6 薬草を採取しました
「トラ、魔法のカスタマイズを行えるか?」
「まあ、初級魔法だったら何とかなるけど・・・何をするの?」
「トラねえ、魔法のカスタマイズってなに?」
「魔力消費をあげて魔法の威力を上げたり、距離を伸ばしたりするの。」
「そんなことできるの?聞いたこと無いよ?」
「まあ、みんなは呪文を暗記して唱えているだけだからね。呪文の意味を正確に理解して構築すれば結構簡単なのよ。ただ、中級上級と呪文が難しくなって行くから・・・今は初級だったらできる程度かな。」
「トラねえ、スゴ~イ。大人になったら私も出来るかな?」
「ネコ、下級魔法でもカスタマイズできる者は一流魔導師の資格を持てる。こいつは異常なんだ。」
「そんなことないよ。みんなは丸暗記しているから出来ないだけ。
でも、どうするの?威力を上げるためには結構魔力が必要よ。一日に何回も出来ないよ。」
「威力を上げるんじゃなくて、異常付与の確率を上げるんだ。」
「ファイヤーアローの火傷とか?」
「欲しいのはサンダーアローの麻痺だ。麻痺の確率を最大に上げてくれたら、ダメージはなくても良いぐらいだ。」
「麻痺させて逃げるの?」
「逃げるか、又は、俺とネコでトドメを刺す。」
「麻痺効果だけ最大にしてダメージはゼロ。それなら、魔力はほとんど追加しなくて良いわね。判ったわ、それでサンダーアローをカスタマイズするのでトドメはお願いね。」
その日は、何事もなく薬草を23個採取できた。