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何者でもない俺が勇者になるその時を  作者: ふぇりす
1章:始まりの時と始まりの街
5/38

5話:アリス武具店(前編)

前回の予告通り新キャラ出ます。

1

トロワの街に着いて2日目。今は街を歩いている。

実はシルヴィアさんから、

「剣士をやっていくなら新しい武器とか買った方がいいんじゃない?」と言われたからである。

確かに村で振っていた剣では心細いので、そのうち新しくしないと、と思っていたのでちょうどよかった。

「どんな所なんだろうなぁ…」

というのもシルヴィアさんにおすすめの武具店を教えて貰ったのだ。

「あった…」

アリス武具店という看板が吊るされている二階建ての大きな店だ。

この辺はどの建物も大きいのだが、この店は煙突があってより大きく見える。

扉を開けて入ってみる

「あの〜…シルヴィアさんから紹介されてきたんですが〜…」

恐る恐る入って見るも誰もいない。

「いないのかな…」

と呟いた途端、奥にある扉が開き、

「いらっしゃいませ〜、遅れてすいません」

俺も身長は高くはないが、身長は俺より低い、ブラウンの髪に豊満な胸の女の子が出てきた。

「ん?…君がジル君かい?」

「え?あ、はい。そうです。」

「シルヴィアちゃんから聞いてるよ!こっち来て〜。」

「は、はい…」

「私はここを経営してるアリスだよ。よろしくね。で、えーと今日は新しい武器、剣の作製ってことでいいのかな?」

「そうです。」

そう答えると、アリスさんは悩み、

「そうだなぁ…早速だけど素材と資金の話をしようか。」

「素材ですか?」とオウム返しをすると、「そう。」と言い話を続けた。

「素材で剣の威力や耐久力は決まる。だから素材は大事なんだけど…まぁ、いい素材を使うとその分時間も作製費もかかっちゃうんだよね。」

なるほど。

「じゃあどういう素材がいいんですか?」

と尋ねると、

「おすすめの素材はあるけど、在庫がちょうど無くてさ…」

「他の素材もそう多くなくてね…クエストに行ってとってこなくちゃ行けないんだ。」

「あはは…」とアリスさんは照れ笑いをして、

「そういう事だから、申し訳ないけど手伝ってくれないかな…?」

上目遣いで頼まれた俺は

「ひゃい…」

やはり女性と話すのは苦手だ。

2

━かくして俺とアリスさんはギルドにやってきた。

「やっぱり人が多いなぁ…」

とアリスさん。

「自分の村や、家がなくなったりした人も少なくないですからね。」

かなりの人がこの街に来ているらしい。

ふと、頭の中にカルネやリュー、村のみんなの顔が浮かんできた。

「そうだね…」

やけに元気の無い声だったので、アリスさんの顔を見ると、何か物憂げな顔をしていた。

何故かその横顔はしばらく俺の頭の中から消えることはなかった。

3

「さ、気持ちを切り替えてクエストに行こう!」

アリスさんは手を掲げ歩き始めた。

「あれ?アリス?」

聞きなれた声が聞こえてきた。

「シルヴィアさんこんにちは。」

「こんにちは。ジル君。」

シルヴィアさんだった。

「アリス…?まさか素材の在庫切らしてたなんてこと…ないよね?」

シルヴィアさんの笑顔が怖い。

「え、え〜と…ソンナコトナイヨー(棒)」

絶対嘘だ。

「はぁ…言ってたよね?」

シルヴィアさんはため息をついて言った。

「はい…すいません…」

少しの沈黙。

耐えかねたのか、アリスさんが

「ま、まぁ…ここにしばらく住むならクエストは絶対やらなきゃいけないしだネ…」

そんなことを言っているアリスさんの頬には汗が見えた。

この後、1時間に及ぶ説教をされたそうな。

続く

新キャラ、アリスどうでしたでしょうか?

ちょっとでもこの作品が好きになっていただければ幸いです。

次も見てください(´・-・。)

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