引きこもり100万人 今こそニート・ファースト先進国を!
内閣府が3月29日(2019年)に発表したデータによると、日本の40歳から64歳の中高年引きこもり人口は、61.3万人とのこと。2015年に発表した15歳から39歳の引きこもり人口は51.4万人ですので、二つを合計すると100万人を越えます。
前回の調査でも水面下の引きこもりは推定300万人という数字が出たのを覚えています。どういう人を引きこもりとカウントするか、計算の仕方で数字は動くと思いますが、いずれにせよ、膨大な人数だと思います。
国連加盟国、アイスランドの人口は33.8万人(2017年)ですので、引きこもり人口だけで、一つの独立国家が成立してしまいます。
推定300万人という数字はさておき、今回算出された計100万人という数字を使って考えてみましょう。
ところで100万人もいれば、引きこもりやニートをじゅっぱひとからげで論じることはできません。
引きニート、キモオタという言葉を5ちゃんねるでよく目にします。引きこもりは容姿、外見が良くないという先入観があるようですが、100万人もいれば、中にはイケメンや美女のニートも存在するのではないでしょうか。
また引きこもりは働かないから怠け者だ、という先入観もありますが、100万人の中には働き者もいるはずです。
親の介護や家事労働で働きづめのニートもいるかもしれません。また過労死寸前に勤め先をやめ、次の勤め先が見つかるまでの無職の期間中に、たまたま政府調査で引きこもりにカウントされた人の場合、平均的なサラリーマンより、長期的に計算すれば労働時間は長いかもしれません。
奇しくも今回の調査では、引きこもりは必ずしもPCやスマホのネット依存症ではない、との結果が出ました。引きこもりやニートというと、PCのある部屋にこもって、一日中ネットをやっているイメージがありますが、ネットを全然やっていない引きこもりやニートもいるようです。
やはり100万人もいれば色々な人がいるわけで、そのライフスタイルもじゅっぱひとからげで論じることはできないということでしょう。
1.ニートへのヘイトスピーチが酷い
さて、ここで問題です。
Q:日本の引きこもり人口は100万人ですが、これをどう思いますか?
A:税金で彼らから貯金を搾り取り、強制労働させるべきだ。
ミクシーのこのニュースの書き込みを見ると、引きこもりやニートに対するヘイトスピーチで満ち溢れています。まるでニートが犯罪者であるかのような扱いです。外国人やLGBTに対するヘイトスピーチは禁止で、ニートに対しては禁じないのでしょうか。引きこもりやニートに人権はないのでしょうか。
先ほど述べたように引きこもり人口は、一つの独立国家が成立できる人数を越えています。今やニートは日本の確固たる社会階層の一つです。あるいはニートは日本国内の一つの”人種”と言ってもいいかもしれません。”ジャパニート”とでも称しましょうか。
これまで行政やマスコミは、引きこもりやニートに批判的な見方をしていますが、私は彼らを肯定的に捉える見方を提言したいと思います。とは言え、一般にニートは将来的にこのままの状態で経済的に生活を維持できないという不安を抱えています。
2.ニートが納得する働き方改革を
安倍政権は外国人労働者を増やし、少子化に備えようとしていますが私はこれに反対です。移民よりも、まず引きこもりやニートの働き口を作ることから始めるべきではないでしょうか。
しかしながら、ニートの中には現行の会社勤めの労働環境に嫌気がさして、実家に引きこもった人も少なくありません。
満員電車の通勤。過労死するまでの過酷な残業(しかもサービス残業あり)。上司のパワハラ。人間関係のストレス......。これでは働きたくなくなるのも無理はありません。
これに対し、働き方改革と称して安倍政権はサービス残業の規制を作っていますが、私にはピント外れのように思えてなりません。
労働時間を減らすにはワークシェアリングを導入してはどうでしょう。
週休5日制で、週2日だけ働きます。月火、水木、金土と三組のシフトを作り、企業全体としては日曜以外、営業します。アルバイトではすでにこうした形式があるでしょうが、正社員でも適用してはどうでしょう。それもできるだけ給料を下げないまま、一人当たりの労働時間を減らすのです。
すでに実施している企業もあるようですが、テレワークの推進も元ニートが職場復帰のモチベーションを上げるのに有効な働き方改革だと思います。社員は家賃や不動産の安い田舎で暮らし、PCで遠隔業務を行い、普段は自宅やWiFiの使えるファミレス、喫茶店などでノマドワーキングします。そして週1回、または月1回、都内の本社に業務報告のためだけに通勤します。
普段、上司や同僚と顔を合わせないのでパワハラや人間関係のストレスで悩むことも少なくなるはずです。
飲み会の強要を禁止する法律も、パワハラを禁止する複雑な法律にくらべ、元ニートには有効だと思います。しがらみが嫌で会社を辞めた人も少なくないでしょう。
そもそも会社や役所に勤めなければ生きる手段がない、という状況に労働者の多くを追い込んでいること自体が問題なのです。自営業を増やし、会社を起業しやすくして、勤め人を減らすのも有効な手段でしょう。特に自営業なら人間関係のストレスで悩まされることはほとんどありません。
70年代は駅前に個人商店がたくさんありました。労働人口のうち、サラリーマンは30%程度だったのではないでしょうか(正確なデータを知っている方、感想お願いします)。
3.小屋暮らしこそニートの未来形
ネットで知ったのですが、最近、多くの若者たちが小屋暮らしのライフスタイルを選択しているとのことです。小屋暮らしとは、田舎の安い土地を買い、そこに自分で小屋を建てて寝泊りし、庭で農作業するなどして自給自足の生活をすることです。
彼らは元サラリーマンです。土地は会社勤めのときに貯めた貯金で買ったようです。
かなりの原始生活で都会生活に慣れた人には少し抵抗があるかもしれません。
しかしながら、もし生活必需物資を100%自給できるとしたら、所得なしで生活できることになります。
50%自給できるとしたら、給料が半分になってもこれまでと同程度の豊かさを維持した生活ができることになります。
同様に給料が三分の一になった場合、三分の二を自給することがこれまでの生活を維持する上で必要になります。
小屋暮らしに先ほどのワークシェアリングやテレワークを組み合わせたらどうでしょう。
ある程度、金銭的に豊かになり、自給を合わせれば、都市生活のときと同等以上の生活ができるのではないでしょうか。
すでに兼業農家地帯では、アルバイトで週二日程度働き、後は農業と合わせて生活している人々がいます。
過疎地へ移り住み、兼業農家になる方法もありますが、都市の郊外を一部、兼業農家地帯にしてしまうという方法も考えられます。
いすれにせよ、自給自足こそ人間関係のしがらみから解放される最高の方法であることを主張したいと思います。
引きこもりやニートは100万人。日本人の1%です。これだけ人数がいれば決して弱者ではありません。100万人が知恵を出し、自分たちがよりよい生活ができるために尽力すれば、不可能なことは何もありません。
そういう自負を持って、新元号「令和」を”ジャパニート”の時代、日本をニート・ファースト先進国にしようではありませんか。




