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第27話 裏切りやがったな!?こんちくしょう!

「助かったよ。ありがと」

「私がいないとすぐこうなるんだから。もうやられないようにしなさいよ?」

「わかってるよ!」


違う…何かが違う。いつもの麗奈とは何かが違う。しかし、姿は全く持って麗奈だし…やはり裏切ったのか?


「さぁて、再開しましょうか?」

「再開って…っぐ!」


麗奈はにんまりと顔に笑みを浮かべるといきなり強烈な回し蹴りを放ってきた。


それを杖で受け止め、バックステップで距離をとる。


「その距離は僕の適正距離ってことをお忘れなく!」


少年はなにも躊躇わず、照準をあわせて引き金を引いた。


「あぐっ!!」


それは見事にふくらはぎを貫通。地面に着地し尻餅をついてしまう。


「これは…」


こんなもの、ただのリンチだ。特撮映画で急に増えたヒーロー達にぼこされ、なぜか最後爆発する怪獣の気持ちがわかってきた。


それに、この状況は圧倒的に不利だ。近距離は耐えず麗奈が格闘技を繰り出してくるし、だからといって距離をとるとライフルで撃ち抜かれてしまう。既に撃ち抜かれて焼けつくような痛みを放っているのは肩とふくらはぎの二ヶ所。

この状況でいかにして勝ちを見いだすか。そこが重要だ。


「けど…っ!」


いや無理やんこんなの!

生卵を三個同時に机に立てるのと同じくらいむずいで!?


「ほれほれ」


必死に攻撃をかわすボクを嘲笑うようにして少年は体のあちこちに狙撃を行う。


「あぐっ」


そしてそれが、腹を貫通する。いままでとは全く別物のような痛みが体を襲い、ついに膝をついた。


「あが…あぐ…」


手で押さえても、その出血は止まらず額に冷や汗が浮き出る。


「勝ちね」


そう言って麗奈と少年は動けぬボクに向かってゆっくりと歩を進めてきた。


「だね、これならあの人の復讐心も気が済むだろうし」


少年はライフルをボクの額に押し付けた。


「お前の負けだ」




辺りに乾いた炸裂音が木霊した。










――フン…フン、フン♪


――ご機嫌そうだな?なんか良いことでもあったのか?


――ええ、もちろんよ。私ね、お父様が持ってきた縁談、受けることにしたの。


――…その縁談相手は誰?


――聞いて驚かないで!あなたよ!


――え?


――だから!その縁談相手があなただって言ってるの!嫌なの?


――い、いや…あまりにも急だったから…その…なんか…嬉しくてさ。ずっと好きだった人と一緒になれるのが


――っ…そんなもう!やめてよ!恥ずかしい!



若い男女の笑い声が赤く澱んだ空に響いた。










「おぇぇぇ!リア充爆発しろ!」


な、なんだよ今の!完全にリア充じゃんか!おろろろ!あそこまで体に手を滑らせたりしてるリア充、久しぶりだわ!


「なっ!?生きている!?だと?」

「?…あれ?ボク撃たれたよね?」


しかも、超至近距離でヘッドショットを食らったはず…。


「やべっ!」


もし、仮に生きているのだとすればここでぼけっとしている訳にはいかない。

なにがあったのか知らないが、もう一度頭に銃弾をぶちこまれるのは勘弁願いたい。


「魔剣『ミカナ・ライル』」


麗奈が距離を詰めてきたのを尻目に、杖をミカナ・ライルに変形させる。


「魔方陣展開式魔法!『雷神』!」


そして足元にレインから貰った魔石で陣を描き、その中心に手を触れて魔力を注ぐ。

すると、地面から数々の魔法陣が展開され、その中心地点に雷を落とす。


「ぐっ!?」


残念ながら麗奈に対しては攻撃が入らなかったが、少年の持っているライフルに雷が寄り怯ませた。


「なめんな!」


だが、その隙をついて麗奈が肉弾戦を仕掛けてきた。


「風来!!」


しかし、その麗奈の攻撃を紙一重でかわし彼女にミカナ・ライルを向けてその先端から凝縮した魔力を一気に解放する。


「ぐあっ!?」


その衝撃で麗奈を吹き飛ばし、逆方向にその勢いを利用して少年のもとに移動しライフルを剣で叩き落とす。


「らぁ!」


しかし、その行動を理解していたかの様に既に胸元にあるサバイバルナイフを掴み、電光石火と言わんばかりの速さで斬りかかってきた。


「っ!ぐっ!」


それを受け止めるようにして、左手を楯にして掴み右手一本で剣を振るった。


「あぐぅ!?」


その剣は慈悲もなく、攻撃手段を奪われた少年の肩に食い込んだ。


「うっ」


しかし、その肩から溢れた血液がボクの目に入り込み一時的に視界を奪った。


「ぼーとしてんじゃない!」


突き刺すような麗奈の蹴りが腹に辺り、再び少年との間合いが開いてしまう。

更に、地面に着いたとき何かベキッ!と折れるような音がして肩に激痛が走った。


「っぐ!?いった!!」

「…肩の骨が外れたか」


これを某段ボール大好きで天然な傭兵ゲームの主人公は一瞬で完治させてしまうのだから恐ろしいわ。


骨折かどうかはわからないけど、めっちゃ痛いんですけど?死にそうな位痛いんですけど?


「まあどう足掻いたところで何も変わらないわよ?なぜなら私達は二人で…最強なのだから!」

「お前ぜってー麗奈ちゃうやろ!」


2対1の状況で煽ってきやがった!しかも少し間を開けて。ぶち殺したろか!?あぁ゛!?


「…2対1で煽って…恥ずかしくないの?」

「それな!もぉ!そう言うのをチーミングって言うんだよっ……は?」


まてまてまてまて。ボクの目がおかしいのか?


今、この場にいるのは…ボクと少年と麗奈と…麗奈。








もう一人、麗奈が…増えてた。





ドッペルゲンガーじゃね?

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