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異世界に転生する

気がつくとそこは草原だった。


「ん?ここが異世界か。」


そういって周りを見渡しても遠くに森が見えるぐらいで一面草原だった。


「また何もないところに出たな。まあまずは自分の状態を確認するかな。」


まずは服装は昔の人が着てそうな麻で作られた上下だな。腰には小ぶりのナイフがつけられている。


隣にはリュックみたいなのが置かれてるが、女神様からかな?


中には、干し肉と硬貨が入っている。硬貨は何種類かが10枚ずつ入っている。女神様からの餞別かな。


持ち物はだいたいいいとして。

基本はやっぱり心の中でステータスだろう。


(ステータス!)


「‥‥何も起きないか。」


ステータスがないなら、世界記録(アカシックレコード)の使い方でも考えるか。そう思うと世界記録(アカシックレコード)の使い方が頭の中に浮かんでくる。


「なるほど。頭の中で検索するみたいな感じか。」


世界記録(アカシックレコード)

・地球の世界とアラデール世界のありとあらゆる情報を取得可能


・頭の中で検索か図書館にて本より取得可能


「後は図書館を出せる?みたいだが、試してみるか。」


手のひらを目の前に向け、心の中で唱える。


(世界記録(アカシックレコード)!)


唱えると手のひらから光が溢れ、ドアを形取っていく。

光が消えると、ドアが目の前にあった。


「後ろには何もないし、ドアだけ立ってるのは不思議な光景だな」


ドアを開くと中には図書館が存在していた。今まで見たことないような端が全く見えない図書館だ。


しかしここだと目立つな。あそこの森の木の後ろにでも出そうかな。


森の近くだと魔物がいるかもしれないが、このドアは俺にしか開けることが出来ないから大丈夫だろう。


そう思い、ドアを木の後ろに出しくぐっていった。



図書館に入って最初に図書館内を確認してみることにする。

奥には本棚が無限とも言えるほど広がっている。手前には何かの端末の他にもトイレや仮眠室、調理場、風呂なんてものもある。ほぼ家だな。食料さえあればここで生きていけそうだ。ちなみに風呂はデカい。ゆっくりと足を伸ばして入れそうだ。


最初は重要そうな端末からだな。

「これで本の検索や配置変えが出来るのか。他にも図書館の現在地表示もあるみたいだな。」


端末の表示によると、図書館の現在地は死の森になっている。表示される文字は見たことがないものだ(何故か読める)。


「死の森とは物騒な名前だな。今いる場所の名前も分かったし、周辺情報でも調べるかな。」


死の森とはアースラッド大陸の中央にあるどの国にも属さない未開拓の土地であり、どの国も手が出せない危険地帯でもある。


外縁部でCランク魔物が現れ、奥に行くにつれて強くなっていき、Sランク魔物も確認され、それ以上の探索は不可能と判断されている。


時折上位ランク冒険者が探索に行き、貴重な素材を持ち帰ることがあるが、基本的には傷を負って帰ってくる。


本当に危ないところみたいだな。

東西南北を4つの大国に囲まれた危険地帯か、ある程度の強さを手に入れるか森から離れるしかないな。


魔物とは動物が魔力によって変異したもので魔力の塊である魔石を体内に有している。基本的に魔物の肉は美味しく、ランクが高くなればなるほど美味しくなる。


人はステータスは存在しないが魔物などを倒すと強くなる。見えないがレベルみたいなものがあるのだろう。


出来れば森周辺で特訓出来ればいいな。後は魔導書的なので魔法を覚えてみるか。


無、火、水、風、土、闇、光、治癒が基本的なとこかな。全部使えればだいたい何とかなるし、後は慣れたら応用していけばいいだろう。


属性に関してはイメージ通りだな。火を操ったり、水を操ったりだな。

無に関しては、無というよりその他って感じだな。身体強化魔法や飛行魔法なんてものもあるな。


ん?魔導書のところになんで剣術や格闘術なんてものがあるんだろうか?

まあ読んでおくか。


なるほど。読んだだけで自分のものになるから魔導書か。まあ適性が必要みたいだが、全適性に感謝だな。


「ふう。少し疲れたな。」


ちょっと食事をとって風呂に入りながらこれからどうするか考えるかな。


干し肉は可もなく不可もなくって感じだな。

風呂は常に綺麗な状態でお湯がたまるようになってるみたいだ。


水は魔法で出せるし、干し肉はまだ1週間分ぐらいあるし、3日ぐらい篭って戦闘系の魔導書は読みまくるか。


それからの3日間は魔導書を読み続けた。

気になって医学書みたいなものや、錬金術、薬学、鍛治、木工、細工等々戦闘には関係ないものを読んでしまったのは気にしないことにする。


そろそろ草原で特訓してみるかな。

草原にはDランク魔物が出るみたいだが、それぐらいなら何とかなるだろう。



ドアから出ると久しぶりの日の光が眩しくて目を細めてしまう。

んーっとひと伸びしてから草原の方に歩いて行く。


周りの気配を伺ってみると、森の方には数え切れないほどの気配を感じ、奥の方にはデカい気配もある。これが上位ランクの魔物か?強そうではあるが勝てないほどではなさそうだ。まずは草原にある弱めな気配の方に行ってみるかな。


気配のあった方に、自分の気配を消して近づいて行ってみる。

遠目に兎に角が生えた魔物が1匹だけ見えた。Dランクのホーンラビットか。まずは魔法で倒してみるかな。


ホーンラビットの後ろに回り込み、手のひらに魔力を集め火の魔法を放つ。


(ファイヤボール!)


魔法名を唱えると手のひらから1mぐらいの火の塊が凄まじい勢いで飛んで行く。

(あっ、強すぎた)


ホーンラビットに直撃した火の塊は地面を抉りながら消え去った。残ったのは肉の焼けた匂いと抉れた地面だけだった。


その時ホーンラビットから魔力のようなものが流れてきた。これが経験値のようなものだな。魔力は上がった感じはしないが微々たる量なんだろう。


(これは早めに魔力の扱いを覚えないと使えないな)


とりあえず火の塊をもっと小さくして撃ってみるかな。


次のホーンラビットも1匹だけのところに行ってみる。 次は小さい火の塊をイメージして放つ。手のひらから銃の弾丸ほどの火の塊が放たれる。


放たれた火の塊はホーンラビットの頭部を貫通し地面に突き刺さり消える。倒れたホーンラビットは一瞬痙攣した後動かなくなる。


これで肉ゲットだな。血の匂いで魔物が集まってこないように結界魔法を張り、その中で手早く解体し、ストレージに収納する。


ストレージはこの世界では割と誰でも使える収納魔法だ。収納量は魔力量によって変わるが余程のものや量を出さない限りこの魔法で目立つことはなさそうだ。ただ、俺のストレージは時の流れも止まるようで少し注意が必要だな。

特殊なストレージ、気配操作、結界魔法、解体技術も魔導書で会得した技術だ。


生き物の討伐や解体で嫌悪感を抱かないのは女神様が何かしてくれてるのかもしれない。


それから何匹かのホーンラビットを討伐し、火の他に水、風、土の魔法を試し魔力の扱いにはだいぶ慣れた。後はナイフでも倒してみるかな。


2匹以上のホーンラビットの討伐もして動きを見てみたが脅威にはなりそうにない。

女神様の身体強化はかなり高いみたいだ。


それから、ナイフでも討伐してみたが、傷を負うことなく一撃で仕留めることが出来た。


後は少し森を探検してみるかな。

森に戻って少し入ってみると、魔物の気配がある。狼のような魔物を見つけた。Cランクのウルフか、普段は集団で狩りをするがこの個体ははぐれのようで1体しかいないようだ。


森だし風の魔法で倒すとしよう。カマイタチのような風の刃を飛ばす魔法で首を切り仕留める。 ウルフも解体し、ストレージに収納する。


その後、魔物を狩りつつ薬草などを採取していく。森の魔力が濃い為か良い薬草が生えている。


森を進んで行くと、少し強めの気配が増えてきた。Cランクのウルフやリトルモンキー、トレント、オークが多かったが、Bランクのレッドウルフやブラックベアーが増えてきた。相変わらずまだ魔法1発で仕留められる。

本当に危険地帯の未開拓地なのか疑問だ。いや、これは女神様強化が強すぎるのか。


そろそろ戦闘訓練はいいかと最後に少し強めの気配のところに行くことにする。確認するとAランクのホワイトタイガーを見つけた。


ホワイトタイガーも魔法でサクッと仕留め、森の入り口付近まで戻り図書館で休むことにする。


今日は休んで明日になったら街を探しに行くとしよう。

面倒くさいテンプレが起きなければいいけど。


後は、どの方角に行くか考える事にする。今いる場所は森の南東側だから場所的には南か東の国が近いけど、一応4つの国を確認しておくか。


北にあるのは帝国、西が聖法国、南が公国、東が王国か。ここは無難に王国にしておくかな。決まったし、今日は寝ることにしよう。

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