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第25話 死のタグ

ポイントが90を越えましたヾ(*´▽`*)


皆様のおかげですっ(`・ω・´ゝ)びしい


これからも根暗で鬱なあきゅですが。よろしくお願いいたしますm(_ _)m

「一体…何を!?」


ボクの知り合いにはいきなりスナイパーライフルで狙ってくる奴なんていないし、そもそもスナイパーライフルを持っている人自体いない。

さらに、そんなに友達がいない!


「お前!よくも人に改めて友達が少ないということを思い出させてくれたな!?こんちくしょうめ!」

「…コラコラ、八つ当たりはやめなさいな…」


結界を解除しながら冷たい目付きで麗奈が突っ込みを入れる。


「にしても…あいつの声、よくここまで届くよな。そんなに距離が離れてる訳でもないのに」

「…確かに。小型メガホンでも口の中に仕組んでるんじゃない?」


それはただ単に近所迷惑になるだけだから止めとけ。騒音被害で訴えられるぞ。


「よっと、そんなもの。使ってないよ」

「っ!近っ!?」


一瞬だけ目を離した隙に、少年はボクの目と鼻の先ほどの距離までに縮まっていた。


その少年は普段チビと言われているボクと同じくらいの身長で、嫌に綺麗な水色の髪の毛に宝石のように美しい金色の瞳。少し幼さを感じさせるその顔つき。さらに、もう十分に暑いこの季節においていまだに長袖を着ている。


「さて、と。君は夏波蒼…でよかったかな?」

「ストーカーかな?」


ボクとは初対面だろが。何ちゃっかり個人情報特定してくれちゃってんの?


「僕はここに君を殺しに来た」

「は?」


唐突だなぁおい!!


「…なら、なぜさっきからあなたは『これ』を殺さないの?…走っているわけでもない『これ』を狙撃する事くらい簡単でしょうし…ましてやなぜ今、殺さないの…?」


これ言うなし!麗奈ぁ!


「それは簡単さ。それじゃ面白くないからね。僕は正々堂々正面から戦いたい。そこでいい方法がある。今から僕と君たちで『鬼ごっこ』をする」

「鬼ごっこぉ?」


その口から出てきた言葉が予想外過ぎてすっとんきょうな声が出てしまった。


「そう。鬼ごっこ。ただし代償は命だ」

「なんかややこしくなってきたなぁ」


鬼ごっこに代償ってあったか?鬼がタッチしたら、その人が鬼になって、また別の人をタッチして…じゃないの?


「今回の鬼は僕だ。君たちには五分間時間をやる。その間は逃げようが隠れようが自由だ」

「今回ってもうこれきっかりにしてよね」

「そして特別ルールだ」

「特別ルール?」


待て待て、勝手にどんどん新しいルールを追加するな。こんがらがってきたぞ?


「この鬼ごっこは君たちどちらか一方が死んだ時点で終わりとしよう。そうしたら僕は生き残った方に手を出さない。つまり生き残りたいのなら、もう一方を犠牲にしろってこと。裏切りもありってこと」


そんなこと、するわけないだろ?

でもボクの隣の人がこちらを見てニヤリと笑ったことの意味は深く考えないでおこう。


「制限時間は一時間。後、三分たったら君たちは動け」

「何で上から目線なんだよ!」


この鬼ごっここそまさに某全国の佐藤さんを殲滅したい鬼ごっこだ。


「ファシア」


やりたくはないのだが、ここでやめたいと言って『はい、どうぞ』と帰してくれる訳ないし…何が何でもやるしかないみたいだ。


姿を蒼からティナへと変更する。こちらの方が皮肉なことに運動神経も良いし魔法も使えるし、少なくとも蒼の姿でやるよりはましなはずだ。


「じゃあ初めの五分間を開始するよ。3…2…1…スタート!」

「鬼ごっこは苦手なんだよなぁ!ちくしょぉ!」


『鬼ごっこ』と言うものに悪態をついてボクらは一斉に駆け出した。






「あ…そう言えば言い忘れちゃったな…このライフルのスコープにはマーキング能力があること」






はてと…どこにいこうかな?


麗奈はともかく、今のボクには隠れる場所が限られている。


この姿では人混みの多い場所に行けば目立ってしまうわけだし、そうなれば自然と奴の目につきやすくなってしまう。

だからと言って細い一本道などに入ってしまえば、直線に飛ぶ銃弾を避けることは難しい。

だから人通りの少ない。かつ、道幅もそこそこある場所を選ばなくてはならないのだ。


でも…


「そんな場所…ある訳ないし…?」


さ~て困ったもんだ!どこにいこう。こんなことしている間にだってどんどん時間は押しているんだ。



丁度近くにあった公園の時計に目をやると開始から約五分。あの少年スナイパーが動き出しているだろう。


「やべ…真面目に早くいかないと…」


そう言って踵をかえそうとした刹那、嫌な音が空気を轟かせた。


――ガァァァン!



そのまるでアニメの主人公が絶望に追い込まれた時の効果音のような音はボクの右斜め前から聞こえた。


「っ!早すぎだろ!!」


慌てて銃声のした方向にシールドを展開すると、案の定その中心に弾丸が吸い込まれるようにして飛び込んできた。


「へえ、君もいいセンスしつるね」

「いいセンスだ。ってか!?」


正直、早すぎて動揺している。位置を悟られぬよう、かなり複雑なルートを辿ってきたのだが…


「早すぎんですがそれは…?」

「いや…ここ。スタート地点のすぐそばだよ?」

「…は?」


いや、だから。複雑なルートを辿ってき…たから戻ってきちゃったのか!


「君は鬼ごっこの才能がないのかい?」

「やかましぃ!」


痛いところをついてくんなぁ!


「さて、でも。僕は君を逃したりしないよ?君にはここで死んでもらうよ?」


少年はライフルの銃口をこちらに向けた。


「別にボクは逃げるのは苦手だし。でも、追いかけるのは…得意だよ?」


指先で小さな魔方陣を描き、杖と魔導書を召喚する。


「さあ始めようか?」


少年は右手でライフルのコッキングを行う。


「もちろん」


ボクは杖を構えて魔方陣を開く。


「「本当の鬼ごっこの…開始だ!」」


刹那、辺りに地震をも錯覚させるような衝撃波が広がった。




これはボクと少年の鬼ごっこではない。


ボクと少年がいかにして『死』という鬼から逃げ切るかの『鬼ごっこ』だ。

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