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一夫多妻制の許されたこの社会で俺は銀髪少女に唯一無二の愛を貫く  作者: 東音
第三章 そして幸せな生活が始まる。一方NTR夫婦は…。
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一夫他妻と子供達


 その後、取り巻きの女の子達に愛想を振りまくだけの苦痛な時間に耐え、

 疲れた気持ちで、慶一と共にタワマンのマンションへ帰ると、迎えられたのは、慶一の他の妻二人と子供達だった。


「「あ。けいちゃん。香織さん。お帰りなさ〜い!」」

「パパ〜。おあえり〜。」

「ダダ〜。」

「ア〜ッ?」


「た、ただいま…。」

「おお〜。もも〜♡ハハッ。皆、ただいま!変わりなかったか?」


 私は、おむつやら、おもちゃ、服やらで足の踏み場もないくらい 散らかっているリビングの惨状に引き攣った笑みを浮かべ、


 慶一は、駆け寄って来た子供、白鳥桃姫しらとりももひめ(2才)の頭を撫でてにこやかに二人の妻と他の子供達に応対していた。


「いいなぁ。二人共、飲み会に行けて。

 うちなんか、まだ授乳中だから飲めないから羨ましいにゃ〜。」


 と言ったのは、金髪の元コスプレーヤーで慶一の二人目の妻、白鳥綺羅莉しらとりきらり(22)

 慶一にひっ付いている沙希の母親で、豊満な胸に、二人目の子供、白鳥万里生しらとりまりお(4ヶ月)を抱いている。


「私は早々と卒乳したから、機会があれば飲めるよん♪」


 と言ったのは、黒髪清楚系元アイドルの慶一の三人目の妻、白鳥舞花しらとりまいか(21)。

 伝い歩きをしている白鳥瑠衣司しらとりるいじを支えながら、明るく言った。


「いいな〜。まいまい。」

「エヘヘ。でも、なかなか誘われる機会ないけどね。」

「分かる〜。子供いると、遊び友達と疎遠になるよね〜。自由に飲みに行ける香織さん、羨ましい〜。」

「ね〜。」



 いいなって何?

 子供がいないから自由に飲みに行けていいって、本当に思ってるの?


 私からしたら、あなた達の方がよっぽど…。


 二人の妻、綺羅莉と舞花の発言に遣る瀬無い思いになりながら、私は拳を握り締めた。


「わ、私…。疲れたから自分の部屋に戻ってるわね。」


 ぎこちない笑みを浮かべてその場を離れようとした私に、綺羅莉がキョトンとした顔で聞いてきた。


「あれ?今日は香織さんの食事当番の日でしょ?ご飯作ってくれるんじゃないの?」


「はい?」


 私は思わず聞き返した。

 時計の針は、今、夜の10時を指している。


「き、綺羅莉〜。今日は俺と香織、同窓会に行くから遅くなるって伝えたろ?ご飯はそっちで食べてくれてると思ったよ。」


「え〜。そうなの?帰り遅くなるけど、その後作ってもらえるのかと思ってた。ね、まいまい。」


「うん。無駄に待っちゃったね。」


「そんなの、言わなくても分かるでしょ?子供の寝る時間だって遅くなるし、普通自分達で用意するでしょう?」


 呆れて二人にそう言うと、綺羅莉は大げさにため息をついた。


「はあ〜。香織さん、分かってないね。イマドキの子は結構寝るの遅いんだよ?」

「うん。12時ぐらいに寝る子もいるよ?このぐらい普通だよね?」


「あなた達の普通って…!あなた達の食事当番の時だって、レトルトとか、カップラーメンとかしか出さないし…!!」


「えー、だって、子育てで忙しいし、料理苦手だし。私が作るより、そっちの方が絶対美味しいじゃん。」


「そうだよ〜。うちらのご飯、嫌なら食べなきゃいいじゃん。」


 私が眉間に皺を寄せて責め、二人が膨れっ面で言い返して来たとき、慶一が間に入った。


「ま、まぁまぁ。3人共、落ちつけって。

 今日のところは、俺がご飯買ってくるから綺羅莉、舞花、ちょっと待っててな?」


「お腹空いてるから、けいちゃん、早めにね。私、唐揚げがいい!」

「私、カレー!」


「分かった、分かった。」


 慶一は、綺羅莉と舞花を宥めると、今度は私に向き直った。


「で、香織は、疲れてるだろうから、自分の部屋に行ってていいぞ?後で話聞くから!(今日、頼まれていた日だろ?)」


「…!え、ええ。そうね…。分かったわ。じゃあ、失礼するわ。」


 慶一に声を潜めて囁かれ、二人に対して猛り狂っていた気持ちを無理矢理収め、私は自室に向かった。


「何あれ?香織さん、いつも以上に荒れてない?更年期?」

「感じ悪っ!子供がいない人って、ああやって、正論振りかざすんだよね?」


 背中に投げられる二人の文句は聞かないふりをした。




✽あとがき✽


いつも読んで下さり、ブックマーク、リアクション、ご評価下さり、ありがとうございます!


今後ともどうかよろしくお願いしますm(_ _)m

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― 新着の感想 ―
嫌味に聞こえるだろうけど乳幼児のお世話ってホントに大変なんですよね。 自分の時間が全く取れないのってキッツイんよ。
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