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100万回死んでも生き返りますが、何か? Re:  作者: らぐな。
突撃!紅魔館の吸血鬼姫編
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再臨

先に進みますよー!

-???視点-

「やはりと言うかなんと言うか…びっくりするほど戦いに関しては素人なのですね。」

この結末を、私は薄々予想は出来ていた。

いくら傷が高速で治るとは言え、この幻想郷でまともに弾すら撃てない人間が妖怪退治とは余りにも無謀すぎる。

「…で?彼を連れてきた貴女は、一体全体何のつもりで彼をこんな死地に追いやったのです?」

私は彼にこんな仕打ちをした張本人に問いかけた。

「私や霊夢、魔理沙に次ぐ幻想郷の英雄を作りたくて。ただそれだけよ。」

「それだけではないですね。彼に引き継がれた『血』…それが欲しいと見た。」

「あの『最後の人間』が消え、『人間を止めた人間』が消えた今、次の抑止力が必要になってくる。それは彼にもなって貰わないと。」

「ふむ、確かに、この幻想郷を維持するには必要になってくるのかもしれませんね。ですが、この横暴を黙っていない者も確かにいるのでは?」

「ええ。特に、彼女が黙ってはいないのは予想の範疇、だから先手は打ってある。」

「そうですね。彼女が動き始めたら、流石に貴女も…」

「そうね。だからこそ、彼女には恩を売っておかないと。」


‐レナ視点‐

寒い。

しかしこの痛みがある以上、どうやら生きてはいるようだ。

すごく遠い場所から魔理沙の声が微かに聞こえる。

何を言っているのかまでは解らないが…

「くそ…まだだ…まだ…終わっちゃいない…」

ボロボロになった自分の服…藍色の制服が、血を吸って重くなっているようだ。

「生きてるんだ、俺は…なら、まだ…戦える…!」

足に力を入れる、起き上がろう。

俺は戦える。

戦わなくちゃいけないんだ。

「俺は弱い、確かに弱いさ…けど…弱いなりの戦い方ってのも…あるんだよ…!!」


‐???視点‐

「何よ、あれ…!?」

ルーミアがやられたのは予想外だったけど、あの見知らぬ人間は私がきっちり殺した…はずなのに。

その人間が、立ち上がっている。

「あの魔法使いよりあっちの方が危険だ…!!」

氷を生成し、人間に放つ。

人間はかわすことすらままならないようで、氷は人間に突き刺さり、ばたりと倒れる。

「これで終わりよ。」

「おいおい!私を忘れちゃいないか!?」

「くっ!」

黒白の魔法使いが弾を放ちながら迫ってくる。

「後はあんただけよ!あの人間は私が殺したからねぇ!!」

右手から氷の剣を作り、接近戦を仕掛ける。

そう、敵は魔法使いたった一人、『だった』。

魔法使いは「くくく」と笑う。

「な、何がおかしいのよ!?」

剣が箒に流される、その中で魔法使いは自信があるように答えた。

「私にはわかる。あいつは…レナは死んじゃいないぜ。おい妖精(チルノ)…覚えとけ。人間、舐めんなよ。」

「はっ、そんな強がり、みっともないわ!だったらあたいがそのっ…!!?」

とてつもない魔力を感じ、攻撃の手を止めてしまった。


その魔力は、殺した人間の方から感じた。


見ると、人間が立っている。


「…え…!?」

嘘。嘘嘘嘘。

なんで、なんで立ってるの?


「…弱くても、何もできなくても。俺は立つ。立って、動く。

俺にはそれしかできない、だが…それが…魔理沙や…霊夢の…ために……なるのなら…!!」


魔力がさらに跳ね上がる!?


「俺は、何度でも立ってやる!!」


「いい加減死ね!!雹符(ひょうふ)『ヘイルストーム』!!」

吹雪の力で、相手を凍らせる!!


「うぉぉぉぉぉぉ!!」

吹雪が、溶けていく!?


「まだだっ!!」

人間って、あんなに空を飛べるの!?


「落ちろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

もろに人間の一撃を食らった私は、凍った湖に叩き付けられる。

「くそ…くそくそくそくそ!!」

なんなの、あれは!?

「はぁ…はぁ…」

でも、もう少しで倒せる、相手も満身創痍だ。さっきの一撃は、かなりの負担があったと見れる。

「その体で、戦えるとは言えないわ!」

再び氷を作り、相手に向け放つ。

氷は先程と同じように人間に突き刺さる、倒れる。

「首、落としてあげるわ。」

いくら立ち上がれると言っても、首さえ落とせれば…

人間の傍まで行き、剣を振り上げる。

「させないぜ!!」

ここで魔法使いが邪魔をする。

「邪魔するな!!」

此処で私は致命的なミスをしてしまった。


人間から意識を離してしまった。


その一瞬を突かれた、足が何かに掴まれる感触がした。


「!?」

「ナイスだ…魔理沙…!!いっけぇぇぇぇぇぇぇ!!」

「レナ、サンキュー!!一気に決めるぜ!魔符…」

人間に足を掴まれて動けない!しまった…!!


「『スターダストレヴァリエ』!!」








完全に、負けた。





‐レナ視点‐

「やったな…魔理沙。」

「無茶苦茶な戦い方するんだな。まったく、ひやひやしたぜ。」

そろそろ、俺も限界のようだ。

魔理沙の箒に乗るだけで精一杯。

そして、底が見えた。


もし次の戦いがあったときは、そこが、きっと…

俺の、最後の戦地だ。

次回予告

『分の悪い賭けは嫌いじゃない』


ついに紅魔館に到着!

だがレナはボロボロ、どうするんだ!?


お楽しみに!


次回更新…来週中

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