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第4話

 「関羽雲長に劉備玄徳て……あの三国志の?」


 「三国志? 三国志が何かわからないが、私の名前は関羽雲長だ」


 「三国志??」

 

 関羽雲長を名乗る美人さんは毅然とした態度で語り劉備玄徳を名乗る少女は可愛らしく首をかしげる。

 俺の知っている三国志とはちがうのか?

 関羽、劉備が女の子の時点でちがうか。

 ただ名前が三国志の武将の名前であってパイオニアとはちがう異世界なのか?

 ん!そういえばヒミコはどうなったんだ?

 あの最後のセリフだと死んでいないよな。

 いろいろ考えていると関羽さんが俺に話しかけてきた。

 

 「ところで君の名前は姓が一で名が条、字が綺羅でいいのか?」


 「あ、いえ違います。 姓が一条で名前が綺羅です。 俺の国には字がないので」


 て答えたけど字てなんだよ?

 わからないから無いて答えておこう。

 関羽さんは俺の答えに一瞬驚きの表情をするがすぐに「あ」と一声あげ頷き


 「なるほど一条殿はこの国の出身ではないのですね、すると北の異民族の出身ですか?」


 「う~んこの世界の者じゃないが正しいかもしれないな」


 「この世界の者ではないですって……まさか」


 俺のこの世界の者にではないと言う言葉に驚く関羽さん。

 劉備ちゃんは俺達の会話がわからないのかきょとんとしている。

 俺達が話をしていると村から20人ほどの老若男女が関羽さんと劉備ちゃんの周りを囲み頭を下げた。


 「関羽様申し訳ございませんでした。劉備様を人質に取られ我々はどうすることもできませんでした」


 「気にするな。玄徳様も私もこちらにいる一条殿のおかげで傷ひとつもない」  


 関羽さんの言葉に村人の代表と思われる40代ぐらいの線が細い男性が俺の近くまで来て頭を下げる。


 「一条殿、この度は我らが主である劉備様を助けていただきありがとうございます。私はこの村の村長をしております簡雍と申します」


 「一条綺羅と言います」


 俺も名前を名乗り何故かわからないけど頭を下げた。


 「簡雍、すまないが賊の後始末を頼む」


 「わかりました」


 簡雍は村人たちに指示を出し生きている賊を縄で縛り、死んでいる賊を一箇所にまとめている。

 その光景を見ていると劉備ちゃんがニコニコと笑顔で俺の手を握り


 「お兄ちゃん、お礼をしたいから一緒に来て」


 「一条殿、玄徳様もこう言っておりますのでぜひ我らの屋敷に来ていただけませんか」


 そうだな今の状況がいまいちわからない状態だから関羽さんたちにいろいろ話を聞いたほうがいよな。 

 「ああ、じゃあお言葉に甘えることにするよ」


 「じゃあ早く行こうよ」


 劉備ちゃんと手を繋ぎながら彼女たちが住む屋敷に向かうことになった。 


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