第23話 すもー○らいと?
「ちっちゃくなってるよぉ…」
レインが嘆いた。もとから背が低くさらに女体化して縮んだボクの腰辺りと言うことはかなり低いことになる。
小学四年生くらいだろうか?
「うわぁぁぁん!」
レインはその場で屈み込んで泣き始めた。なんというか…性格まで子供っぽくなってないか?
「ターシャ?これどゆこと?」
ミニ・レインを指差してターシャに聴く。
「何をどう考えてもお主の魔方陣が原因じゃろうな。ほれ」
ターシャは地面に落ちている魔方陣の描かれた紙を拾ってひらひらと見せつけてきた。
「お主の描いた魔方陣には逆時間旅行魔法の矢が。まぁいわゆるお主の書き間違えじゃ」
「しゃ、しゃーないでしょ!初めてだもん!」
「しかしのぉ、これはちとめんどくさいことになってしまったぞ?」
「なにが?」
「逆時間旅行魔法、まぁ過去に戻ったり、その対象を過去の状態にするのはあるのじゃが、時間旅行魔法はないのじゃ」
「ないの!?」
てっきり逆ってついてるから、未来の状態にする魔法もあるのかと思ってたのに…。
「過去はもう変えられん。過ぎてしまった物は二度とかえられんのじゃ。それを無理やり変えてしまうのが時空の歪み、過去と現在に矛盾が生じるタイムパラドッグスじゃ」
「いかん!タイムパラドッグスだ!過去を変えてはいけない!過去を知ることだ!」
「なんじゃ?それ」
「さぁ?」
言うか。
「じゃが未来はここの小石一粒でも変えられるのじゃ。この小石を誰かが蹴り、たまたま人の目に当たったりしたら?両者とも人生に重みを感じてしまうじゃう。全てはこの小石のために」
なるほど、簡単に言ってしまえば過去の姿とかは決まってるからそれになれる。
だけど、未来の形はほとんど決まっていない。だから時間旅行魔法はないんだね。
「で?」
「なんじゃ?」
「レインをどうやって元に戻すの?」
「しらん」
「そうなんだ~……。え?しらんの?」
「知らんといってるじゃろう」
「ワァァァッツ!?」
なんだよお前!神と違うのか?てっきり得意そうに説明してるから知ってるのかと…えぇぇ!?
「無能!駄神!あほ!使えねぇー!」
「もとはと言えばお主の魔方陣が雑だったのがいけないんじゃろう!?わらわは悪くない!」
「そ~いうのを事故保身っつ~の!」
「二人とも、大丈夫だよぉ」
「「は?」」
ターシャと口論になっている中、レインが口を挟んだ。
「解決策がないなら別にいいよぉ。そんな無理することないってぇ。それに…」
「それに?」
「若返ったみたいでこの体が気に入った!」
あれか?20歳くらいまでは次の誕生日が嬉しいけど、それ以降は誕生日くんな~的なテンションになるやつ?
おめえさん何歳だよ!その体して!あ、姿が変わってないだけでかなり生きてるんだっけ。
「まあ…それならいいけど、一応元の姿に戻れないかどうか考えておくよ(ターシャが)」
「うん、わかったよぉ」
「ぴゃぁ!」
レインは嬉しそうにその場でぴょんぴょん跳ねた。そしてその頭の上にカイナは飛び移り、同じようにぴょんぴょんした。
――さて、そろそろ行くとしようか。
鎖どうしが擦れ会う、じゃらじゃらとした音が部屋に反響した。
――次に苦しむのは貴様だ
その者の手元にある水晶玉のような球体には『夏波 蒼』の姿が写っていた。
――翌日
「リレーの走順を決めるから走れ?」
超お久しぶりの登場であるクラスのまとめ約、美久さんである。
もちろん体育祭のリレーである。そんなもん、足が早そうな運動部にやらしときゃ良いのに…
「そんなの…運動部にやらしときゃ…」
「ん」
「え?」
「テニス部」
「あ」
一応ボクも運動部でした~あはは~
畜生めぇ!
「じゃ、明日の放課後タイムとるから。体育着とか着てグラウンドにいてよ」
「え?強制参加?」
「うん」
やめてくりぃ…。魔方陣展開魔法の特訓でへとへとなんだよ…。




