16.甘いコロッケ・甘くないコロッケ
私が生まれ育った場所だけのお話なのかもしれませんが、コロッケって物凄く甘かったんです。でも、近所のお肉屋さんに有ったんです、甘くなくてじゃがいものお味が豊かで美味しいコロッケが。
私が子供の頃、生まれ育ったところだけの極めてミニマムな世界の話かもしれませんが、コロッケって、甘かったんですよね。ホントにお菓子みたいに甘かったんですよ。正直、ご飯のおかずにはならなかったし子供でありながら甘いものが嫌いで醤油煎餅とかそんなもんばっかし食べてた変わった子供でしたのでこの甘いコロッケと言うのがまぁ、嫌いで々。特に冷凍食品のコロッケにその傾向が高くて、家族皆美味しいと言って食べてたんですが、私は絶対食べませんでした。
コロッケは1917年(大正6年)の東京『長楽軒』のメニューに端を発し、ここのコック阿部清六が関東大震災後の1927年(昭和2年)に立ち上げた精肉店「チョウシ屋」で発売されたのがもとになってるんだそうです。ただ、どうしてコロッケが甘いのかについては全然わかりませんでした。フランスのクロケット (Croquette)なんかがベースになってる筈ですから甘い訳はないんですけどね。子供が食べやすいようにっていう配慮だったって言うのが有力なんですが、私みたいに甘いものが嫌いな子供だっていたのだよ。
ただ、そんな私でも食べられた、いえ、大好きだったコロッケが有るんです。それは近所の『花田精肉店』っていうお店で売ってたコロッケで、それは私が子供の頃にしては珍しく、甘くなかったんです。それどころか、ジャガイモの味がしっかりしてて、挽肉が多めに入ってて、衣がパリパリで、ソースとか何もつけなくてもそのままでも美味しいコロッケでした。
ただ、後日知ったことなんですが、挽肉だと思ってたのは半分くらいジャガイモの皮だったらしいんですね。うわ、騙されたと思ったんですが、その精肉店さん曰く『皮も入れるとジャガイモの味が良くなるんですよ』なんだそうです、そんなもんなんですか、知りませんでした。でも、確かに皮付きのまま揚げたフライドポテトは皮を剝いて揚げたものより美味しいような気がしなくもないですね。ジャガイモの皮は味をアップさせる説は信憑性が有りそうです。
このコロッケ、揚げたても美味しかったんですが、冷えても美味しかったんですよ。買ってきた次の日でも味が落ちることはなくて、流石に衣のサクサク感はなくなっちゃってるんですが、それはそれで味が有るなぁって思えました。次の日版はとんかつソースかけて食べると美味しかったなぁ。
残念ながらこの精肉店は閉店してしまったようで、もう二度と食べることはできなさそうなんですが、私の思い出の中にはしっかりと刻みつけられています。今住んでる場所の近くにも精肉店さんが有って、コロッケも売ってるみたいなんですが、今のところ買って食べてみたことは有りません、一度挑戦してみたいと思いますが、なんか一歩を踏み出せないんですよね。
私に勇気を!!
そうそう、この『花田精肉店』さん、とんかつも美味しかったんですよ。そのお話はまた別の機会にお話しいしたいと思います。甘くないコロッケ、美味しいですよ。




