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【ある日の会話1】二つ名が欲しい

人生初投稿失礼いたします。荻窪河童と申します。

女子高生2人がダラダラ喋るだけですが、ファンタジー小説の箸休めにぴったりの塩梅となっておりますので、何卒御贔屓に。

誤字脱字報告はっもちろん、叱咤激励なんでもウェルカムでございます。みなさまの意見を取り入れながら作品を成長させていければ幸いです。

 ここは東京都杉並区荻窪。JR中央線と総武線が通り、地下鉄丸の内線は始発駅であることから、新宿や東京駅方面で働く人たちのベッドタウンとして人気。中野、高円寺、吉祥寺などキャラの濃い街に囲まれているため、影は薄いが駅前には大型商業施設もあり、行列のできる老舗ラーメン店や飲み屋も豊富で非常に暮らしやすい街である。


 この物語は、JR荻窪駅前にあるバスロータリーを眺めながら、ティッシュ配りのバイトをしている女子高生2人の会話を記録したものである。物語というにはあまりに内容も無ければ進展もないのだが、一旦それは頭の隅に置いていただいて、しばしの間お付き合いいただきたい。



「よいっすー!田中今日もはやいねー。さぁガンガン喋って、だらだらティッシュ配っていこうぜ!」


「あーしが早いんじゃなくて、普通に山田が遅刻してんの、20時までに段ボール2箱片付けないとなんだから」


 おかっぱ低身長、若干セーラー服がダボっとしておりわかりにくいが、確かに主張するたわわをひっさげたいかにもアホそうな少女が山田。ブリーチで傷んだ髪に焼けた黒い肌、整った切れ長の瞳の高身長ギャルが田中。


「田中ってさー、ギャルなのにまじめだよね」

「ギャルはだいたい真面目なの」

「まぁそんな田中ちゃんが好きな山田ちゃんなんですけどねい」

 その瞬間田中の黒い肌が朱に染まる。

「すすススキとか、バカじゃねーのあほ!まぬけ!山田!」

「ひどい!今アホとかまぬけの区分に山田をカテゴライズしたでしょ!?」

「はいはい、ごめんねごめんねー」

「せめてU字工事の発音してよー」

「ほら、山田ってないで、さっさとティッシュ配る!」

「本格的に罵倒のボキャブラリーに山田を加えないでよー!」


閑話休題(というかずっと閑話)


 駅に背を向けバスロータリーを向きながら、慌ただしく帰路を急ぐ人々に向かって二人はティッシュを配り続けている。

「最近さー、ずっと悩んでることがあるんだよね」

「山田が悩むことなんて、どうせ凡そこの世の役に立たないことでしょ」

「めちゃめちゃ役に立つよ!あと凡そって何?なんて読むの?ぼんそ?」

「なんで読めないのにセリフを漢字に変換しちゃうかな」

「とにかく!私の悩みはとても意味深なので、とくと聞くといいよ!」

「日本語めちゃくちゃ・・・で、悩みって?」

「それはね、二つ名が欲しいんだよ!」

 ただでさえ主張の激しい胸をさらに突き出し、道行く男性の視線を無意識に集めながら山田は高らかに叫んだ。


「駅前で反響するほど大きい声で、山田ってること叫ばないでよ」

「山田ってない!至極まっとう!」

「だいたい二つ名って何?」

「知らないの!?よくマンガとかアニメのキャラについてるじゃん!その人の特殊能力とか、出身地に絡めたあだ名みたいなやつ」

「あーしギャルだからそういうの分かんないし、それが欲しいっていう山田の悩みが一ミリも理解できない」

「えー!なんで?かっこいいじゃん!二つ名欲しいじゃん!」

 両手を天高く上げながら体を左右に大きく動かし、いかに二つ名が良いものであるかをアピールする。

「その無駄な動きやめてもらっていい?喋ってもいいけどティッシュは配り続けて」

「冷徹ギャル人間には二つ名の良さが分らんのかー」

「ギャル人間って、ギャルと人間を別のカテゴリーに入れているの?」

「今はそんなことより!あてくし山田の二つ名を決めるのが先決でしょうが!」

「・・・はぁ、じゃあ今日は山田の二つ名を考えながら、限りある青春を棒に振りますか」


 山田は大きな身振り手振りとともに、再度田中に対して二つ名の説明を試みる。


「さっきも言ったけど、二つ名っていうのは、その人の個性や能力、出身地なんかをつけることが多いね」

「じゃあ【荻窪の山田】でいいじゃん」

「それじゃ『荻窪からお越しの美少女人間山田ちゃん16歳』って自己紹介してるだけじゃん!」

「勝手にいろいろ足すな、お前はスマホの料金プランか」

「かっこいい二つ名が欲しいの!荻窪の~はカッコ悪いから却下!」

「そういったって山田の特徴って言ったら、巨乳、阿呆、ちび、処女ぐらいなもんでしょ」

「あーあーあーあー!処女って言った!エロ!ドスケベ!ギャル神輿!」

「どんな反論の仕方・・・」

山田は顔を真っ赤にしながら、目に涙を浮かべる

「とにかくかっこいいのがいいの!二つ名が決まるまではティッシュ配り終わっても今日は帰さないからね!」

「普通にいやだよ。じゃあ山田はどういうのが良いとかあるの?」

「いやーそりゃーねー?えへへ、なんか恥ずかしいな・・」

身体をくねらせながら、恥ずかしがる山田。

「きもいね」

「ひど!ひどすぎてもはやヒュドラだよ!」

「だれが多頭竜よ」

「田中ぜったいファンタジー好きでしょ!」

「ギャルはファンタジーなんか読みませーん、それでもうティッシュ配り終わるし早く二つ名発表してくれない」

 もじもじしながら、チラチラと田中の顔を見上げ「笑わない?けっこう中二だよ?笑わない?」と何度も確認する。

「はいはい、みちょぱに誓って笑いません」

「ギャルの神みちょぱなんだ!じゃあ田中にだけ言うね!」

 山田は背伸びして、田中の耳に口を近づける。山田の吐息が耳に重なり、何故か胸が高鳴る田中。

 そして、山田はすぅーっと息を吸い、田中の鼓膜を破る勢いでこう叫んだ。

「ていうか田中も処女でしょうがーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」


 今日も女子高生2人の中身がまるでない会話が荻窪の空に溶けていく。



【人物紹介】

名前 山田

性質 アホ

年齢 16歳

身長 146センチ(去年より0.3センチ伸びた!)

体重 増加傾向

おっぱい でっかい

経験 なし


名前 田中

性質 ギャル

年齢 16歳

身長 169センチ(決して170センチではない)

体重 山田と違ってしっかりキープ

おっぱい よりウェストラインやヒップのメリハリにこそ目を向けてほしい

経験 なし


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