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頸椎損傷促進委員会

「それじゃ、ダウジングします」


ダウジング棒を持って、マイキャラが歩き出す。


スキャナー付きで、装着時に立っていれば本人の体格を再現してくれる。


まあ、詰め物したらネカマもやれるらしいが、ソコまでしたらネカマではなく女装家かオカマさんだと思う。


もうじき暗くなるが、徘徊するだけの余裕はあるだろう。



コントローラーを動かす音に合わせて画面の中の俺と三崎ちゃんが隣をついて来る。


そして俺達は、あてもなく彷徨う。


三崎ちゃんらがいると、制圧すげはやいからな。


へたしたら、一時間かからないんだぞ?


レベルないから、パワーレベリンもない。


騒ぐ事なく、淡々とクリアしていく様は、凄くもったいない気がする。


棒立ちに疲れたらしい三崎ちゃんはく、コントローラーに持ちかえた後、右に左に落ちつきなく体を動かし、最終的に此方に半分寄りかかるってプレイするのが一番と楽だと思ったらしい。

年下の女の子は全身くまなくやわらかい。怒るかもしれないが、昔はよく膝の上に乗せて可愛がってあげてたんだが、誰か一人乗せるとみんなしてのし掛かってくるから重くてな。


彼女らが中学生になってからは、“下の子が元気になっちゃいました”なんて成してしまったら、しゃれにならないから、中学生になってからは流石にやらなくなったんだよ…。


サクッ


てか、顎のしたに三崎ちゃんのモニターの角が刺さって痛いんだが??


「三崎ちゃんモニター当たって痛いんだけど」


「然り気無くには程遠いのはわかってます。もう少しで巧くいきそうなんです」


ガガッ


頸椎損傷の次は頭割るつもりかい?


「…よし離れようか」


「嫌です」


「………んぷ?」


この唇の感触はいったい。


凄く平たくてつめたくて。モニターに口塞がれてるんだが…。

「ああああ!またズレました」

そう言いながら、三崎ちゃんは首に抱きついてくが、モニターの角じゃ無くて良かった。今の勢いで当てられてたら唇切れて血が出る。


「三崎ちゃん。もう、本当に離れててもらおうか?」


「…ゴメンナサイ悪気はないんです」


体が離れていったが、離れ際に太もも撫でてくとか、やめてくれ。お泊まりの日だから、何かエチな期待しちゃうじゃないか。その時間はニョタだから、期待するだけ無駄なんだけどよ。


ツラす。


ピピピビ…


「…あ、時間だ。ご飯作らないとだから落ちるよ」


「く、残念です」


モニターを落とすと、ガックリとうなだれた姿の三崎ちゃんがいた。


「はは。また後でみんなと一緒に入ればいいよ」


「お風呂にですか!?」


「春香ちゃんは曲解しない」


風呂上がりの春香ちゃんが飛び込んできたが、風呂じゃなくてゲームの話な。


いや、支度するだけじゃなかったんかい。


「明るいウチに沸かしてあれば、奏さんもはいりれますからね。一番風呂は譲れませんが」


因みに、美幸が二番と思いきや、途中乱入で1・5番目。


暫定三番風呂は三崎ちゃんにして、その間にご飯をつくれとの事。…作る間に日が落ちるな。

今日は入るつもりなかったから別に入らなくてもいいや。


「そうだねー。とりあえずご飯作ろうか」


「私手伝います」


うん、そこはありがとう。


でも、たまには女の子達だけで作って食べさせてはくれまいか。


「そう言えば、海人さん今日はどうしてます?」


「ん~、勉強会やるとかなんとか言ってたような気がするけど、気のない子達と混じっててもつまんないから断った」


まあ、三人とも恋愛感情で集まってるみたいなんだが、オレ普段から金魚のフン扱いみたいだし、あんま相手にしてくれないからな。


カラオケからしてあれだし、一緒にいても気が乗らない。


「友達じゃないんですか?」


「どうだろ。海人とつながりがなかったら、彼女らと話もしてないんじゃないかな」


あの関係を、見てる分にはなかなか飽きないが、海人の負担を考えると面白いとも違うからな。


「最初に、オレが相原さんに話しかけられたのが原因だったか?」


海人関係で相談を受け、話しかけるきっかけが欲しいからカラオケでも~、と誘ったのがはじまりか?


聞きつけた、二人が後からきたんだが、どんな繋がりだっけ?


「仲介役ですか?それじゃ。奏さんは、海人さんと比べたら話しかけやすいですから、足掛かりにされたんですね」


「自覚はある。けどチャラ男として後悔はしていない」


チャラ男らしく、美少女と遊べたのには違いないしな。


「でも、あれは全然チャラ男じゃないと思いますよ」


「どのあたりが…」


「全部です」


辛辣。


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