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この街には殺し屋が多すぎる  作者: 43番
第三部
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『秘宝』を手にしたのは…

「逃さん!」



『秘宝』を持って逃げようとする案茂とシーラの足元にクナイが飛んできた。案茂が慌てて振り返るとリンと那夜朗が立って此方を睨んでいる。リンが再びクナイを投げようとすると、シーラが拳銃を構えた。



「邪魔するな!お前らの出番は終わった!」


「それは此方のセリフだ!那夜朗様の邪魔はさせない!」



 シーラとリンの間にバチバチと火花が飛ぶ。一方でその後ろではT・レックスこと直哉とゼンが真っ向からぶつかり合おうとしていた。完全に案茂と『秘宝』そっちのけで両者は睨み合っている。

 それぞれに対立の炎が上がる中、案茂だけは『秘宝』を握り締めたまま動けずにいた。妖刀を携えた那夜朗がゆっくりと案茂に歩み寄ろうとしている。シーラが案茂を守ろうと那夜朗に銃口を向けようとするとリンがその前に立ちはだかった。



「何のマネだ!」


「お前の相手はこの私だ!那夜朗様、早く『秘宝』を!」



 リンの言葉に案茂は我に返ると『秘宝』を自分の後ろへ隠した。が、那夜朗は妖刀を構えると案茂に向けて振り上げようとする。案茂の額に嫌な汗が吹き出る。



「…大人しく私に『秘宝』をよこせ。悪いようにはしない」


「…嫌だ、といったら?」


「ならば斬り捨てるのみ!」



 那夜朗の体を妖刀のオーラが包み込む。それを見たシーラは急いで拳銃を発射したが、銃弾はリンの投げたクナイに弾かれた。



「無駄だ。仁沢賀瀬流最終奥義『背苦覇羅せくはら』!受けてみろ!!」



 那夜朗の振った妖刀から禍々しい波動が案茂へ向かって飛んでいく。案茂は咄嗟に『秘宝』を自身の前に出して防御態勢を取った。



「アンモナイト!」


「勝った!これで那夜朗様が仁沢賀瀬の当主!」



 シーラとリンが同時に叫ぶ。案茂の体を妖刀の波動が貫いた。と共に案茂の持つ『秘宝』の宝玉もまた粉々に砕け散る。シーラは悲鳴を上げ、那夜朗とリンの顔が歪む。『秘宝』が砕けたのは二人にとっても完全に想定外のようだった。



「しまった!?まさかこんなことが?」


「馬鹿な?!『秘宝』が!」


「あ、アンモナイト!!!」



 三者の叫びを受けて直哉とゼンたちも気づいて此方に駆け寄ってくる。斬撃を受けた案茂はゆっくりと地面に崩れ落ちた。徐々に案茂の意識が遠のいていく。



「…俺は死ぬ?このまま…」



 案茂はポツリと呟くとそのまま砕け散った『秘宝』の上にたおれた。シーラは目から涙を溢しながら案茂に駆け寄ると体を抱き上げた。

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