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この街には殺し屋が多すぎる  作者: 43番
第二部
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アジトへGO

 シーラと共に仁沢賀瀬邸から脱出した案茂は走ってネオンが輝く町並みへ向かおうとして…シーラに首根っこを掴まれて止められた。



「な、何だ?どうして止めるんだ!?」


「お前はバカか、アンモナイト」


「はあ!??」


「あの町にいる奴等はヒトサワガセの息が掛かっているはずだ。今、お前がそこに行けば渡りに船、飛んで火に入る夏の虫ってやつだ」


「…よく分からんが、あそこが危険だということは分かった。では何処に行く気なんだ?」



 案茂がシーラに問い掛けると突然シーラは車道に飛び出した。驚いた案茂が慌ててシーラを止めようとすると、向こうから走ってきた黒塗りの自動車の急ブレーキを踏む音が響き渡る。自動車は間一髪シーラの立つ少し手前で停止した。



「バカヤロー!!死にてぇのか!?」



 自動車からは厳ついスキンヘッドの大柄の男が降りてシーラに凄む。どう見てもその筋の人らしい風格が漂っている。男の剣幕に案茂は完全に固まった。


 相手が悪すぎる。案茂がシーラを助けるために駆け寄ろうとしたとき、シーラは男のみぞおちに素早く拳を入れると、怯んだ男の顎にアッパーカットを決めた。一瞬のことに男は勿論、案茂も反応できなかった。


 男が地面に沈み気を失ったのを確認すると、シーラはそのまま男の自動車に乗り込んだ。



「何やってるんだ!?」



 案茂が自動車の運転席に座ったシーラに向かって叫ぶ。シーラは手で案茂も乗り込むよう合図を送った。



「これって…車泥棒…」


「いいからつべこべ言わずに乗れ。事は急を要する」



 シーラに急かされるように黒塗りの自動車の助手席に乗った案茂は頭を抱えた。準備が出来たと見たシーラはアクセルを吹かし、猛スピードで発進する。物凄いGと共にあっという間に地面に伸びた男の姿がバックミラーから見えなくなった。



「ど、ど、何処へ行くんだ?」


「私のアジトだ」


「アジトぉ?」


「ま、今日にも棄てるつもりだがな」



 シーラの言っている意味がよく理解できないまま、案茂はシーラの荒い運転に酔いそうになり、やがて気を失った。



「さてアンモナイト。大変なのはこれからだぞ。お前には我々にとっても利用価値があるのだからな」



 シーラは不穏な呟きを口にすると、アジトへ向けてアクセルを吹かし続けた。

本業多忙プラス体調不良でしばらく更新が途絶えてました。マイペースになりますが、再開します。

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