お赤飯
家では、どんな感じだったのでしょうか。
家に帰ると、いい匂いがした。
リビングから、委員会で遅くなるので帰らせたさいかと、ママがしゃべってる。
「ただいまー!」
リビングに駆け込むと、
「おかえり」
と、ママが笑った。
「ねえ、ゆいか、きいた?さいかが遅咲きブレイクだって。ブレイクよ、ブレイク。すごいわあ。実は、バラエティー番組のオファーがきてるのよ。だから今日は、お赤飯!」
バラエティー番組、、、
「ふーん、そうなんだー」
私はそっけなくそういうと、箸とナプキンを出した。
いつもならこのままおやつを食べながら三人でおしゃべりするとこだけど、今はそんな気分じゃなかった。
「じゃあ、私部屋いくね。」
そう言って、部屋に駆け込んだ。
遅咲きブレイク、バラエティーのオファー、、、全部、私には遠い話だった。
「なんで、なんでさいかだけ、、、」
そうつぶやくと、涙があふれだしてきた。
ベットに突っ伏して、声を押し殺して泣いた。
泣いて、泣いて、泣いて、、、でも、ママは来なかった。
その日はそのまま寝て、夜中に起きると、横におにぎりとお茶が置いてあった。
電気をつけてそれを食べ、そのままぐっすりと寝た。
第四話です。ありがとうございました。