表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
初心者うさみの冒険  作者: ほすてふ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

59/71

stage.8 星光竜の棲家 その4

9/17 ルビを訂正

9/18 子小回り→小回り

 真ドラゴンを攻略するにあたり、障害は大きく分けて三つある。

 ひとつは肉弾攻撃および追随する衝撃波。

 主に尻尾と翼。接近すると鋭い爪の生えた前足や牙の生えた口による噛みつきなどもある。

 これだけであれば真ドラゴンの動きを注意していれば身体能力で対応できる。一度動きだせば速度も正確さもあるがサイズの差ありすぎて小回りがきかない。

 いままでの敵の延長で対応できるため、脅威度はやや低い。

 二つ目は星ピンクビーム。

 ごんぶとい光線状ピンク色の光が口から放たれる。周囲をとりまく星型のエフェクトにあたっても死んでしまう。ついでに掃射できる。照射時間は今のところ最大3秒ほど。一度放つと60秒ほど使用できないようだ。

 これも、予備動作がある上、始点が口であり、掃射されるといっても頭ごと動くのでそこまで早くない。

 よって単発で放たれるのであれば身体能力で対応できる。

 三つ目が魔法。

 地水火風に光闇雷氷と多彩な属性が確認されており、同じ属性でも射出型、壁型などパターンも豊富。

 これが厄介なのは起点が単一ではないことだ。

 うさみの頭上であったり進行方向であったり背後であったりから放たれる。

 さらにその範囲。

 壁はそのまま障害として機能するし火系や氷系は残滓にあたっても死ぬし単純に射出される数が多かったり着弾地点でさく裂して広範囲に殺傷力がばらまかれたりもする。

 さらにはインターバル無しに次々と放たれる。

 魔力感知・危険感知を駆使して反応しその範囲を抜け出ようとすると、狙ったように前二つの攻撃方法を含む追撃が飛んでくる、というか完全に狙われている。

 行動を誘導されているので、生死は相手の掌の上。


 まとめると。

 これら三つの範囲攻撃の連携によって逃げ道を空間的に潰されてやられる。

 中でも主軸は魔法。

 その魔法はいろいろある。


 雑なまとめだが、魔法の攻略が鍵であるということがわかる。

 なのでうさみは現在、魔法をどう攻略するかという視点で検討を進めていた。

 その為の手順として魔法の性質をよりよく知ることが必要だ。

 そしてさらにその為に、思いつきを魔法で試してみることと、真ドラゴンの魔法を観察することの二つを進めていた。

 思いつきのひとつめは分身の術。というか光遁の術とでもいうべきか。ニンジャニンジャ。

 光を魔法で操ることができるのであれば、うさみの好きな映像を相手に見せることができるはず。

 最初変わり身の術を思いついたところから紆余曲折の末たどり着いたこの技は、結論からいうと通用しなかった。

 影を付けるのを忘れていたのだ。

 しかしこのとき、想定外の事態を引きだすことに成功した。


『影がないな』


 ええええええええええ(キャアアアアアアアア)えええええ(シャベッタ)えええええ(アアアアア)えええ(アアア)!?

 この時うさみは、ゴリラがしゃべった時と同じくらい驚いた。

 ゴリラもといアン先生との出会いは単に普通はしゃべらないはずのものがしゃべった以上の驚きの要因があったわけだが、それと同じくらいである。

 驚きすぎてうっかり尻尾の攻撃を避けきれなかったほどだ。

 というのもこの声は、空気を伝わる音ではなく直接脳内に語りかけてきたものであったのだ。にもかかわらず声が目の前の真ドラゴンのものであると理解できたのだ。

 理解できたのが理解できず大混乱である。

 さらにはその内容が、今試した新魔法の欠点を指摘してくれるものだったのである。

 なんでやねん。

 うさみは死にながらツッコミを入れた。


 光魔法で影を投射するのがちょっと難しかったため、闇魔法を重ねることで影を作った再チャレンジでも、やはり通用せずアドバイスをいただけた。ええ。


 なんだかわからないが協力的な真ドラゴンに、ダメもとで雷魔法の使い方を尋ねてみたら、見本を見せてくれた。

 同様に氷魔法もだ。

 魔力の動きを観察して再現する形で練習したおかげで、うさみは新たな属性魔法を修得することができた。

 肝は複数の属性の使い方だった。組み合わせ方にクセがあるが、二つの属性を合わせることで新たな属性を生み出せるようで、一度そうやって生み出してしまえば、次からは直接の属性を使えるようになった。

 雷も氷も自分で使えるようになり、コントロール魔法で練習する際に出す球が増えた。


 そうして研究を進めていくうちに、一つの天井に突き当たる。

 魔力の量と出力である。

 真ドラゴンの魔力は、魔力知覚で見る限り、無尽蔵とすらいえる恐るべき物量に見えた。

 比較してうさみはおそらく百分の一もない。

 この差は絶対的といってもよい。魔法で魔法に対応するとして、同規模の魔法で対抗していくのは不可能だ。

 であればどうにか最小限の力でさばかなければならない。

 そういった技術はどう考えても熟練の技とか職人芸とかそういった部類のジャンルである。簡単に身に着けられるものではない。

 しかしうさみには他にどうにかする方法を見いだせない。

 一つ一つ研究して攻略する。

 つまりは実戦あるのみ。

 思いついたら試してみる。

 つまりは実践あるのみ。


 こうしてうさみは真ドラゴンの助言を受けて新技を磨きつつ、その裏で放たれる魔法を観察分析し、攻略法をこつこつと練っていくのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

初心者うさみシリーズ新作はじめました。
うさみすぴんなうとAW
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ