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2-2 友達と再会して私の学園生活はハッピーの予感です。

 

 そして、ルーシェ初登校日がやってきた。

 ウィッチエナン魔法魔術学園。

 生徒数は総勢、約千人。

 その所在は非公開にされており、関係者以外は一切の出入り禁止だ。

 出入りするためには専用のカードとパスワードが必要であり、尚且つその入り口は一人一人違う場所に振り分けられている。

 一般の人間が何かの間違いで学校内の侵入はまずない。

 それほど厳重なのは魔法を扱う為だ。

 魔法はこの異世界で重宝されている技術の為、安易に情報漏洩することは重罪な行為だ。その為、絶対に情報を外に出さないための処置が施されている。


「うわぁ、ここがウィッチエナン魔法魔術学園か。学園っていうより城だよ」


 ルーシェはテンションが上がっているようで正門の前でクルクルと回る。

 なんだかんだ、学園生活を楽しもうとしているようだ。


「ルーシェ。周りの人に迷惑だから動き回らないでよ」


「テト、見なよ。銅像がいっぱい。これ何の銅像だろう。イノシシに翼が生えている。変なの」


 浮かれるルーシェは視界が安定せず、通行人によろめきながら押し倒してしまった。


「きゃ!」


「あ、ごめん。大丈夫」


「はい。よそ見をしていました。すみません」


「いや、私が悪いよ」


 手と手が繋がれたその時だった。

 相手はルーシェの顔を見て悟った。


「ルーシェ?」


「へ?」


 名前を言われてルーシェは顔を確認するが、見覚えがなかった。


「えっと、どこかで会ったことありました?」


「あ、そっか。メガネを掛けないと分からないか」


 メガネを掛けて再度、顔を見せる。

 それを見たルーシェは数年前の記憶が蘇る。


「あーあんたは確か、サシャ」


 ルーシェがぶつかった相手はサシャ・グリーンだ。

 緑掛かったロングヘアーが特徴だ。

 数年前に集団で絡まれていたところをルーシェが助けたことで接点があった。

 当時はショートでメガネをしていたのであまりパッとしない印象だったが、今のサシャは普通に美少女である。


「どうしてサシャがここに?」


「勿論、魔女になるためです。まさかルーシェに会えるなんて。これも何かの縁だね。これから仲良くしてくれる?」


 サシャは積極的でルーシェの両手を握る。

 その圧に押されてルーシェは承諾することに。


「うん。私もまた会えて嬉しい。よろしく」


 グイグイ来るサシャにルーシェは戸惑ったが、嬉しい気持ちも反面ある。


「ルーシェ。その子、知り合い?」


「あ、うん。ちょっとした知り合いでね」


「もしかしてその黒猫、ルーシェの使い魔?」


「うん。テトって言うの」


「へぇ、可愛い」 


 可愛い? と疑問に思うルーシェだった。

 どちらかと言えば生意気だと思うが、口には出せない。

 テトは無抵抗に撫でられるが本来、触られるのが嫌いなはずだが、ちょっと猫を被っている。猫だけに。


「そう言えばサシャの使い魔は?」


「あー私はまだいないの」


「いない?」


「魔女関係の家系の人なら使い魔は用意できるけど、私みたいな魔女とは無関係の人は学校でレンタル出来るからそれを利用するつもり」


「使い魔ってレンタル出来るんだ」


 使い魔とは魔女を志願する者のサポートを行うもの。

 魔女見習いになれば必要としなくなるので学校在籍中だけ必要になるのだ。

 勿論、不安な場合は魔女見習いになっても使い魔を就かせておくことは可能だが、魔女になれば殆どの場合、使い魔は不要になる。

 使い魔を飼うと世話が負担になるので学校ではレンタル制度を導入していることが多い。

 世話やサポートを学校が全面的に負担してくれるのでレンタルを利用する者にはありがたい制度と言える。


「どの子が私の使い魔のなるのか分からないけど、楽しみだな。本格的に魔女になったみたいで」


「そうだね。魔女、憧れるよね」


「そう言えばルーシェ。聞きましたか?」


「え? 何の話?」


 サシャは耳打ちするように言う。


「ここだけの話ですが、この学校には七賢人が在籍しているって噂です」


「七賢人?」


「知らない? 魔女より上の七人しかなることが出来ない伝説の魔女ですよ」


「あーうん。聞いたことあるよ」


「どう言う目的で学校にいるのか謎ですけど、どんな人なんだろう。一度でもいいから会ってみたいな」と、サシャは七賢人に対して憧れを抱く様子だ。


 ここにいますが、と、ルーシェは言いたいところだが、その正体は隠さなければならないのでルーシェは軽く受け流す。

 例え、友達でも安易に正体を晒す訳にはいかない。

 ルーシェは蹲み込んでテトに耳打ちする。


「テト。もうそんな噂流れているよ。どうしよう」


「まぁ、女の子ってそう言う噂話好きだからね」


「他人事かよ」


 ルーシェがテトとコソコソ話している時だ。


「ルーシェ。掲示板見たら私たち同じクラスだったよ。早く行こう!」


「あー、今行くね」


 七賢人ってバレないよね? と、不安を残しつつ、ルーシェは向かう。

 ルーシェに初めての友達が出来て学園生活の幕を開ける。


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