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黒王国物語 第1回目  作者: 朝倉あつき
第3章 動き出す者達
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第3章 動き出す者達(3)

 マクスウェル家の一室。

 今日も、あの七瀬と話す事になっている。

「今日は、紅茶を入れてくれる人はいないんだね」

 ダニエルはそう言い、自分で紅茶をカップに入れ、紅茶を飲み干した。

 最近では、紅茶を入れるのはアリア――モニカの役割だった。

 あの子が、未だ、天使教と繋がっていて、自分を欺いてたとは思えない。

 彼女の目はとても純粋だった。まるで、自分に憧れを抱いていた――そう思っていたのに。

「今日はツツジの里の人が収監される日か。まさか、ツツジの里がノールオリゾン側だったとはね」

 となれば、七瀬は、それが嫌で、自分の下にいるのだろうか。

 詳しいことは、まだ、聞かないでおくが。

「ダニエル様、なんか考え事なん?」

「ああ、七瀬ちゃん。そうだね、ちょっと、君の事を考えてたよ」

「うちに気があるん?」

「まさか。そんな意味じゃないよ」

「それより、ダニエル様。情報屋のお姉さんから聞いたんやけど、エルマさんの予言ではな、このシュヴァルツ王国は復興するで」

 情報屋――ジュリア・アレンゼの事だ。

 ダニエルは、その言葉を聞いて、口元が緩む。これこそ望んでいた事実だ。

「エルマさんの言葉は効力があるけえなあ。うち、それ聞いて、ますますあんたに尽くしたくなったわあ」

「そう」

「でも、これで、あんさんがシュヴァルツ王国の第一貴族になるのは間違いないで」

「そんな事、考えてないよ。僕はただ、王様の治めていたシュヴァルツ王国を復興させたいだけだ」

「嘘、ばっかりやんなあ。まあ、うちもそんな感じであんさんに付きおうたし、これからもよろしゅう頼むなあ」

 七瀬は薄笑いをしたあと、ダニエルの部屋を後にした。

 ダニエルの家は、シュヴァルツ王国第三貴族だ。シュヴァルツ三大貴族の下位にいるのに、一番忠義を尽くしてきた。

 まさか、ソレイユ家、グローヴァー家がノールオリゾン側にいるとは。でも、これは好機だ。

 エルマの予言もある。これでもって、マクスウェル家を盛り立てていかなくては――ダニエルは、今は亡き父に誓ったのだった。

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