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100万回死んでも生き返りますが、何か? Re:  作者: らぐな。
突撃!紅魔館の吸血鬼姫編
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城の攻防

なんとか投稿できて良かったなと思う今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?

‐???視点‐

「…」

私はお嬢様に言われた通りにこの男を拉致した、今彼には黙ってもらっている。

首に一撃手刀を当てただけ。それでも十分だ。


右肩に彼の身体を乗せ、目的地に向かう。

重荷を抱えながら動くのは確かに時間がかかる。

ただ、その『時間』が一瞬という枠に詰められるとしたら?

周りの時間を止め、私だけが動ける世界があるとしたら?

それは一瞬のことなのだろう…周りにとっては。


着いた。

城の最上部…主が佇む場所。

扉を前に、私は息を整え、言葉を発する。

「お嬢様、彼を連れて参りました。」

「入りなさい」

扉が独りでに開く。


紅い月が鈍く輝くのを背にしてもなお、その眼は紅く。

灯りがないこの部屋の中でもなお、その存在感は強く。

敵を目の前にしてもなお、その不敵な笑みは消えず。


我が主…私が敬愛の念を払う彼女は優雅でいて…そして…










可愛かった。


「ごふっ!」

「え!?ちょ、何血を吐いてるのよ!?せっかく少しはかっこよく決めようとしてるのに!」


とにかくこの可愛さには理由がある。

パッと見、背中に悪魔のような翼が生えていることさえ除けばお嬢様は普通の美少女なのだ。

その少女が背伸びをして悪役をやっているのだ。


これを『可愛い』と言わず何と言うのか?


「あぁ…時が見える…」

「何その『もう私に残された時間は少ないの』的な顔は!やめて!」

「お嬢様…私…お嬢様の傍に居られて…幸せでした…」

「死に際の人間の台詞を吐くなー!!死なせないわよ!?」

「あ…でも…心残りが…」

「そうそう、その心残りがある限り死ねないわ、その調子で…」

「お嬢様と結婚したかった」

「無理ー!!」


その後、お嬢様に介抱されなんとかあの世には行かなくて済んだ。


「…まさか博麗の巫女もあの黒白魔法使いも思わなかったでしょうね、これがとんだ茶番劇だって。」

そうなのだ、少なくとも空が紅いことに関してはただの魔法であって、弊害らしい弊害は実は何もないのだ。

「最初聞いた時は驚きましたよ、面白い人間を一目見たいがためにこんな大掛かりなことをするなんて…」

「だってスキマ妖怪が私に話を吹っかけてきたんだもの。『面白い人間を博麗神社に送り込んどいた』なんて言うのよ?『あの』スキマ妖怪が、よ?面白いに決まってるじゃない。でも普通の方法で見るなんて面白くもなんともないじゃない。」

「お嬢様は芸人の鑑ですか…ですがこうして彼を連れてきました。」

「そうね…人間には男と女が居るって聞いたけど、男はてんで見たことないわ。だから興味を持って…」

「お嬢様…まさか…彼を食うのですか…!?」

「食べないわよ!」

「物理的な意味では食べないのですか…では性的な「そっちもない!!」」

素晴らしい突っ込みだ…

「とにかく彼を起こしましょう。事情を説明して、彼だけは被害に遭わないようにするのが私達の義務よ。」

確かに、あくまでも目的はあの二人であり、彼は関係ない。

「事情を知らなければ彼は一般人ですよね。不幸な一般人、それで終わってくれると良いのですが…」

「まぁ彼も彼で随分面白そうよ。全て終わったら彼で遊びましょう。」

お嬢様の目がきゅぴーんと光る。子どものようだ…


「がはっ」

「また血を吐いた!?大丈夫、大丈夫なの!?」


これが後にとんでもない事件の引き金になるとは正直私は思ってはいなかった。

というより、後で聞くまで解らなかった。

気絶したんですもの。



‐レナ視点‐

「…ーい、…」

何だ?妙に身体が重い。

まるで重りを乗せられているようだ。

それに顔に何かが触っているようだ。


重かった瞼を無理矢理こじ開けた。


俺は仰向けになっていたようだ。

天井…洋風の、レンガか何かで作られたような天井。かろうじて月の紅い光で解る程度だ。

その天井から視線を下すと、顔が見えた。


紅い目をしているということ以外、全く解らないが。

問題はそこじゃない。

同時に顔に触っていた『何か』の正体の方が問題だった。


槍だ。

真っ黒な槍だ。

その先っちょで俺を突いているのだ。


「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!?」

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!?」


え、何で相手も叫んでるの?

というより、怯えた声だったぞ?

身体の重みが消えた、どうやら声の主が俺に乗っていただけらしい。

で、その声の主はと言うと…


「あ、あああああ、あんた、い、いきなり大声出さないでよぉ~。」

滅茶苦茶震えた声で、俺に何か…十中八九槍だろう…を向けていた。

てかカタカタ音がするぞ、手が震えてるのか?

「お、お前こそ槍を向けるなよ…殺されるかと思ったぞ…」

「え…あ…それもそうね…」

槍が消えると同時に、周りが明るくなった。

灯りが()いた様だ。

同時に、声の主の詳細を知ることが出来た。

水色…チルノとか言うあの妖精よりも明るい水色の髪。

それと対照する、深紅の眼。

少し怖いと思ったが、敵意の眼差しではなかった。

この少女も美少女と言っていいレベルだ。この世界には女性、しかも美少女、美女しか居ないのか?

淡いピンクのドレスに…え…あの背中に付いてるのって…翼?

翼は翼でも天使のそれじゃない、寧ろ逆だ、悪魔の…

「こ、こほん!」

少女が咳払いをする、じろじろ見るのは失礼だったかと後悔を軽くしたが。

「私はレミリア。とりあえず、今から話すことを聞いてくれる?えっと…」

「レナで構わない。宜しくな、レミリア。」

と手を差し出すが、それに驚いたのか…




「ち、近寄るな人間!!」





次の瞬間には、心臓をさっきの槍で貫かれてました。





「え…?」



ねぇ神様。これは余りにも理不尽すぎるでしょう?

ただ自己紹介して、仲良くなるつもりで手を差し出したら死にましたって。

なんか悪いことした、俺?死ななきゃいけないような悪事、働いた?


この思考にかかった時間、たったの0.1秒。

そりゃそうだよ、心臓貫かれたんだよ。

人間、心臓貫かれたら即死だ、知ってるか?


理不尽すぎるからすっごくムカついた。

おい神よぉ、俺がなんかしたのかってんだ!?

なぁ、なんか答えろよ!


と言っても答えが返ってくることもなく。

死ぬ前になんだけどさ、さっきルーミアと戦ってた時になんか声がしたんだよな。

『貴方はまだ死ぬべきじゃない』とかかんとか言ってたような。

え、この為だけに俺はなんやかんやで生きてこられたの?

ちょ、そりゃないぜ。

なぁ神様、さっき暴言吐いたの謝るからさ、もう少しだけ、もう少しだけ俺にその運を分けてくれ。

もしかしたら奇跡とかが起きてさ、何とかなるかもしれないじゃん!

だから頼む、俺を生き返らせて…!!






「はっ!」

あれ?目が覚めたぞ。

なんだ、ずっと寝ていたような感覚が…

あれ、レミリアじゃん。

霊夢と…藍もいる。

「あんたがレナを殺したのね…!!」

「だーかーらー!さっきから言ってるじゃない、確かに私が殺っちゃったんだけど、これには事情があって…」

「一体全体どういう事情があれば人を殺していいという理屈になるのです?そんな馬鹿げた嘘を付かないで下さい。」

「うっ…で、でも…」


というか、俺生きてるのに勝手に殺されても困るんですが。

レミリアは悪くないぞ、悪いのは俺だぞ。

身体動かして無事を伝えたいが、なぜか身体が動かん。ついでに口も動かせない。


「レナだけじゃない、あそこに倒れてるメイド…彼女まで殺しておいて…」

「ち、違う!あれは気絶してるだけで…」

「ピクリとも動かないじゃないですか。あれを殺したと言わず何というのですか?」

「う…こ、こうなったら本当に悪役になってやるわ!お前ら全員黙らせる!!この高貴で純潔な吸血鬼の私…レミリア・スカーレットがねぇ!!」


あぁー、あれ吸血鬼の翼だったのか、納得納得。

って、このままじゃ此処、戦場になりますよね?

動けない俺…終わったな…


「吹き飛べ…グングニル。」

なんか物騒な名前が出てきたぞ。グングニル?RPGでの最強クラスの武器じゃねぇか。

あ…さっきの槍の事か、確かにグングニルは槍だもんな、RPGでも。

「私を怒らせた事…後悔するな?博麗の巫女。」


ってレミリアが言った瞬間、地面が崩れた。

何時からシリアスだと錯覚していた?

一転攻勢とはこのことだよ!

いや一回くらいシリアス伏線張っといてそれをギャグで回収してみたかったんだ、すまない。


次回予告!

崩れる紅魔館!

落ちるレナ!

落ちた先には何が!?

というかなんで生きてたんだレナ!?

真面目に戦っている魔理沙はどうなった!?


というわけで次回

「鳥籠の少女」

お楽しみに!

※次回からシリアスに帰還予定

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