表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
海怪  作者: 五十鈴 りく
❖ 海怪
1/70

海怪 はじめに

 唐突ですが皆様、お江戸の動物と聞くと何を思い浮かべますでしょうか?


 まずは生類憐みの令、犬公方――犬でしょうか。

 ペットとしてよく飼われていたのが猫ですね。猫の蚤取り業者もいたくらいですから。


 なんですけどね、これがまた、江戸時代と侮ることなかれ。割と色々な動物がいたのですよ。

 享保十三年(1728年)には広南ベトナムより子象が長崎へ到着して、翌年には江戸までやってきたり。

 え? もちろん歩いてですよ。あんな重たいの運べないですからね。ぶっとい足でのっしのしです。

 

 そして、文政四年(1821年)にはヒトコブ駱駝ラクダが渡来し、人々はそのもの珍しさに熱狂しました。首は鶴、背は亀のようでめでたいと大喜び。食っちゃ寝してるばかりの駱駝を高い見物料を払い、こぞって見世物小屋に押しかけたそうです。

 今も昔も珍しい動物を見に押し寄せる群集心理は同じですね。


 動物は見ていて癒されますが、動物園の動物を見ているとふと感じることもありますよね。

 こんなふうに見せ物にされて、動物たちは何を思っているんだろう、と。


 さて、この物語に登場しますのは、『海怪』――つまり、海のばけものと呼ばれた海獣です。

 この時代、まだ庶民にはその名すら知られていなかった『海のばけもの』。


 天保四年(1833年)尾張熱田、天保九年(1838年)江ノ島沖、各地で目撃情報があり、捕らえられて見せ物になると、その愛くるしさから一躍人気者に。

 

 海怪がお江戸にやってきた天保九年のこと。

 これはお江戸にて、そんな『海のばけもの』に深く関わるハメになった少年のお話。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

小説家になろう 勝手にランキング ありがとうございました!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ