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出会い
「○○ー!そろそろ出かけるわよー」
「はーい!今行くよー!」
「今日は10歳の誕生日だからな、好きなもの買ってあげるぞー」
「本当!?やったー!」
「フフッ○○ったら、はしゃいじゃって」
「じゃあ行こうか」
「しゅっぱーつ!」
またあの夢だ。
去年の私の誕生日にお父さんとお母さんが事故で亡くなった。
「朝日・・・起きなきゃ」
私は今日、11歳の誕生日だ。
でも祝ってくれるお母さんもプレゼントを買ってくれるお父さんもケーキやご馳走も無い。
あるのはたくさんの本とただただ広い部屋、それとひとりぼっちという孤独だけだった。
「自分に誕生日プレゼントって変かな」
そう呟いて私は外に足を運んだ。
一人で一年頑張った私に誕生日プレゼントというご褒美を何かあげたい。
小さな店の前で一本の苗を見つけた。
特に変わったところもない普通の苗だった。
でも私はその苗になぜか惹かれた。
「これにしよう」
そう思った私は鉢植えを持ち上げ店の中に入った。
「これください」
私が言うと店員さんは少し驚いた顔をした。
その苗は物語のお話で成長するらしい。
その時私は疑いも持たずに、話し相手が出来るならとその苗を買った。
「本なら沢山あるし時間がある時に自分で書いてるからピッタリだなぁ。今日からよろしくね」
私は家に帰って、さっそくお話を読み聞かせることにした。




