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夏生詩集

ひとときの思い出

作者: 夏生

修学旅行のバスの中

君の後ろに僕は座った

自由時間でも外へは

行かなかった


行きたい場所なんて

なかったから

君もそうなのかと思うと

うれしかった



君に話しかけようと

思い切ってみたら

君は雑誌を開いたまま

眠っていた


開いた窓からこっそりと

優しい風が入ってきて

君の髪をそっと揺らした



あのときほど君を近くに

感じたことはなかった



言葉を交わすことはなく

思いを告げることもなかったけれど


ほんのひととき

きみの傍にいられたことが

たったひとつの優しい思い出となった





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― 新着の感想 ―
[良い点] 文章の感覚。これは感覚だね。 [一言] 心暖まるヒューマンヒストリーに心を奪われました。優しい気持ちになれたっす。 BY/なれた君
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