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最強魔導士系束縛女子からの脱出生活  作者: みおみこぽん
2/2

メリー、告白

前回までのあらすじ

アランはメリーという最高位魔導士の1人に出会い、ファンであることを伝え、その1日後にメリーは緊急招集の鐘を鳴らしたのだった。


そしてお城の会議室に5人の最高位魔導士が集まり、これから緊急会議が始まろうとしていた


メリーはいつにもましてハキハキとしていた。実は彼女が鐘を鳴らしたのは今回が初めてなのだ。

「これから緊急会議を始める。みんな集まってくれてありがと…」

「んで!これからやることはなんだ?モンスターの大群でも狩りに行くのか?」

さっきから自分一人でモンスター狩りを楽しみにしている彼の名は

バークス・ドラグーン

ドラゴンを少しの時間だけ手なづけたりするぐらい圧倒的なパワーを持っている。

最高位魔導士としては異例の魔法をあまり使わないタイプの魔導士。

使わざるを得ない時は使うが、基本使わないのが彼のポリシーだとか。

この5人の中では一番強いと思われている。

「君はメリーが鐘鳴らしたのにまだモンスター狩りだと思っているんだね…

大体察しがつかないかな?…」

少しもの静かでちょっとだけ勘の冴えてる彼の名は エクスプラスト・ゼルボルト

魔法学校常任の教師でありながら、あのもの静かで優しい性格と美貌でファンになる人が学校内外関わらず多くいる。

実はあまりに普通すぎる魔法で最高位魔導士に上り詰めたため、彼の真の能力を知るものは彼以外いないのだ。

それゆえ魔導士としての実績が薄く国民からもアイドルとして見られてることが多い。

「なんでもいいから早く議題をちょうだい」

最高位魔導士唯ー、前世代から引き続き任命された魔導士 

ベリヴェス・アークロック

もうご老体のおばあさんだが、最高位魔導士の中でも魔法でいえばTop2の実力者。

人生経験が豊富であるため、ちょっとせっかちだが大体察してくれる優しい人。

黒魔術を専門としていて、魔導書籍も何冊か出している黒魔術界の権威。

言うまでもないが怒らせると怖い。

「すみません…今回の議題は…(私のファンだと言ってくれた人への対応)をみんなで考えてほしい」

この場の時間が一瞬止まった。

本来この鐘は敵襲や特別討伐会議に使われるものであって、ただの相談には使われない。

当然恋愛相談ぐらいなら一般人でも出来る。

沈黙が続くなかメリーは話を続けた。

「ごめん…そうなることはわかってたけど、見ての通り誰も相談に乗ってくれる人がいなくて…」

「そんなことだろうと思ってたから僕は全然気にしてないよ!」

いつも明るく元気に振る舞っている彼女の名は ネム・ラビー

メリーの親友でありぼくっ子。

光属性の名家 ラビー家の末裔で、魔導士名家のゼルヴィアス家と繋がりがあったため、昔から仲良くしていた。

ラビー家の一子相伝の引き継がれている必殺技ハイライトレーザーはどの魔法や剣よりも切り裂くことに長けている。

「ありがとうラビー…」

「まあ嫌な予感は元々してたし、それでも来たからには相談には最後まで乗るよ」

「ありがとうえっくん」

エクスプラストは呼びにくいと言う理由でえっくんと呼ばれがちである。

「俺ぇ…恋愛話は苦手っつうか役に立たんと思うからさ…役に立ちそうなことがあったら呼んでくれ!」

「ありがとう!バークス!変な時に呼んじゃってごめんね」

「じゃあ早速人体操作黒魔術陣の準備でもしたほうがいいかしら?」

「そこまではしなくて大丈夫!ベリヴェスばあさん!

とにかくどうやってお礼みたいなのをすればいいかわからなくて…」

「僕さー、なんとなく分かるんだけど彼のこと好きになってるでしょ?」

親友ゆえに察しのいいラビー

「え…?いやああ…うーん」

「僕もそんな感じに見えるな。女性ファンが多いから恋心を抱いてるかどうかぐらいなら

なんとなく分かる」

「ほらね!えっくんがそう言うなら間違いないよ!それとも黒魔術で本音を聞き出してもいいけど?」

「やはり必要だったかな?」

「そんな大袈裟なぁ…」

「じゃあさ!あれ、自分が1日どれぐらい彼のことを考えてるか思い出してみてよ!」

「うーん……あんま…え…ここで言わないとダメかな?…」

とんでもなくわかりやすい反応だと周りにいた誰もが思った。

「これは決定だね」

「じゃあ早速告白しに行こー!」

「え!?今から!?ラビーはいつも急ぎすぎだよ!」

「今しかないでしょ!」

「だって今の私ってみんなからバカにされてるんでしょ…そんな魔導士が付きまとったら迷惑だよ…」

「少なくとも彼はファンだったじゃん!相思相愛だよ!行けるって!」

「僕もそこまで成就しそうな恋愛は見たことがないな、結果を楽しみにしてるよ!」

メリーもエクスプラストもかなり乗り気である。

「この感じだと惚れ薬は要らなさそうだね。」

「ベリヴェスばあさん惚れ薬なんて作れたんですね…」

「黒魔術は人体操作からサポート魔法まで使えて奥が深いのよ。まあいいわ、とりあえず今すぐにでも行ってきなさい」

「本当に…今ですか?…」

「好きです付き合ってくださいって言うだけじゃん!応援してるよ!」

「じゃ…じゃあ…行ってきます」


あの時、ファンだと言ってくれた瞬間から胸の高鳴りともどかしい気持ちがやまなかった

今でも鮮明に覚えている。

彼のリュックには私が便利グッズだと本で書いたものがぶら下がっていて、リュックの右ポケットには私の本が入っていた。

本当に好きだと思ってくれてるんだと彼の後ろ姿からも感じていた。

好きって思われる気持ちとかよくわからないけど、もう一回彼に会って何かしたいと思う気持ちはずっとあった。

でもまさか自分が人を好きになるなんて…

ずっと「メスガキ」とか「子供」って言われ続けて、恋愛的に好きになる人が今後現れるなんて一切思ってなかった。

ちゃんと好きって言えるかな…


不安になりながら、色々振り返っているといつのまにかギルドの宿泊施設前に付いていた

あまりの緊張でここまで歩いた時間がすごく短く感じた。

「すみませーん!誰かいますかー」

「おやおや、これは失礼……あら!メリーちゃんじゃない!あの最高位魔導士の!」

「ご存じでしたか、ありがとうございます」

面会受付のおばあさんにも知られていたことを今知った。自分で言うのもなんだけど知名度えぐいな。

「それで、なんの用事かしら?」


ん!?いや…マジか…

告白しにここまできたはいいけど名前全然知らねえええ…

一か八か知ってる情報から探るしかないな…

「あの…私の本を持ってる人で思い当たる人いますか?」

「あなた本出してたの?それすら知らなかったわ!」

「そうですかぁ…

じゃあ友達3人組で森に行った人っていえばわかりますか?」

「あー!わかるわ!」

「その中の茶髪の子です!」

「アランくんのことね!今呼んでくるわ!」

緊張をこれでもかと言うぐらい押し殺し、ついにここまできた…


そしてついにアランとご対面する。

「え!?メリーさん!?」

「こ…こんにちは…」

「どうしたんですか!?」

今日は休日だから、冒険のお誘いでも無い。先生方も休みだから呼び出しもないはず。友達が来るなら部屋の前に直接くるはず。全く誰が来るか予想が付かなかったがまさかのメリーさん!…

頭が混乱していると逆にわかってしまうぐらい混乱していた

「昨日……」

「昨日?」

「昨日あった時から…

す…す……


好き!……でした…」

「え?… これもしかして……告白…だったりする?…」

小さく頷いた。

心臓の鼓動だけが響く沈黙が続き、なんて返せばいいかわからなかったので勇気を振り絞って部屋に招待することにした

「僕の部屋…見に行きますか?…」

「はい…」


彼女はわかっていた。付き合ってくださいを言い忘れて何も答えにくい凄い空気を作ってしまったことを…

部屋までの階段を昇る途中、後でもう一回言い直そうと決心していた


「もしよかったら入ってください…」

「じゃあ…失礼します…」

無駄に高い心拍数と無駄に重い空気の中、ワンルームの部屋を眺めていると、メリーの書いた書籍が何冊も本棚に入っていた。

メリーの作った魔方陣も部屋に飾ってあり、アランもこれを見られるのは若干恥ずかしいと思っている。

「じゃ…じゃあ飲みもの…欲しいですか?」

するとあの重い空気を断ち切るかの如く、メリーは突然勝負に出た

「あ…あの…

付き合ってください!!…」

「喜んで!」

若干あっさりすぎる感じのタイミングで言ってしまった…

本当は死ぬほど嬉しいけど、流れで言わないとこの告白に応える自信がなかった…


告白されて、返事して

そのあと何をすれば良いか全くわからなかった。

でも、この恥ずかしさと嬉しさは意外と心地よかった。


「とりあえず告白は成功したようだわ」

「ふぅー。こっちまで緊張しちゃったなー!」

「ね、本当に上手くいったよかったよ」

ベリヴェスはブラックスライムという使い魔で告白の様子を盗み聞きしていた。


僕は突然のことすぎて、未だに現実だと思えなかった


とりあえず次は一緒に冒険することになった


この冒険が彼女をメンヘラにする第一歩だとも知らずに。


次回「メリー、最高位魔導士の実力」

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