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第31話 夏の体育祭は地獄、せめて秋にしておくれ






そんなこんなで月日は流れ、いきなり体育祭当日。赤組に配属されたボクは赤い鉢巻を締めて校庭に並んでいた。

青い髪に赤い鉢巻が正反対であることを改めて思い知らされた。混ざったら紫色になりそうだし。


『ただいまより、平成19年度、体育祭を始めます。一同、礼』


アナウンスがかかり、皆が礼をする。深々とする者もいれば首を軽くちょいと前にだして礼をする者もいる。なんというか…バリエーションが豊富だ。


『学校長、挨拶』


かつかつかつと、台に昇る校長先生。今日もいろんな意味で輝いている、うん、絶好調だね!


『一同礼』


ぴかぁ!校長やっぱ輝いてる!ひゅ~!格好いい!


『暑いので短めにします。今日、青い空を…』


そして学校行事あるあるの、校長先生の話が長い事件が発生する。

短めにします、つった割には長いな!短めつったら3分位でいいの!


(ターシャぁ?)

『そのつるつるの話が長いと暇潰しにわらわに話しかけてくるの、止めてくれんか?』

(ターシャは忙しくないだろ?…それに気になるんだよ?)

『なにがじゃ?どうしてあんなにテカるのかか?それとも頭を洗う時はシャンプーを使うのかボディーソープを使うのかか?』

(ちゃうわ!気になるけどちゃうわ!殺されるわ!)


そう言われると気になる。どっち使うんだろ。


(ボクが言いたいのは、あれだよ。…ターシャ前に言ったろ?協力な誰かがボクを狙ってるって)

『あぁ…それか。詳しいことはわらわもわかっておらん。じゃが、一つわかった。そやつはただ単にお主の命を狙っている訳では無さそうなのじゃ』

(?と言うと?)

『ほれ、こないだのスナイパーを覚えておるか?あやつもゆうたのじゃ、あの方の復習だ、と。つまりその【あの方】とやらがお主に何らかの恨み、または復讐心を抱いているはずじゃ』

(…めんどくさそ)

『なんかゆうたか?』

(いんや?)




『では、終わります』

『気をつけ、一同礼』




と言った風にようやく話が終わった。周囲の数人は頭を痛そうに抱えふらふらしている。


『選手は退場してください』


アナウンスがかかり、皆ぞろぞろとグラウンドの端の方にセッティングしてあるパイプ椅子へと向かう。

ボクもその流れに乗ってそちらに向かおうとすると、突如肩に手が置かれた。


「?」

「君が蒼君?」

「?そうだけど…」

「私は椎名 歩、私もリレー選手なの!よろしく!」


そう声をかけてきたのは、全く見たこともない女子高生。最近は知らない人に声をかけられるのが多いなぁ。


彼女はうっすらと赤みのかかった髪の毛をショートヘアーにし、その髪の毛の色によくにた瞳の色をしていた。そのしゃべり方とはちょっと違う鋭めの目であまり身長は高くない。

鉢巻きは白だった、まあ同じクラスではないことは確定したけど…多分同級生だよね…?


誰だお前…


「よろしく…」

「そだ、リレーのことで打ち合わせがあるから…昼休みに校舎裏に来てくれない?」

「え?いいけど…」


?おかしいな、リレーのことは一通り聞いてるけど…、何か変更でもあんのかな。まあ、一応行っとくか!


『次は一年生の棒倒しです』

「あ、行かないと。じゃ昼休み!」

「え、あ、うん。じゃ」


椎名はスタタターと向こうへ駆けていった。不思議といつの間にかその姿は見えなくなっていた。


「ま、棒倒し!気合い入れてくか!」


ボクは鉢巻きをぎゅっときつく締め直した。









「さて、どうしたものか?」


いざ、棒倒しの場に来てしまうといろいろと悩ましいのだ。


今のボクの魔力を扱う能力(蒼の状態)はかなり上がっている。全身に流せば成人男性のざっと三倍の力は出るだろう。


だが、体育祭で魔法を使うのは気が引けるし…でも勝つためには仕方ないし…(クラスには運動できるやつが少ない)


こうなったらばれないようにこっそりと魔法を使うしかないな…、うん。


「いくぞ!」


クラスのリーダー的存在、自称イケメンの田川が最前線をきって走り出す。

力と足の速さに自信のあるものがその後ろをついていき、その他は自陣の棒管理である。

もちろんボクは田川の横を小走り程度で走っている。魔力の流し方はわかったが、調整はまだまだなのでつい全力を出しそうになり、全力を出すと多分世界新記録が狙えてしまう。

田川が小走りで自分に追い付いているのを見てぎょっとしていたが…まぁ言い訳はいくらでもあるし…いいだろ。


「かかれぇ!」


まるで戦国大名のよいな掛け声を出して田川が敵の棒に飛びかかる。

しかし、敵の棒を支えている奴らは全員ガチムチ。こちらの防衛が柔いのを見て、防御に徹したようだ。


「はぁ…」


ちらりと視線を自陣に向けると今にも倒れそうな棒が目に入る。これはあかんわ。


「波翔」


魔力を田川らの背中側に集中さそそれを一気に解き放つ。最近の十八番魔法である。


「のわぁ!」


その爆風に驚き、田川達がしっかりと棒をつかんだのを確認、改に詠唱する。


「戒翔」


戒翔…それは波翔のワンランク上の魔法だ。勢いだって段違い、田川達を棒ごと吹き飛ばすようなイメージで棒を倒す。

ガチムチ防衛軍団がいい感じに相殺してくれたので田川達がお星さまになるのは防げたみたい。

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