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好きなんだからいいじゃない  作者: 優蘭ミコ
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40.じゃっぱの誘惑

『じゃっぱ』と言うのは津軽弁で捨てちゃう使いようの無い物って言う意味なんですが、それを使って鍋にしちゃう北国の知恵って、凄いと思ません?

え~~~、またまた青森県の話題からスタートしてしまいます。


津軽弁で『じゃっぱ』って言う言葉が有るんですが、なんの事だか分ります?くずとか残り物とか言う意味なんですが、この言葉の付いた食べ物が有るんです。冬場によく食べられる鍋物で『じゃっぱ汁』という物です。青森の冬を代表する魚のたらを使ったお醤油味の鍋なんですが子供の頃、これがあんまり好きじゃなくてですねぇ、夕食のメニューがこれだとこの凄くテンション下がった記憶が有るんですよ。


前述のとおりで『じゃっぱ』って言うのは普通あんまり食べない部分、つまり、魚のあらの部分を具材の中心に使った物で、正直殆ど骨なんですよね。でも、私の父親はこれが大好きで正にしゃぶる様に食べてたのを今でもはっきり覚えています。なんでこんなものが美味しいんだろうって子供心に不思議に思ったものですよ、しかも鍋には『白子』なんてものも入ってまして、見た目がちょっとアレな白いぶよぶよした食感の部位が何で美味しいのって私の頭上にははてなマークが乱舞した物です。


この鍋を一生好きになれないだろうなって私は確信するのでした。


・・・そして時は流れて。


あらから出るお出汁ってなんでこんなに美味しいの、なんて思って私はタラのあらにしゃぶりつきながら感涙の嵐に包まれたりするのですよ。お店で食べるじゃっぱ汁ってあらの部分だけじゃなく身の部分も結構多いからその分食べやすくてって言う事も有るのかも知れませんが私のじゃっぱ汁感は180度回転して大好物になってしまっている訳です。


味覚って変わるんですね、年月を重ねて豊かになった味覚に感謝しかありません。そしてぐなぐな食感が気持ち悪くて食べられなかった白子もお鍋に入れる外、ポン酢と紅葉おろしかなんかで頂くクリーミー感に心躍らせ思わず日本酒呑み過ぎたりなんかしたりする訳です。


大人の味覚、私も進化したんだなって感じさせてくれるのはこう言う物を頂いて美味しいと感じる事で実感する事が出来るんでは無いでしょうか。こういう時ですよね、時の流れに感謝出来るのは。年取るのって意外といいものかも知れませんね。


子供の頃嫌いだったけど今大好きって言うものは沢山あります。例えば山菜で『ミズ』正式名称はウワバミソウって言うらしいんですがこれ、食感が独特で噛んだ瞬間ヌルっとした感じが有るんですよね。それが苦手だったんですが今は特に気になりませんし春から秋(5~10月)にかけての風物詩を感じる事も有ります。フキもあんまり好きじゃなかったけど身欠鰊みがきにしんと一緒に煮た煮物も好きになったなぁ。カキフライも子供の頃はあんま好きじゃなかったけど、今じゃビール持ってこーいみたいな感じですものね。


甘いものや炭水化物に対する好みが強く、苦い味や新しい食材には警戒心を持つ幼児期の味覚を卒業したのはいつ頃なのかな、なんて考えるといい歳になったんだなって時思うと同時に、伸びしろはまだあるぜって新たな思いを馳せてみたりもするのですよ。うん、私ってば可愛い。

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