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第46話 蒼さんの日常ぱーと2

今回は蒼の日常について書いてみました。

本編とはあまり関係のない、いわゆる番外編みたいなものなので読み飛ばして頂いて構いません。(←番外編なのに5000文字近く書いてるやつ)


ただいま次話を急ピッチで書いております。

しばらくお待ちくださいm(_ _)m

「にしてもターシャとレインはなんでボクがここにいるってわかったん?脳内通信は妨害されてたみたいだし」

「あぁそれか、そやつそうとうな間抜けだったようでな。脳内通信を遮断されている時にそれを使うとノイズがかかるようにされておった」

「あー」

「脳内通信にノイズがかかるのはお主が思考を失う。つまりは死んだり、寝たり、気絶している時じゃ。まぁそう簡単にお主がそうなるわけもないじゃろうと、冷蔵庫とやらに入っていたプリンを食してから来たのじゃ」


人がピンチの時に何食ってんだよ!ざけんな!


「あの表面を焦がしたプリンを開発した者は天才じゃのぉ」


ターシャがにやにやしながら天を見上げている。

しかもこいつ…焼きプリン食べたのかよ…。


「まあ人のピンチにプリン食べてたことはおいておいて…どうして場所が?」

「あぁそれはねぇ」


ターシャを遮ってレインが答える。


「ターシャは感覚的にしかわからないみたいなんだけどぉ…私には『魔力感知』が使えるから魔力が目に見えるんだよぉ。適当に空とんで探してたら、異常な魔力の塊が見えたからねぇ」


なんじゃそのスキル、初耳なんですけど。待てよ…もしかしてレインが先に来たとき…ターシャ…プリン食べてた?


確かあのとき、ターシャは魔方陣の展開に時間がかかった。って言ってたな…だけど、ターシャほどのベテランがそう簡単に魔方陣の展開にてこずるのか?


「ターシャぁぁぁぁぁ」

「なんのことかの?ひゅーひゅー」


いっらぁ!人の命とプリン、どっちが大切なんだ!この野郎!










「ん~?なんでしょうか?これ…」

「ん?どうしたの?」


家に帰って着替えていると、人の机の上になにやら服が置かれていた。普通に親が買ってきてくれたのか、と思い手に取ってみるとそれはなんと!女物の服(一式)だったのだ。


犯人はわかるが念のため問い詰めてみよう。そう思って今に至る。


「あぁ、それ?だって当たり前じゃない。なんで女の子が女の子用の服持ってないのよ」「そうじゃない人だっているかも知れないだろ?」

「まあいいじゃない、あ、ちょうどいい。ターシャちゃん、レインちゃん。ちょっと蒼の体押さえておいてくれるかしら?」

「うむ」

「了解~」

「わっ、ちょっ、やめろぉぉぉ!」






数分後、ボクは制服から女物の服へとチェンジされていた。


「あら~!よく似合ってるじゃない!」


さりげなく髪止めのゴムも桃色のゴムに変えられた。


「あふ…」


魂が天に昇っていきそうだ。うん。悲しい。


「明日は休みなんだし、1日その姿で過ごしなさい♪」

「嫌です」

「じゃあ今度からお小遣いはな「わかりました、明日1日だけ着てます」」


つい最近、超有名FPSの新作が発売されたのだ!あれは買いたい…めっちゃ買いたい…。だからお小遣いストップ制度はこまるのだ!


「ふふふ、蒼も素直ねぇ…コ○ドとビ○エフ買ったら復讐してやる…」


大作FPSを買ってから復讐すると心に決めたのだった。


じゃあそれまでは…虹○でもやってるかな。









「やっぱりマー○リック、サプつけての裏取りは強いな~」(大半の人わかんないだろうね。この楽しさ)


「…スースーする…」


スカートはなんだが解放感が高すぎて…若干変な感じがする。

「…」


駄目だ、集中できない。ここは一回魔法の練習でもして気を落ち着かせねば。


「…えっと…、フライヤ・スナミア!」


基本的に練習には下級魔法を使う。下手に上級魔法なんて使ったらその後に支障が出るし、ターシャによると強い魔法よりも弱い魔法を繰り返し使った方が魔力の循環効率は上がるらしい。


ちなみにこの魔法は…

フライヤ・スナミア…魔弾式下級魔法。魔弾というのは魔力を球体にして放つ物。それを広範囲に連続して放つもの。威力を絞って家が壊れぬように注意する。


「LMG!mounted!and loading!…恥ずかし…」


虹○のアイドルでもある者のセリフ言ってみたけど…急に恥ずかしくなってきた…。


「次、ミカナ・ライル!」


杖が魔剣に変形する。ミカナ・ライルは対レイン&カイナの時に奇跡的に手に入れた魔剣だ。使用者の保持している魔力の量によって性能が変わるらしい…。


「ふっ!はっ!」


剣の切っ先が窓越しに照らす、隠れ行く夕日の光が反射して橙色に染まっていた。










『あおっい~!映画見に行こうよ!映画!』

『行こ行こ!』


次の日の朝、幼なじみと背後に巨大勢力を持つ同級生がインターフォン越しに声をかけてきた。


「嫌です」


誰が行くか!こんな格好で!目立つやろ!!


「え~?なんで~?」

「!?!?!!」


すると、リビングの窓がカラガラと開きそこから美久と沙与が顔を覗かせた。


「あれ?蒼ついに女の子デビュー?」

「いいねいいね、写真写真!」

「まてぇ!とるなぁぁぁ!」


そんな叫びもいず知らず、美久はスマホのシャッターボタンに手をかけた。


「あのねぇ!こっちだってこんな格好したくてしてるんじゃないんだよ!親が!親が!」

「…蒼のお母さん強烈だからねぇ」


強烈という言葉で誤解しないでほしい。あくまでも他人の意思を尊重しないだけであって、筋肉がムキムキの脳筋だというわけではない。


「さあ行くよ?映画」

「え~…?」

「大丈夫、私達も自然に接すから」

「むぐぅ…」


そんなこんなでうまく丸め込まれてしまい、映画に行かされることなってしまった。





「…きつい…」


やはり視線が気になってしまう。休日だということが裏目に出たようで外にはたくさんの人が歩いていた。


家族連れで散歩をするお父さんらしき人はなぜだか奥さんにぶん殴られていた。一体何をしたのだろうか。


「やっぱ無理だって…こんなの…」

「慣れの問題よ、もう少しすれば慣れるって」

「そんなもんなの?」


ヤバい、そろそろ辛くなってきた。こうなったら全身に魔力を纏わせて誰も目を開けられない程にプレッシャーを投げ掛けてもいいかもしれない。


「ついた!」


沙与が指差した先には一軒の映画館が、正直映画を見ることが少なかったから何とも新鮮な気持ちである。


「おい、てめえ。ガキの癖して魔力を駄々漏らしにしてんじゃねぇよ。うぜえな」

「ん?」


肩越しに声をかけられ、振り返ってみるとそこには顔が豚によく似た、いわゆる豚頭族オークが立っていた。


「きゃああああ!」


この悲鳴はボクのではない。当然、顔が人間でないため慣れない人は悲鳴の一つや二つあげたくなるだろう。


「おい!誰かあの子を助けろ!あぶねぇぞ」


あの子、というのはボクのことらしい。…まあ、こうやって魔物の一体や二体に謎な理由で絡まれるのは日常茶飯事だしね。ちゃっちゃと終わらせるか。


「おい、何とか言e…ほうべらっ!?」


ずっと肩を握っていたのが、何だが気持ち悪かったのでとりあえず、『派翔』を行使して豚頭族オークを吹き飛ばす。


「っ!」


最近覚えた『派翔』の使い方。それは己の足元にそれを発動させることでその風圧で勢いよく空に舞うことができるのだ。


「メテオ・インパクト!」


重力付与中級魔法…メテオ・インパクト。

今までは杖を対象として使っていたが、自分が身に付けていたりするもの全てにも行使できる。今回は杖を出すのが面倒だったので足に付与する。

いわゆる、『かかと落とし』だ。


「ほうがぁっ!」


かかとは豚頭族オークの腹にクリーンヒット。体を『へ』を上下逆さまにしたように曲げ、地面をに叩きつける。


「っし、もうこんな面倒くさいさせないでよ?ただでさえ、目立つんだから…」

「ごふっ…む、無念」


まるで武士のような台詞を吐きながら、豚頭族オークは痛む腹を押さえつつひょこひょこと逃げていった。

もちろん手加減はしている。もし仮に本気を出したとしたらここら一体は潰れた豚頭族オークの肉片と臓物、そして溢れた血液で浸るだろう。

それをしたところで誰にもメリットはない。軽く痛め付けて人を襲うことの抑制になれば良いと思っている。


「え…何が起きたの?」

「あの子が返り討ちにしたってこと?」


周囲がざわめき始める。魔物が現れてそれを討伐する分には構わないのだが、それを見ていた周囲の人々の対処に困るのだ。むしろこっちの方が化け物。


「まじかよ…」

「すげえ…」


しかも今回は人目につきやすいところだった。かなりの多くの人が目撃しているだろう。


「はぁ…また面倒くさいことに…美久と沙与、先に行っててくれない?別にボクは見れなくてもいいから。とりあえずここから離れて」

「はいはい、なるべく早く来てよ?」


美久達がそろそろと抜けていくとボクの周りを人が囲った。


「ええい…面倒な…こうなったら…」


人と人の間を見極め、そこを抜ける。しかしスマホを片手にイン○タ映えを狙う者達はそうそう美味しいネタを逃してくれず、

周囲がざわめき始める。魔物が現れてそれを討伐する分には構わないのだが、それを見ていた周囲の人々の対処に困るのだ。むしろこっちの方が化け物。


「まじかよ…」

「すげえ…」


しかも今回は人目につきやすいところだった。かなりの多くの人が目撃しているだろう。


「はぁ…また面倒くさいことに…美久と沙与、先に行っててくれない?別にボクは見れなくてもいいから。とりあえずここから離れて」

「はいはい、なるべく早く来てよ?」


美久達がそろそろと抜けていくとボクの周りを人が囲った。


「ええい…面倒な…ここは逃げた方がよきかな?」


人と人の間を見極め、勢いよくそこを抜ける。

しかし、スマホを片手にイン○タ映えを狙う人々にとって美味しいネタを逃すわけにはいかず、その執念で追ってくる。


「嘘だろ!?足に魔力かけてんのにっ!?」


オリンピックで一位をとる人並みの速さで走っているのにも関わらず、スマホのカメラを起動させた人達はしつこく追ってくる。

それはまるでピラニアが獲物を追っているかのような。


「やばいやばいやばいやばい!」


世界一位がこんなにいてたまるか!怖いわ!ゾンビが走ってる時並みに怖いわ!


「っち!仕方ない!『黒煙』!」


闇属性下級魔法…黒煙。名前の通り黒い煙を発生させる物だ。戦闘では敵の目を欺くことにも使える下級魔法にしてはかなり役立つ魔法の一つだ。戦闘以外にもこのようにして追ってから逃れることに使うことも有効だ。


「うわぁ!」


突然現れた黒煙に思わず足を止める走るゾンビ。


「『転移』!」


その隙をついて空間中級魔法、転移を行使する。


転移は長距離移動に特化した魔法で、詠唱から若干のラグがあるため戦闘には向かない。しかし、今回は黒煙で時間稼ぎができているため、一気に移動できるこちらの方が便利なのだ。




ふふっ、今ごろボクがいないことに気がついてるころかな?


心の中でにやつきながら空間を移動するのだった。

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