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__練習開始__


「先ずは、十本打ちからやろうか。栗野、川守。ボールを二つに分けてくれ」

「了解しました!!」


元気よく敬礼する香澄と頷いてボールを分け始める汐。

五人は思った。正反対だと。


「小暮姉妹も正反対だけど、この二人はなんか違った方向に反対だよね」

「わかる! 元気と無口的な!」

「え、待って下さい私達はどういう正反対なんですか」


雪奈の問いに、菜摘が腕を抱えてうーんと唸る。


「…真面目とアホ?」

「菜摘先輩酷い!?」

「あははっ、でもそんな感じ」


いろはが笑うと、一成が横で失笑した。


「かず先輩まで!? 雪奈ちゃんも何か言ってよ!」

「姉さんはアホですよ」

「雪奈ちゃんんんんんんんんんん!!」


雪斗が頭を抱えて踞る。

一成が、その肩をぽんと叩いた。


「仕方無い。小暮妹の方が真面目だ」

「何で今追い討ちかけたんですかあああああ!!」


更に小さくなる。


「あのー、ボール分け終わりましたよ…?」

「ああ、ありがとう。ほら雪斗立って。雪奈が待ってるよ。十本打ちやろう?」

「うぅ…いろは先輩、私アホ? 救いようが無い??」

「そこまで言ってないでしょ…」


そこへ、つかつかと肩を怒らせた雪奈がやって来た。


「姉さん早くして! いろは先輩に迷惑かけないで! さっさとやる!!」

「うぇええん! 雪奈ちゃんが怒ったぁあ!!」

「姉さん!!」


ずるずる首根っこ捕まれ引き摺られて行く雪斗。

いろはは苦笑いでそれを見送った。


「はいいろは行くよー! 一本がんばー!」


ぱしゅ、と軽い音を立ててボールがコートへ飛んで行く。


「はい二本がんばー!」

「ちょ、菜摘早い!!」

「はい三本がんばー!」

「菜摘!!」


ぽんぽんぽんぽん出されるボール。

見かねた一成が声をかけた。


「おい桜井、ふざけてないでちゃんとやれ」

「えー? これくらい普通だよ。はい八本がんばー!」


いろはの目がついと厳しくなった。


「やってやる…!」


一成が眉をひそめて額に手を当てる。

いろはの負けず嫌いが発動した。

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