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100万回死んでも生き返りますが、何か? Re:  作者: らぐな。
突撃!紅魔館の吸血鬼姫編
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氷上の妖精

結構なターニングポイント?

俺達は雲の中心に向かっていた。

空は『狙われるから危険だ』と魔理沙に言われたので、あくまで地上に近いが足を付かないような高さにいる…と言えばいいのだろうか。

とにかく、俺は魔理沙によって生まれて初めて、空を飛んでいる。

こんなに気持ちいいものだったのか。

風に当たっていると、魔理沙が何かに気付いた。


「なんか来る!しっかり捕まってて!」

「うおっ!?」


大量の白い球体が、俺達に向かって突っこんできた。

大小色々大きさがあって、小さいのは野球のボールレベルで、大きいのはドッジボールで使うボールのようなサイズで。

「何だよこれ!?」

と言った直後に、一斉に加速して突撃してきた!

しかも俺達に向かって弾をぶっ放してきやがったし!

「私が迎撃する!レナは落ちないことを考えて!」

魔理沙は片手で箒の挙動を制しながら反撃をする。


「このまま突っ切る!」

って一気にスピードを上げる魔理沙。

「ちょ、え、うわぁぁぁぁぁぁ!!」


途中、弾がアホみたいに当たってたのは秘密。


謎の球体を沈めつつ飛び続けると、俺達は開けた場所に出た。

月の紅い光で解ったが、どうやら湖の辺に出たようだ。

「それにしても…なんか寒いな。」

此処が前居た世界と季節の巡りが一緒なら、今は冬じゃないはずなのに…

「あれ!」

「!?」

湖が…凍ってる!?

こんなにカチコチに凍ってる湖、テレビでしか見た事ないぞ!?

「やべぇな…季節なんてねぇのか、此処には…」

「あいつの仕業か…ちょっと厄介だな。」

魔理沙がつぶやく。

「あいつ?」

「そ。さっきのルーミア以上に厄介だ、なんせあいつは「待ちなさい!」」


魔理沙が何かを言おうとしたとき、何処からか声が響く。

俺達は辺りを見回すが、その声の主の姿は見当たらない。


「いい加減…気付きなさい!!」


声と同時に何かがかすめる。

ナイフかなにかと思ったが…!


「氷!?」


何だよ、氷って飛ぶものなのか!?


「どうだ!」


と自慢げに笑う、小さな何かが俺達の目の前に現れた。

小さいと言っても身長は100はあるだろう…

だが、どう考えても小学校低学年の女の子の身長だ。

よく見れば、背中から氷の塊が羽のように小さく広がっている。

青と白の服、水色の髪。


「…済まないが、俺達には用があるんだ。ここを通してくれ。」


話をしなければ、回避出来る争いも回避出来ない。

「駄目よ。あんたらはあたいの友達を傷つけた。だからあたいがボコボコにする。」

心なしか、相手は怒ってるように見えた。

「友達?」

「とぼけるな!ルーミアの事よ!」

「やっぱりか、でないとそこまで怒らないもんな。」

魔理沙が溜息を付く。

「レナ…間違いなく伏兵がいる、レナはそっちを頼む。私はこいつ(チルノ)を倒す。」

「解った、無理すんなよ!」

「なぁに、ちゃっちゃと片づけるぜ。」

俺は箒から飛び降りる。


「行ったわ、ルーミア!アレンジしてやれ!」

「それを言うならリベンジなのだー。」

瞬間、暗闇からルーミアが現れる。

「…くそっ!」

分が悪すぎる、魔理沙みたいに弾を撃てるわけじゃない、それに肝心の近接戦だって無理があるレベルだとさっき痛感している。

「今度こそ殺してやる。」

「あぁそうかよっ!!ならこいつでも食らってろ!」

弾が撃てない?そうさ、だが弾が撃てなくとも…!

「これなら、どうだ?」

弾を撃てるもの、あるだろ?


銃だ。


さっき魔理沙から借りた、真っ黒な試作型魔弾銃を構える。


「なっ…!?」

「全弾持ってけぇ!!」

引き金を引く、引く、引く!!

「ぐぅっ!!人間がぁ!」

「まだまだぁ!!」

殺られる前に、倒す!!


「舐めるな!!」

致命傷とまではいかないが、相手にかなりのダメージを与えることができた。

しかしここからが本番だ、まともに弾を撃てない俺に、何処まで出来るか。

現に相手は激昂している。重い一撃でも与えられれば…!

「考えろ、俺!」

「余所見するとは、何処まで私を愚弄する!」

くそっ、俺一人じゃ何もできないのか!?

「!!」

そうだ、霊夢から貰った札がある!あれを使えば、妖怪だって…!!

「投げてみれば…いいんだろ!!」

『投げるものではないですよ』

「!?」

なんだ、今の声!?

『貴方に眠るその力、今こそ紐解く時。貴方の心に従い、その力を(ふる)いなさい。【第一限定解除】』


何かが、俺の内側から湧き出てくるような感じがした。


「行けるんじゃないか、俺!!」

両手から溢れだす碧の煙のように揺らめくそれは、確かに俺の力であったかのように自由に使えるようだ。

「なっ、なんなのだ、その力は!?」

「よくわからん!だが…!!」


俺はこのままルーミアに緊迫!


「此処は通して貰うぜ!!」


拳に力を溜め、それをルーミアにぶつける!!


「此処は格好つけて技名でもつけるべきか?」


空に舞い上がる相手が地面に落ちたのを確認してから、俺はこの技の名前を付ける。


霊掌(れいしょう)…」


勝った、勝てたんだ。これで魔理沙の役に…


「は…?」


俺の

腹部に

氷が

刺さって…


「ま…り…」


俺は、ここで倒れた。

次回予告

『再臨』


強くなったと思ったらまたこれだよ…

また主人公大ピンチ、どうなんの!?


お楽しみに!


次回更新→きっと来週中

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