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序章
ゲーテに憧れて書いてみました。
まだ未完成ですが宜しければ感想聞かせてください。
(セバスチャン、憂鬱な表情を浮かべている。 王宮の花園で少しずつ悲しみが和らいでいく様子。朝明け。)
水の如く流れる世、風にも似て虚しきかな。
我この為昼も夜も悲愴感抱いて歩き回ることか。
時短し世は長し。
美しき景色求めて歩む我が人生。
届かぬ所に私の心もあるのだ。
(花々を讃える精霊たち)
朝明けしかと映るは
聖なる光と温かな励ましを受けて
逞しく顔覗かせた花びら。
闇の簾をゆるりと開けば
彼らは静かに天国のような
世界を象るのだ。
三色菫、花園に充ちわたり
紅に肌を染めて
そのまなざし愛を広め
冷えた人々の心に
再び届けよ。
紫に艶めく菫、
高雅に咲くものたち。
清らかに清廉の心纏て
されど身は艶やかに。
色めく魔法は小妖精のようだ。
黄色の花々、
ひときわ輝きゆきて
あまい囁き送るもの。
憂い悲しみを遠くへ連れ去り
みなぎりあふれるその精気から
ささやかな憩いを与えておくれ。
さあ この者の願い叶え
忘れ去った日々のように
新たな風を送り
希望の幸と恵み豊かに
咲き誇れ花たちよ。