マクドナルド陰謀論の陰謀論
初出:令和4年1月5日
今回はクイズから始めましょう。
Q :マクドナルドはハンバーガーに人肉を使っているという噂がネットにありますが、これは本当でしょうか。
A:本当
B:嘘
さて、いかがでしょう。
私がこの話をはじめてネットで見つけたとき、正直な感想は「おれの小説をパクりやがって」という悔しい思いでした。
私の「夏のホラー2017」応募作品ですが、「裏野ドリームランドの惨劇」というホラー小説があります。まだお読みでない方、ぜびご一読いただけたら幸いです。
この作品では、極秘裏に人肉を使ったハンバーガーのチェーン店が出てきます。しかもチェーン店の社長は人間でなく、異星人のレプティリアン。
米国ではFBIが最近、マクドナルドを複数店舗営業停止にしたそうですが、その真相は食材にネスミの肉や人肉が使用されていたから......。まさに「裏野ドリームランドの惨劇」の設定・世界観と同じです。
もっとも常識的に考えれば、「裏野ドリームランドの惨劇」はアクセス数がPVで3588、ユニークで1324しかありません(令和4年1月5日現在)。つまり読んだ人はこの世の中で圧倒的に少数派です。
マクドナルド陰謀論者は「裏野ドリームランドの惨劇」を読んで記事を書いたわけではないでしょう。むしろ「裏野ドリームランドの惨劇」の読者の中には、私の方が彼らの記事から着想を得て小説を書いたのだと思った人も多いでしょう。
1.陰謀論の陰謀論
ところでマクドナルドでは本当に人肉ハンバーガーを提供しているのでしょうか。
私の回答は、現時点では正解はAの可能性もBの可能性もあり得る、つまり真相は不明といったところです。
陰謀論と一言で言っても陰謀論者によってその主張は微妙に異なります。
おそらくテレビ、新聞など大手マスコミが流す情報も、陰謀論ジャーナリズムも真実の情報と虚偽の情報が混ざって発表されている、というのが真相でしょう。しかしながらどの情報が真実でどの情報が虚偽かを正確に見極めるには私たちに知性と見識が必要になります。
トロン陰謀論というのがあります。日航機123便にトロン関係の松下電器(現パナソニック)のエンジニアが十数名乗っていたが、米国の陰謀で123便が墜落し、彼らは抹殺された。もし彼らが生きていれば国産OS、トロンはウインドウズにかわり、世界のPCの標準OSになっていたはず......。これがトロン陰謀論です。
実のところ、米国の政治的圧力でトロンが世界標準OSになることを阻止された話は、陰謀論でもなんでもなく、90年代初に私が読んだ市販の本に堂々と書いてありました。
その本はITエンジニア向けの技術書またはビジネス書で、政治関連の本でなく、ましてや陰謀論の本でもありません。ただ第1章か序章にそのようなことが書かれていて、以降はユニックスの技術的説明が書かれていました。
ただし日米半導体協定の席でトロンの普及が阻まれたのであって、日航機墜落は関係ありません。
日航機123便に松下のエンジニアが乗っていた......。この話が諸事情から推理して、私にはどうも眉唾に思えるのです。その根拠を私は自身のブログで説明しました。
ところがネットを調べると複数個所で日航機123便と松下のエンジニアの話が出てきます。陰謀論ジャーナリズムの世界では「日航機墜落=松下エンジニア抹殺説」は定説化してしまったようです。
私が何を主張してもだれも耳をかたむけてくれないでしょう。
”人工台風”を最初に提唱した陰謀論がこの富士山エッセーだと思っている人もいるようですが(本当はちがいます)、陰謀論にもときどきガセネタが混じっており、マクドナルド陰謀論は現在、私の中では保留です。
2.モスバーガー推しはなぜか
マクドナルド陰謀論が眉唾である一つの根拠として、モスバーガー推しがあります。
マクドナルドは人肉ハンバーガーを提供しているから、今後はモスバーガーを食べよう。このようになぜがマクドナルド陰謀論にはモスバーガーを進める話がセットになってついてきます。なぜロッテリア、ドムドム、ファーストキッチンを推す話は出てこないのでしょうか。
ひょっとしてモスバーガー側のステマではないか。そう勘繰ったこともあります。
実のところマクドナルドが外資に対し、モスバーガーは日系。だから国内企業を応援しようという意図は私も賛成します。国内自給率を重視し、経済はグローバリズムよりはナショナリズムが望ましいと思います。
しかしながらナショナリズム経済よりローカリズム経済。国産より地産がさらに望ましいと思います。
3.ローカルのハンバーガーチェーン店
全国規模のチェーン店よりは個人商店規模の飲食店が、70年代のように経済のメインストリームに返り咲いてほしい、というのが私の願いです。
埼玉県越谷市には「びすとろ」という喫茶店のチェーン店があります。現在、市内に三店舗しかないようです。個人商店ではないにせよ、こういう小規模チェーン店がもっと出てきてほしいと思います。
自分の地域にしかないハンバーガーチェーン店。世界中どこにでも店舗があるグローバリズムのマクドナルドとは正反対の形態でしょう。
ローカルのハンバーガーチェーン店が私の”推し”です。
(つづく)




