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第51話 オブラートVS蒼

すんでのところで魔力弾は消すことができたけど…。この教室の中で戦うのはきついな…。


「ちょっと外に行こうか?」


オブラートとの距離を詰め、その襟を掴んで自分もろとも窓ガラスを割って外に出る。


「おいおい、何が起きてんだよ…」


クラスメート一同、窓際に集まってこちらを眺めている。


どうやらオブラートの狙いはボクだけのようで素直に外に出てきてくれた。


「さすがに…片腕はおっきいかな…」


普段はそこにあるはずの腕がそこにはない。ただでさえ、強力な魔力を保持しているオブラートに対して片腕がない、というのはかなりきついのかも知れない。


「むぐぅっ」


闇魔力により強化されたオブラートの拳を片腕で受け止める。腕を若干後ろに動かして衝撃を和らげ、がら空きになったオブラートの足に前払いを仕掛ける。


ぐらりと一瞬オブラートが体勢を崩した隙に派翔を行使。オブラートが吹き飛ばされる。


「ミカナ・ライル」


次に魔剣を取り出す。杖と魔導書は両腕でなくてはもてない。もちろん、魔導書を見なくても使える魔法はあるが、基本効果が低いのでここは魔剣にする。


「ダークネス・ライル」


それに合わせるかのようにして、オブラートも闇の魔剣を作り出した。

…これは…ちとまずいかも…?


「っらあっ!」


瞬く間にオブラートは距離を詰め、その剣を振るってきた。急いで下から薙ぎばらうようにして攻撃をしのぎ、地を蹴って空中に飛ぶ。


「はぁっ」


落下の勢いをつけて、剣の柄目掛けて一振り。


こちらの目的はあくまでオブラートの無力化。なぜ攻撃してきたのかも知りたいし…無性にオブラートの記憶について聞きたかった。


「消え失せろ」

「つあっ!?」


剣と剣が触れ合った瞬間にオブラートのもう片方の手から魔力弾が発射される。

寸前で体をひねって勢いを殺すも直撃は免れられず、吹き飛ばされた。


「フライヤ・スナミア!」

「ぬおっ!?」


タチャ○カな魔法でオブラートの追撃を阻止し、空中で体勢を整える。やっぱりタ○ャンカは最強っすわ。


「ダークネス・リーナ」

「っさせるか!ライトニング!」


オブラートの剣先から放たれた漆黒のレーザー。

本来なら避けているが、今は校舎に近い。下手に動けば被害者が出てしまうためあえて魔法同士の競り合いを選択する。


「わっ」

「くっ」


しばらく押し合いになった魔法合戦は丁度中央の距離で破裂し二人の距離を離す。



「負けるか…あの記憶を…あの真実を…っあがぁっ!?」


何かが脳裏をよぎった。そのとたんに脳を握りつぶされているような痛みが頭を襲う。


「あぐぅぅ…」



青い髪の少女…黒い髪の少年…王様…魔力…魔力転移…。



何かが細い糸で繋がれ、再び切れていく。

ぼんやりと頭の中で、何かが形作ってもまたはらりと消えていく。


「一体…なにがっ」


もちろん、思考に浸らせてくれるはずもなくオブラートの攻撃が繰り出される。

とっさに体をかがめ、回避しさらに高度を上げる。




青い少女…黒い少年…闇の魔力…の少年…王様…の…少女…娘…


「うるさいうるさいうるさい!」


アナウンスのように頭の中で流れる単語の数々。そのせいで戦闘に集中できない。


王様の…娘…青い髪の少女…兵士…拘束した…闇の魔力…の…使い手…黒い髪の少年…王様…光の魔力…移植


「うがあああ!やかましい!バーン・アリソマリス!」


何かが繋がろうとしていた。


王様の娘の青い髪の少女…兵士に拘束された黒い髪の少年…少年の光の魔力を…王様…移植。


「なんなんだよぉ!一体!」


王様の娘の青い髪の少女に兵士に拘束された黒い髪の少年の光魔力を王様が移植。


「は?」


魔力を…移植?






少女の名を…………。現在は『夏波 蒼』。少年の名を…………。現在は『オブラート』。


「な…なにを言って」



















言葉と言葉が
































































結ばれた。

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