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造られた命は絶望を知り、何を思うか  作者: 落合秀樹
序章
2/3

敗北、そして別れ2

僕は地面に着く前に左手を地面にかざし小さな閃光魔法を使って下にいる異形共の視界を奪う。


「アキラは右!マヤは左の奴らを倒して!僕は下で襲われてる人を助ける!」


2人は頷き、着地と同時にそれぞれの獲物を切り倒していった。

僕も襲われていた中年の黒のスーツを着た小太りな男を襲っていた黒いレディーススーツを着た異形の首を飛ばして助け、怪我の様子を見ていた。最もそのおっさんは襲われていた時よりも恐ろしい者を見たような顔で僕を見ていたが、そんな目は慣れてる。


「大丈夫ですか?」

「あ、あぁ。ありがとう…」


よかった、ちゃんと返事はしてくれるみたいだ。

ひどい時なんてそのまま逃げられたり、怯えて蹲ったりしてしまうから。


「間に合ってよかったです。」

「強いんだね君は、僕はただ彼女が他の奴らに喰われるのを見るしか出来なくて…そしたら今度は彼女が僕を喰おうとしてきたのに何も出来なくて…彼女はもう別のナニカだったのに…」

男は少し落ち着いたのか恐怖よりも悲しみが溢れたのか大粒の涙が止まらないようだった。


「大切な人だったんですね。」

マヤが異形の返り血に濡らした毛皮を揺らしながらこっちに来て言った。


「おっさん、ここは危ないからどっか安全な場所に閉じこもってな。俺らは他にも助けねえといけねえからよ。」

アキラもマヤと同じような格好でこっちまで戻ってきてめんどくさそうに言う。


「ありがとう、そうするよ。いらん世話だろうが君たちも気をつけてくれ。」

そう言って男はどこかに消えていった。


アキラは真剣な顔になり僕を見て

「なあエイジ、お前もわかってるんだろ。ちまちま助けてても全体で見れば全然助けられねえんだぞあの時みたいに。それに…無理して助けてたってあいつらが戻ってくるわけじゃねえんだ。まあそこもお前のいいところだけどな。」

「分かってるよ。ごめん。もうあいつらを倒すことだけ考えるよ。」

「エイジくん、さっきの人には一応こっそり結界を付けたから大丈夫なはずよ、だから安心して。」

「ありがとうマヤ。」


「ここからはちゃんといこう。多くを助ける為にあいつらが集まってたら魔法も使っていこう。その方が早く殲滅できる。」

「「了解()」」


「よし、じゃあまずはどこに奴らがたくさんいるか調べてくれ、マヤ。」

「分かったわ。」

そう言ってマヤは手を上にかざした。

すると、手に水晶でできた雀ほど大きさの鳥が現れ、それが遥か上空まで飛んでいく。

マヤは右目を手で隠し少し待っていると

「近くだと東京タワーの近くに沢山いるみたいね。ゾンビも、他のデカイ異形も。」

「よし、じゃあまずはそこから片付けよう。」


2人が頷いたのを確認すると僕は空間魔法で東京タワーに繋がるゲートを開いた。

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