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エイリアン  作者: 芥川キノコ
1/3

未確認生物



[エイリアン]


エピソード1 非道の極み


_______________________________  

 5月1日 千葉県 銚子市 XX地域

  連続殺人 刻まれた死体 行方不明

  連続殺人 被害者現段階23人

  行方不明者 推定 80人以上

  現在警察は一般公開をしないでの、         

  捜索を開始している。

¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯

4月30日午前6時12分


お母さん「生人ー(イクト)ちょっと今日の朝ご飯、餃子にしようと思うのー。ちょっとそこまで買ってきてくれないー?えっと餃子のかわと、豚肉のミンチあと、ネギとニラおねがーい。1500円あれば足りる?」



生人「へーい。じゃあ財布からもらうねー。」

そういうと生人は、いつもと変わらない日を過ごす。


午前7時25分 



生人は帰る。お母さんからのお使いを済ませて。


生人「お母さん。買ってきたよ。豚肉のミンチ、セールだから結構混んでたよー。」

何気ない会話を伝えるが返事はない。いつもと様子が変だ。なんか、血なまぐさい。お母さんはいつも明るくてすぐ返事するのに。


生人「お母さん?どうしたの?おーい。」

生人も何か嫌な予感がしている。血なまぐさい匂い。それと不気味に静かなこの空間。生人には不気味でならなかった。



ドッドッドッ


心臓の音がうるさい。


ベチャベチャ


心臓以外にも音がする。気持ち悪いベチャベチャという音。


ゴクン


生人は唾を飲む。目から涙が出てくる。もうわかる。もうお母さんは死んだのだと。血なまぐさい匂いと、ベチャベチャという音。


その瞬間。生人は駆け出した。お母さんは死んでいる。分かっていても、もしかしたら助かるのかもという期待でただの思い過ごしかもという希望を持ち。でも、玄関にいまいる。そこからでも匂う。血のにおい生臭い。やはりお母さんは死んでいた。



生人「う。う。ウワァァァァーーーァァァ。ヒッヒッ。ウゥ。」

生人は大声で泣いた。その声に気づいたのか近所の人がきた。


近所の人「どうしたのそんな大声で泣いて」

近所の人「ここちょっと血なまぐさいわね」



家の中に入ってきた。でも、その近所の人たちの顔がいつもと違った。


近所の人「生人君どうしたの?そんなに青ざめた顔して。」


そう。そのときの俺の顔はひどく青ざめた顔だったかもしれない。だって。近所の人たちの顔が全員グレーの色で、目が大きく真っ黒。黒曜石のような瞳。そして体に目の形が刻まれた湿布のような物を貼っていた。その姿はまるでエイリアンのようだ。


生人「こないで。こないで。お願いだから。こっちにこないで。」

その異形の生物はこっちに来る。とても気持ち悪い笑みを浮かべて。ニタニタ笑っている。


近所の人「生人君変な姿をしてるねぇ。こっちにおいで。仲間にいれてあげる!おいで。これ貼ればねぇ。その変な姿を直せるよぉ。」


その異形の生物の手には体に貼ってあった目のようなものが刻まれてる湿布のようなものがある。


生人「来るなお願いだから。来るな。」

俺の周りに円のかたちで回り回る。頭がおかしくなりそうだ。お母さんが死んで近所の人が異形な生物で俺も殺そうとしている。


が、次の瞬間異形な生物たちは首を落とした。


災「深海の者君だよね。君が。」


一瞬なんのことかわからなかった。でも、おそらく深海の者というのが俺を指しているということがわかった。

俺を深海の者とよぶその少年は、一見自分より年上に見える。16才くらいだろうか。赤髪で右目にあいつらと同じ、目の形に刻まれた湿布のようなものが貼られていた。


生人「誰?君は。俺をどうするの。あいつらと同じようにして人を襲わせるのか?来るなよ。あっちいけよ。」


死にたくない。それだけ。絶対に生きたい。お母さんが死んでも。俺はお母さんのぶんまで生きて、悔いのない人生にしたい。やだよ。こんなとこで。来年で高校いくのに。


災「ああ、俺のこと敵だと思ってる?安心してよ。味方味方。俺さわざわっていうんだわ。」


その災と名乗る少年は意外と信用できそうだ。さっきも俺を化け物から守ってくれた。俺を深海の者って呼ぶのは謎だけど。俺を助けてくれた恩人である。


生人「...ありがとう。」

これは心からのありがとうだ。が、さっきあんなことがあった。そしてお母さんも死んだ。頭が混乱していた。


災「うん。素直だね。いいね。じゃあさ俺さ君の命助けたじゃん。ちょっとついてきてくれない?」


その少年は、そういうと俺の手を掴んでぐいぐい引っ張ってく。


生人「そこまで素直についてけないよ!!」


災「めんどくさいなー。もう。じゃ説明してあげるよ。1から10まで。

まずは俺が殺しちゃったあのやつらいんじゃん。そいつらはエイリアンっていうの。これ基本。覚えとけ。ちなみに日本の人口90%はエイリアンだから。」


生人「は?ちょっと待てならおれはとっくのとうに死んでいる。まず餃子の材料買いにいった時点で。」


災「まあそうだよな。お前ワルプルギスの夜って知ってるか。ドイツのお祭り4月30日から始まる。そのときまでエイリアンたちは人として生活している。そして自分がエイリアンであることに基本気づかない。」


生人「それでも俺は死んでるんじゃないか?それが4月30日から始まるとして、俺が出てったのは6時半だ。まず俺は4月30日にいったんだぞ。やはり死んでる。」


災「お前バカだな。中学二年生で習わなかったか?時差だよ時差。ドイツとは7時間日本と時差がある。ここは千葉県銚子市だから、7時間と少しの時差がある。だから、お前が出てった6時半すぎはエイリアンは人として生活している。でも、帰ったらエイリアンになってるってこと。そんくらい考えろ。話を戻すぞ。」


生人「ちょっと待ってくれ。俺は今まで普通に学校にいってた。4月30日も。」


災「だろうな。だって今年だもん。関東まで侵域が広がったの。それまで関東にエイリアンはいなかった。去年のワルプルギスの夜一人の関東にすんでる人がエイリアンになった。それで埼玉辺りまでほとんどの人がエイリアンになったそこで5月1日が来てワルプルギスの夜がおわった。」


なるほどワルプルギスの夜は5月1日で終わるのか。ずいぶん短いな。


災「あと、エイリアンにも種類がいる。まずお前を襲ったやつあれ上位エイリアン。まず人じゃ勝てない。次に強化型エイリアン口に短い手足がついたキモい化け物でも噛む力は強い。多分300キロはある。あと下位エイリアン。人一人位の力。でもめちゃくそいる。エイリアンの50%こいつだから。あと寄生型エイリアンこいつ人に寄生する。その人の力によって上位、強化、下位のどれかのエイリアンになる。あと星の者。こいつらは12体だけいるけど、ワルプルギスの夜以外にも行動できる。そしてくそ強い。で、君が深海の者。深海の者は父親がエイリアン母親が人の場合に生まれる混血児。ちなみに父親は自分がエイリアンってこと知ってる。そしてワルプルギスの夜になると人を襲うの知ってたと思うよ。お父さんと4月30日から5月1日の日会ったことある?ないよね。多分山の洞窟とかにこもってたんじゃない?深海の者は生まれること事態ごく稀だから。君は貴重なの。そして深海の者はエイリアンの能力を使える。一般的なのは体を伸ばしたりまぁスライム状にできることとか、パワーがたかいとか?そしてこれを貼れ。」


災からわたされたのは例の目の湿布である。


生人「やだよ。この湿布貼るとエイリアンになるんでしょ。」


俺は心のそこからそう思った。こういう系はなんかで敵と同じになるって言うのはあるあるである。


災「そうだ。でも、これは湿布ではない。エイリアンの細胞をギュと縮めたもの。上位エイリアンが持ってる目が刻まれたやつを上位エイリアンを殺して奪って博士に頼んでエイリアン細胞を90%制御できるようにしてもらった。別に姿は変わんないよ。」


博士?エイリアン細胞?わからない単語がどんどん出てきて頭がこんがらがりそうだ。


災「で、それを目口鼻のどこかにつけな。するとエイリアンの細胞を取り込めるから。エイリアンと人は遺伝子的に近いから大丈夫。拒絶反応は起きない。でも、その場所は使えなくなるから。あと間違ってもそれ以外にはつけるなよ。心臓のちかくにやったら、心臓がエイリアンと同じになるから、あと脳記憶がなくなる。」


災から一度に全て説明された。まだ少しわからないところがあるが災はずっとしゃべりっぱなしだった。災は左目につけている。つまり左目は使えてないのか。でも俺はつけたくない。どうせひとつ能力使えるし。...俺能力使ったことない。しかも知らない。力もそんなに強くない。どういうことだ?


災「もういい?いくよ。ついてきてくれない?研究所行くから。博士んとこ。」


生人「実験とかされるの?やだよ。行きたくない。」


強化型エイリアン「ウウッヴァァ!!」


!?強化型エイリアンヤバい。


ザシュ


災「別に来なくてもいいけど今ワルプルギスの夜だから死ぬよ君。」


言われてみればそうだ。いった方が得策かもしれない。そしてまだ朝なのにものすごい暗い。夜みたい。買い物から帰るときはそんなに暗くなかった。


生人「いく。いく。行きますよ。」

俺はいくしかなかった。


災「素直でよろしい。てかさ、君んち...」


生人「生人でいい。おれ生人。名前。」


災「そうか。じゃ生人なんで朝から餃子なの?普通こめとかパンじゃないの?。」


生人「。。。」

俺は答えられなかった。確かになんでお母さんは餃子作ろうと思ったんだろう。そしてなぜ俺はなんの疑いもなく餃子の材料を買ってきたのか。


     end エピソード2へと続く


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