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プロローグ

 再投稿よろしく水望埴輪です。


ここでも謝ります。ごめんなさい( ;∀;)




とりあえず、ゆっくりと活動再開するんで・・・ゆるしてくだしあ~


え?4月に投稿するってTwitterで言っていた?ごめんなさい!ちょっと話数の関係上、スケジュール調整のためプロローグと一話を公開させていただきます。

シーン1-1 自宅




 部屋の窓際を見ると桜の花弁が散り、アスファルトの道路にピンク色がこぼれていた。

 クローゼットを開け、何着かの服の中から、真新しい高校の制服を手に取った。

 姿見の前まで行き、パジャマを脱ぎ捨て、入学式への思いをはせながら制服に着替える。

 そこで全身を見ようと鏡の中の自分と目が合った瞬間、大事なことに気付いた。

 そう。生まれつきの謎の病気?なのかわからないが、とがった三角の耳ととしっぽが生えているのだ。

 そう思うと、スカートを履くときに引っかかったなーと思う。

 急いで勉強机(パソコンの画面とキーボードで三分の一ほどしか面積は残っていないが)からカプセル状の薬が入ったケースを手に取り、薬を一錠口に含む。

 唾液と絡め、水なしで呑み込む。

 もう一度姿見前に行くと、耳としっぽはなくなっており、さすが即効性の薬だと思いながら、スクールバッグを肩に、部屋を出て階段を降りる。

 リビングには、いつも通り誰もいない。

 たしか、明日が帰ってくる日であったはずだ。

 両親ではなく、兄が。

 親が死んだのは、私が十二歳の中一になってすぐの時。

 兄はその時、十六歳であったから高校生にって同じくすぐの時。

 薬の研究中に毒性のある薬物が気化し、その時研究室にいた両親と仲間の三人の合計五人が犠牲となり、一時はニュースなどで大々的に報道されていた。

 今となっては、過去のものになってしまっているが。

 それから、兄は社会人となり、絶賛ブラック企業の社畜と化して昇給目指して頑張っている。

 かわいそうなので週一で帰ってくる時には、おいしいものを用意してあげている。

 優しすぎる妹であると自画自賛する。

 そんなことはどうでもよく、朝食をテキトーに取ると、学校へ向かった。




シーン1-2 入学式への登校




 家から最寄りのバス停。

 そこは私にとって、一つの読書場所でもある。

 スクールバッグからお気に入りの一冊を取り出す。

 書籍化してまだ日が浅く、人気がまだ出ていない作品。

 それでも私にとっては宝に等しい作品であるが、栞の挟まったページを開き、続きを読み始めた。

 それから十五分ほどたっただろうか。遠くのほうからバスの音が聞こえてくるのを感じた。

 耳のこともありやはり、人よりも聴力や他の感覚も鋭いようで、便利であったりたまに不便だったりする。

 バスが止まり、スマホケースに入れてあるICカードをカードリーダーにタッチし、空いている席に座り、また本を開いた。


「出発しまーす」


 運転手の声とともに、バスがゆっくりと動き出した。

 それから三十分ほど。バスが高速に入り、外の景色を見ようものなら車と中央分離帯と白いガードレールのような壁しか見えない。

 その時、私はバスの中からでもわかるほど大きな音が聞こえた。

 それはほかの乗客には聞こえていないようだったが、その音の正体は視覚として気づいていなかった乗客へ伝わった。

 最初に運転手の短き最後の言葉。


「うわ!」


 瞬間、バスが横に勢い良く揺れた。

 揺れによって何人かの乗客の内、窓際の方ではガラスに頭打っていた。私も例外ではなく強くガラスに打ち付けてしまう。

 痛みに声を出す間もなく強い衝撃がバスを通して、後ろの人まで届いた。

 そう。紛れもなくバスが事故に遭遇し、巻き込まれたということだ。




シーン1-3 事故現場




 意識が遠のきそうになるほどの激痛が身体を走った。


「うぅ…何とか生きてる?」


 痛みに耐え、ゆっくりと体を起こす。

 そこには、黒焦げになる事故の原因であろう軽自動車と…スポーツカー?いや違うあれは、NISSANスカイラインGT-R BNR34だ。

 そんな細かいことはどうでもいい。しかしながら状況は最悪であった。

 痛む体を見てみると激痛の正体が分かった。


「ロール…バー?まじ?Rに殺されるのか私・・・」


 私の左肺にはあのRのであろうロールバーが突き刺さっていた。

 首を少し回して背中みると、貫通し血の滴る直系五センチほどのロールバーがあった。

 貫通していて、出血も止まらないあたりもう助からないことは明確だと感じた。


 ああ。意識が遠のく…



 葬式とか…でき…るかな…?



 いや。お兄ちゃんの収入と貯金じゃ棺桶が発泡スチロールになる!!(迫真)



 それは…いやだ……な。でも。も…うむ……り…



 意識が完全に遠のき、これで私の人生も終わりか。と悲観した。

 遠くの方に何やらうるさいサイレンの音が聞こえた気がしたがもう遅い。

 虚ろな瞳も瞼によって覆い隠される。




シーン1-4 天界?




「お・・・いき……て…か?」


 だれ?


「い・・・き…が……だだ…あれ・・・かえ」


 なんて言ってるの?

 ばしゃあ!


「ごっへぇ!!死ぬ!死ぬ!」

「もう死んどるよ」

「え?病院とかじゃなくて?」

「病院では水バケツなんぞかけんわ」

「いわれてみればそうだよ!ていうか水バケツ!?何ぶっかっけてんの?!」


 かすむ視界にぼやけて移る老人。

 そしてきっと私に水バケツをかけたであろう、張本人の人型の何かが老人の隣にいた。


「それはそれとしてだな、君は死んだ」

「やっぱり死んじゃったか」

「そう。そして君には、ある権利が渡された」


 視界が安定してくるとそこにはTHE・神と言わんばかりの神々しいオーラと杖。極めつけに貫録のある髭。

 説明されなくてもわかる。神様なのだと。


「そして!べらべらとしゃべるわしは…!!」

「神様でしょ?」

「セリフ奪わないで」

「あ。ごめんなさい」

「しっかり謝る子は許す」

「あ、やさしい」

「ありがとう」

「はい。本題へ」

「そうだね」


 ノンストップでマシンガントークを神様と繰り広げる。

 きっとこんな機会絶対ない。そう思い、私ものってしまった。


「でだな。君はこれから転生する」

「はぁ。やはり」

「うん。しかもね?君将来女王の位の確定したお姫様」

「うんうん。ううん?え?お姫様?私が!?」

「そう。獣人初であり王国建国以来初の快挙でな」

「私がお姫様でしかも獣人!?何で獣人なの!」


 なぜ、獣人なのかわからずへたり込む。


「え?その理由聞くの?」

「え?そうじゃない?私人間だよ?」

「え?現世の自分を思いだして?」

「え?……あっ。理解」

「長かったね。簡単でしょ?もとから君は獣人属性が高くて、転生時に減らそうとしたんだけど、減らしきれないほどの数値だったよ」


 驚愕の事実。

 まさかの私の耳としっぽ問題が神様にも治せなかったなんて…

 そう考えると、発生を抑える薬(あのカプセル錠)の作った両親は天才だった?

 失ってはならぬ命だったであろうな。死に方が寒さに苦手で、エアコンの温度上げた結果で気化したなんて・・・悲しすぎる!


「大丈夫?急に黙りこくっちゃったけど」


 神様の声にはっとし我に返る。


「ああちょっと…それでもう少し詳しい話を」

「もうないよ?」


 まさかの食い気味!!

 え?今得た情報っていうと「転生します」「お姫様です」「獣人です」だけ?もっとないのかよ。


「え?今得た情報っていうと「転生します」「お姫様です」「獣人です」だけ?もっとないのかよ」

「心の声漏れてるよ君!!」

「ああ、、ごめんなさい」

「許します」

「あ。はい」


 さっきも同じ会話したような気がするがほっとこう。


「そんなこと言うなら、君にチートではないけど、三つ力を与えるよ」

「おお!良心的」

「お姫様になるような人に自衛能力は必要ない気がするのだがね」

「念には念をです」

「じゃあこの七つの中から選んで」


 そういってどこからともなく表れた紙を手渡された。


『能力一覧表(特殊)』 


 そう題打ってあった。まんまだと感じる。




・物理耐性能力


・使い魔的な何かを一匹だったり一人だったり一羽だったり…ていうかこれ能力じゃない気がするけど神様が入れろっていうんで入れてます。ていうか早くだれかこれ取得して?


・筋力増強


・弓術


・創造


・マインドコントロール


・シラスを生み出す能力←これ!とってお願い!もうかれこれ百年近く売れ残ってるから!買い時!




 何個か疑問を覚える能力があった。特に七つ目!何のためにあるの?そして売り文句が弱すぎるし、評判下げることしかできてないじゃん。と思うが心の中にしまっておくことにした。


「え、えっと、まずは使い魔的な何かを・・・すごくお困りのようなので。あと、創造にかわいそうなのでシラス・・・」

「うん。やっぱりね。まさか使い魔的な何かとシラスを選ぶとは思ってなかったけど」

「まぁ、チートと均衡を保つために」

「そうかい。それと、前世の記憶は持っていけるから」

「あ。はい」

「ああ、あと売れ残り二つの処分に協力してくれたので弓術もお付けします」

「なにこれ?ショッピング?ねえ?ネットショッピングなの?」

「近いものだね」

「近いんだ!」


 また会話がはずんで?しまっていた。落ち着こう。

 前世の記憶を持っているならば、中学生時代学年トップの学力を取り続けた私ならば、アドバンテージがあると思う。

 結構チートなのかもしれないと今頃になって気づく。


「あ!神さま!最後にお兄ちゃんだけ見せてもらえませんか?」

「うん?兄っていうと神無月翔也君のことかな?」

「そう!会社で家畜となっていたんだけど?見れないですかね」

「うーん。まぁ良いだろう」


 脳内に映像が流れ込む。

 そこには、病院からの電話を受けて社内を飛び出している兄の姿が映る。


「ごめんなさい。言っておいてなのですが。もう・・・大丈夫です」

「そうか。君のことだから耐えれると思っていたが、社内から連絡を怠ってまで病院へ走る兄を見ればな。仕方のないことだ」


 いつの間にか泣いてしまってたようで、目を開けると、事故でボロボロになっていたと思っていたきれいな新品の制服のスカートに、涙によるシミがついていた。


「そろそろ時間的に限界じゃ」

「そっか。もうか。神様?またお兄ちゃんの姿って見れますか?」

「そうだな、王国内の神殿。南の扉。そこにわしは祀られている。とだけ伝えておこう」

「なんとなくわかりました。ではしばしのお別れってことで」

「ああ、もう時間的におぬしの母親がつらそうじゃ、いってやれ」

「はい。ありがとうございました」


 そういって、神様は杖をふるい、異空間へのワープゾーンに似たサークルを生み出した。


「さぁ。第二の人生は楽しくの」

「はい!」


 涙をぬぐって、サークルのほうへ駆け出す。

 目を瞑り、どこかへ連れていかれるような感覚と、小さくなる謎の間隔に襲われた。

 次に目を覚ますときは、きっと…


 ってちょっと待って。え?私の母親?はい?神様ちょっとどういうことですか!




「ああ、君は転生の中でも一から始まるタイプにしてみたんじゃ。そっちの方がいいだろう?」

「転生するときでも話せるんですね・・・しかも脳内に直接語り掛けてくるし、人の考え盗み見るし・・・」

「だって質問してきたら返さなk・・・」


 え?そこで途切れるん?

 でもなんか、面白い世界へと転生しそうな思いとともに白い光は暗転する。




プロローグお読みいただきありがとうございました。


次回からは倍以上の量になりますので!相も変わらず一万文字はあると思います・・・修正しても




コメントやレビュー、ブクマ!お待ちしております。

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