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一夜にしてディストピア

このVRは、頭のゴーグルモニターのバンドに脳波と視覚操作の最新機能もついている。


それでも、基本的に視覚以外の五感は影響を受ける事がない家庭用ゲーム機だ。


「昨日だけで何回ヤられた」


「オレは三回」


「私は二回」


「オレ四回やられたよ…」


出会い頭か闇討ち不意打ちに、集団化した暴徒による蹂躙。


攻略サイトに、ダンジョンが荒れた地域にあるほど広域化する傾向が高いとの検証結果が載せられたせいだ。


悪い時期に重なった。


初心者はログインを控え、一般プレイヤー達がより難易度の高いダンジョンを求めPKが繰り返されるディストピアと化している。

そこらのゲームのような運営の介入がないだけに、プレイヤー側の倫理観が問われる。


とりあえず、もともと廃墟でまある工場後や港など、限られた場所に集中する事を推奨されてはいたみたいなのだが、プレイヤーが少ない地域だからと油断してると、今日のオレ達みたいに悲惨な事になる。

体感ゲームだから、デスゲじゃないけどほとんどデスゲ。


何回もやられると精神的に殺される。


当然ながらネットは炎上中で、大人気ゲームランキングから、マジキチゲームとサイコ・ホラーーゲームランキングの分野で一番上に躍り出た。


そりゃあな。敵は未だに可愛系だが、出会い頭にPkされたるんじゃサイコホラーも仕方ないわ。

まさにマドマキ展開だな。


しかし、今回の騒動の裏には、体感ゲームなのにランカーがコントローラー使いだから実装されたなんて噂もある。


実際、決まった動きしかしないコントローラープレイヤーより、海人みたいな装着プレイヤー者は、色々なアクションができるから無差別PVが可能らしく、背負い投げや白羽取りした動画をアップされてしていた。


正しく体感ゲームをしろと、運営からの警告だと真しやかに噂されているが、運営は未だに沈黙を保ったまま。


強制はしないが、コントローラーより装着形のが有利である要素を増やしたんだね。


ただ、モンガリとかに通用する操作系は手堅い。

ポテチ食いながら出来るのだから、長時間やるなら、必然的にコントローラーになるだろうね。


因みに、ゴーグルの電源はバッテリーとUSBの二種類。最悪、隣に操作を任せて、つけた状態でトイレにも行ける優れもの。


視界とリアルの違いがエライ事になるから、素直に外した方が楽だけど、ヤリコミたければコントローラーだろうね?


視点操作も出来るから、マドウーぷよ物語のダンジョンレベルから、カクゲー狩りゲー視点まで自在。


遊び方はo(^-^)oo(^-^)o自由


でも、製作としてはVRとして遊んで欲しいのだろうね。


装着タイプは、全身タイツからロボットみたいなのまで発売されてる。


付属品のは、紐とグローブヒザアテに靴だが、簡易型扱いらしい。


知らない人が見ると間抜けな動き、しかも軽く動く分けだから部屋に一人のプレイ推奨したい。

正直、視界が閉ざされた状態で海人の動く気配はわりとウザい。


ー夜中にはしゃぐな?


だいたい、倫理観はプレイヤーより製作側が問われるべきだと思うな。


たとえ、デスペナがないしに放題なゲームとは言え、この状態は無法すぎる。


現状、大人より子供達に襲われる回数が多いんだぞ。


どこの世紀末ですか、絵面的にも精神的にもヤバすぎる。


異世界のスラムに入り込んだらこんな感じになるんだろうか?


教育上よろしくないと、批判的なニュース流れてるのだから改善を求む。


リアルダンジョンができてましたなんて、嘘ながした人がサイト閉鎖に追い込まれたり色々、悪乗りしてる人が結構いるみたいで夜中にダンジョンを探してる未成年グループまであるとかな。


そこらで批判的なニュースも流れてるくらいなのだから改善しそうなもんだが…。


でも、リアル天体ショーに連動してるが、オープニングで各都市に流星が落ちる。

その混乱の中、各地にダンジョンが発生し、自らの身を守るため若者達が戦い始める設定だ。


食料の奪いあいで、今のゲームみたいになる可能性は否定出来ないが、自衛隊や警察なんか廃墟にされてて全く描写がない。


リアルでは起こらない事を求め過ぎでは無かろうか。


テレビも、ダンジョン最奥にあるモンスターの源泉のような物が発見され、報道も騒がしい。


『ご覧下さい。こちらの夜の間に周辺の住人に知られないよう工事現場に進入し穴を掘って、その中に黒い塗料と蛍光塗料を混ぜた物を廃棄していったと言うのです。現場周辺は、住宅密集地で…』



VRゲームのユーザーによるイタズラとされているが…。


「これ、相原さんの家の近くだ」


「ほっほう。海人は相原さんの家に行った事があるのかね」


「あ、夕方のカラオケの後みんなと一緒に行っただけだけど何回か…」


ーオレ呼ばれた記憶もねぇお。

「羨ましい。女の子三人と一つの部屋か」


「二人きりにはならないし、話して帰ってくるだけだよ」


「…これがイケメンの余裕か」

ヒモテとイケメンの驚異の格差社会。


「オレだって、顔はいいと思うんだけどな」


妹もそうだが、ご近所じゃ綺麗系家族とか言われてたりするんだぜ?


「盛り上げるだけ盛り上げて、平気で居なくなるからじゃないかな」


乙ゲーのサポキャラとしては優秀だと思うがね。

まあ、小学校の同級生とか海人みたいな古参はともかく、夜に会う気になるほど信用をしてはいないからな。


「時間制限が悪い。とりあえず美幸も友達のとこに出掛けちゃったし、ゲームでもやってみるか?」


「今日はもうやらないんじゃ…」


「さっきまで、美幸が居たからな二人キリなら問題ないだろ」


ダンジョンが見つかってれば、美幸が無駄に町を歩き回らなくて済むしな。コイツなら見捨てても悔いはない。


妹が殺される様は見ていてあまり気分のいいもんじゃないし、むだに徘徊するなら今のウチだ。


「囮役必至?」


「正確には二人とも生け贄な」


南無られても大した被害ないから気にするな。

美幸が取り残された時の罪悪感半端ないのよ。


「それは、俺の状況はあんま変わらない気がするけど」


「まぁ、ゲームだからな」


男同士。

我先に逃げてなんぼでいこうぜ。


この後散々なぶられた。


帰り際に海人が“思うだけじゃ足りない。せめて力だけでも”とか呟いてた。



この小説はblではありませんので

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