」
「2人とも自分のスキルをしっかり理解してないのか」
「できると思うか?詳細も詳細になっていないし」
俺達の固有スキルは謎が多すぎる。他の固有スキルもこれぐらい謎だったりするのだろうか?
「いや、本当はもっと分かりやすいはずだ。スキル詳細は普通は『このスキルを使うと何ができるのか』を確認するための機能のはずなんだが…お主等の話を聞く限りこの世界でもうまく説明できない物、という事か」
「どういうことだ?」
俺よりも先に澤田が疑問を投げかける。
「スキル詳細はこの世界が教えてくれるのだ。ここのスキルを事細かく説明してくれるのがこの世界。そういうシステムになっておる。一部では神の仕業と言っているところもあるが本当の所は我も知らん」
「まさしく神のみぞ知るってことか」
「そうだな」
リンゴをバクバク食いながら森を進む。さっきから何にも会わないがどういうことなのだろうか?
「確かに、さっきは狼とか現れたのにな。ここまで歩いてきて何にも遭遇しないっておかしいよな」
「それは我のせいだな。我から魔力が漏れ出しているのだろう。封印が解けたばかりでうまく制御できんのだ。すまない」
「そんなの俺には感じないが?」
「左に同じく」
「人間が感じ取れるようなものではないからな。よほどの使い手なら別だが。まあ、もう少し待っててくれ慣れれば制御ができるようになる。そうなれば街にいても特に怪しまれることもないと思うぞ」
「…それならいいが」
俺達はさらに歩き続ける。
そして、歩き始めて2時間が立とうという時、俺たちはある声を聞いた。




