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第18話 これって…死亡確定系ストーリー?

「レイン…」


しばらくすると、ビヴォーサ・カイナリヴァの目の前に黒色のオーラを放ちながら、女性が現れた。


女性は紫色の髪の毛をポニーテールにまとめ、真っ黒なコートを羽織っている。


なにより、その女性はとても顔立ちが整っていて、一言で言ってしまえば綺麗だった。


「ターシャの手先にしてはなかなかやるなぁ。まぁ、どうせあいつのことだぁ。そこそこ見込みのある奴を無理矢理自分の駒にしたんだろぉ」


ザッツライト!その通り!よくわかっているじゃないか!君とは話があいそうだ!


「まぁ、私の可愛いビヴォーサを傷付けた君にはバツを与えさせてもらうよぉ。あ、私達はとどめを指さないから安心していいよぉ。じわじわと君が苦しみながら殺してくれっ!って嘆く姿を私は見たいんだよねぇ」

「このサイコパスやろぉが!」


かんっぜんにサイコパスやん!ボクだってサイコパス診断は一個しか当てはまらなかったのに…


あれ?サイコパス診断って一個でも当てはまったりしたらサイコパスなんだっけ?


「えぇい!そんなことより!レイン!なんでお前はターシャのことを!?」


ビシイ!と効果音が付きそうな位の速さで指を指す。


「なにをぶつぶつといっているんだぁ。ただの変態にみえるぞぉ」

「やかぁしい!」

「まぁそれはいいとしよぉかぁ。なぜ【私】と【ターシャ】が【お互いを】知っているかだったねぇ。…簡単だよぉ。昔、私達を封印したのはターシャなんだからぁ」

「え…?」


言葉が出てこなかった。

さっき、ターシャが説明していたとき彼女はまるで他人のことを。その一部始終を見ていたかのようなしゃべり方だったのに…。


ターシャの言う、【者】と言うのはターシャの事だっのか?



「ターシャ?本当か?」

『…』


ターシャは答えなかった。


「ターシャ!!」

『…』


またターシャは答えなかった。


「なんでなんも言わないんだよ!」

『…』


決して、ターシャは答えなかった。


「まぁ、無理もないよねぇ。ターシャは今の時代からするとぉ、かなりの大罪を犯してるわけだしぃ」

「大罪?」

「ビヴォーサ・カイナリヴァを倒すためにぃ、周りの仲間の魔力が空になるまでぇ吸いとったんだもんのぇ」

「え?」


たしかボクはシャ~ラと戦った後、魔力切れを起こして倒れている。

その時、ターシャは魔力が空になるとその生物は死ぬ。と言っていた。

だとすると、ターシャは周りの人の命を奪ったことになる。


「なぁ…ターシャ?嘘だよな…」


それでも、どこか信じられない自分がいた。


確かに自己中で、しゃべり方が腹立つし、余計なことしかしないし、暴力的なターシャだけど。いいところだっていっぱいある。


なにせ、ターシャは神だ。そんなことをしたのに…神になんて…


『本当じゃ…』

「っ」


ついにターシャが口を開いた。


『わらわが…仲間を殺した。共に戦う戦友を…この手で…殺めたのじゃ。全てはわらわの愛する者の為。例えわらわにどんな困難が待ち受けようとも、命奪った者の無念にかえて、乗り越えるはずじゃった。じゃが、そう簡単に物事が進む訳もない。命を奪った者の親族がわらわの暗殺を試みた。結果的にわらわは生き長らえたが、わらわの愛していた者は死んでしまったのじゃ…』


思い出したくなかったのであろう。

ターシャの声は少しだけ震えていた。


「それでぇ、その鬱憤ばらしに君をぉ、自分の駒にしたんだよぉ」





そもそもビヴォーサ・カイナリヴァがいなければ、ターシャはこんな目に会わなくて済んだのかもしれない。


そしてボクも、日常の二文字が変わることはなかったのかもしれない。




けど…




そして、今、ターシャの復讐が叶おうとしているのかもしれない。



でも…




「ふざけんなよ…」

「んん?なんかいったぁ?」

「ふざけんなよって言ったんだよ。確かにボクは駒かもしれない。復讐をする為だけに作られた駒かもしれない。だけど…ボクにはターシャが何を考えているか!一番わかるんだよ!何を思ってボクをこうしたのか!わかっているんだよ!」


額から滴る血液を右腕で拭った。


「ターシャはただちっぽけな復讐のためにいるんじゃない。ターシャは…ターシャは!自分が犯した過ちを償いたいんだよ!」


地面に杖を叩きつけると、辺りを爆風が包み込んだ。


「ふっ……、そんなこと言っているのは今のうちだよぉ。私の言うことがわかれば、そんなこと考えられなくなるんだよぉ」


レインは不気味なまでにゆっくりと舌なめずりした。


「後で泣きながらしがみついてきても無駄だからねぇ…」


レインは右手の人差し指をこちらに向けた。

そして、ゆっくりとその口を動かした。


「やれ…」

「ギャァァァァァ!!」


まるでレインと意志疎通ができているのかと言う風にビヴォーサ・カイナリヴァがその咆哮を轟かせた。


「っ!!」


突如、降り下ろされたビヴォーサの腕を大きくバックステップで飛び、かわす。


「でかいからって!最強とは限らないんだよ!!」


その一瞬の隙をついて、ビヴォーサの腕を伝い背中によじ登った。


「ガ?」


ビヴォーサは必死に腕で潰そうと試みるが、腕はここまで届かない。


「でっかいのが弱みになることだってあるんだな!メテオ・インパクト!」


某、化け物狩る世界のゲームで培ったこの攻撃方法。

ボクのゲーム歴舐めんなよっ!


ガキィィィィ!!!





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