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好きなんだからいいじゃない  作者: 優蘭ミコ
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110.牡蠣食えば……

さぁ今年もこれのシーズンがやって参りました。技術の進歩で年がら年中食べられるじゃんって言われるかも知れませんが、冬牡蠣は一味違う、生でよし・過熱してよし。今シーズンも堪能したいと思います。

 養殖技術とと冷凍技術と輸入販路の開拓により、俳句では冬の季語の牡蠣は季節を象徴する言葉として使われ、寒さが厳しくなると栄養を蓄えて身が締まり、濃厚な味わいを楽しむことが出来たりなんかしますので季節感を表すのにふさわしいとされておりましたが、この夏の酷暑の間、スーパーのお総菜コーナーを垣間見ると牡蠣フライのパックが鎮座されたいたりするのですよねぇ。人間は季節を克服しつつあるのでしょうか、その代償として温暖化が押し寄せて来てるとしたら、元も子もない様な気がするんですが。


 なんてかたっ苦しいお話はちょっとその辺に蹴り飛ばしておいて、好きですか、牡蠣?好き嫌いがかなり別れる食べ物だと思うんですが、私は牡蠣フライを筆頭に大好きな食べ物の一つです。ちなみに牡蠣フライって日本独特の料理法みたいで、明治時代に西洋料理が日本に広まった際、牡蠣を使ったフライ料理が考案され、当時日本ではフランス料理やイギリス料理などの洋食文化が急速に広がってる真っ最中で、揚げ物やカツレツが人気となった流れで、広島や宮城などで親しまれていた牡蠣を使った揚げ物が誕生し、これが現在の牡蠣フライの起源とされてるんだそうですよ。


 そもそも私、若かりし頃は牡蠣フライってあんまり好きじゃなかったんですよね。その一番の原因はその当時、勤めてた会社で寮生活してた時期が有ってその食堂で出される牡蠣フライがなんか好きになれなかったんですよね。その原因は明白で、牡蠣に対してフライの部分がでかすぎて、ほぼフライフライだって言うのが一番の理由にあげられててって言うか、そもそも寮の食堂で食べるって言う事が殆ど無くて、眼の前に有る某7時から11時まで営業してたお店のお惣菜やお弁当が私の主な栄養源でしたって、今でもその傾向はあんまり変わってませんけどね。各コンビニエンスストアの皆様にここで感謝を申し上げます。


 で、牡蠣フライが好きになったのは完全に大人になったって自負出来る頃で、タルタルやらウスターソースで頂くそれは噛んだ時にじゅわっと湧き出てくる脂の香ばしさと牡蠣の旨みが何とも言えないお味に感じられる様になり、そこにビールやらハイボールやらを組み合わせるともうそれだけで何もいらない、そんな思いにさせてくれました。やっぱり、舌って年を重ねて進化していくもので甘い・イコール美味しいって感覚だけじゃつまらないですものね。


 フライ以外にも勿論生も大好きです。今は亡き私の父はダメみたいでしたね、過去に生牡蠣でやられた事が有ったみたいでそれ以来、食べた事が無いそうですが私は今のところその経験も無く、頂いております。


 加熱調理した牡蠣は夏場でもイケますが生はやっぱり冬ですね。冷凍技術なんたらかんたら言ってみてもやはり地球の季節と言う営みは絶対で、牡蠣(かき)もそれに(あらが)う事など出来ません。冬になれば実がぷっくらとなって、噛んだ時にぱちんと弾けるあの独特の触感に思わず日本酒がなみなみ継がれたお猪口の淵に口をつける回数が次々と重ねられて行きます。もう至福、心はどこかに飛んでっちゃっていますね。


 殻付きならば檸檬を絞ってって言うのがスタンだーとな頂き方なのかも知れませんが私の場合、殻付きは殆ど頂かなくてどちらかと言うと殻無しの物を購入して紅葉おろしで頂くのが好きですね。大根おろしと牡蠣って相性良いですよね、海の物と山の物との出会いは億千万の胸騒ぎ、そんな風に感じたりなんかします。


 勿論、牡蠣鍋も良いですね、あまり煮込んでしまうと実が縮んでしまうので速攻、口の中に放り込んでしまうのですがわざと何粒か残してそのまま煮込んでお出汁を出して、そこにご飯を投入しておじやにして……ああ、なんて上質な旨味なのでしょう。この幸せに浸りながら私の予は更けていくのです。


 さて、今年も牡蠣のシーズンイン。今シーズンはどうやって頂いてやろうかと虎視眈々《こしたんたん》、色んな事を考えています。しっかりと美味しい牡蠣を堪能したいと思います。

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