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書き始め?
「さぁ来い、こんな所で死にたくはないだろ」
私の右腕をひきながら大尉はそう言った。彼も私もボロボロで、止血はしているが出血が酷くまともに歩くのが精一杯だ。何時も国の為に手を汚してきたが私達もついに国に裏切られる時がきたようだ。
一ヶ月前、私達は任務を受け、中央アジアに向かった。任務自体はとても簡単なものだった、武装テロ組織アルカイダ系のテログループに拉致されたCIAの諜報員の救出というものだった。
「この村に拉致されているとのことだ、この村は奴らの縄張りで村人もよそ者を嫌っている、特に我々アメリカ人をだ。」
壁に映し出された地図を指差しながら、今回の作戦司令の大佐が直々に説明している。
「敵の火力もさほど脅威ではないが、諜報員の命がかかっている、速やかに救出してくれ。以上だ、健闘をいのる。」
作戦会議は終わり、我々は作戦前の仮眠についた、この後何が起こるかなんて知る由もなく。