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12月5日 習慣

「ふぅ…こんなところかな?」


昼下がり、屋敷を隅々まで掃除し終えたユウが一息つきます。動きやすい服装の少女は、中性的な顔立ちと短い黒髪のせいか少年のように見えます。


「今日も掃除してたの?」


「まぁね。習慣ってやつかな?ずっと毎日掃除してたから、しないと落ち着かなくて」


道具を片づけ始める少女を横目に黒猫は


「ふぅん…」


と、興味なさげに返して昼寝の体勢に入ります。しばらく無言の時間が続いて、部屋には掃除道具を片づける物音だけが響きます。


「暇ー…」


片づけが終わった頃、黒猫が口を開きます。


「なら、キミも掃除してみる?」


「遠慮しとく。猫の手は忙しいときにしか貸さないって決めてるから」


「ふぅん…じゃあ、忙しかったら手伝ってくれるの?」


「それはその時に考えるよ」


黒猫はそれだけ言って、毛繕いを始めます。ユウはまた何か言おうと口を開きかけましたが、何も言いませんでした。ユウと黒猫が出会ったのは最近でしたが、黒猫が毛繕いしているときは人の話を全く聞かないと知っていたからです。






日が暮れて、部屋が薄暗くなってきた頃。


「暗くなってきたね。そろそろ、夕飯の準備した方がいいんじゃない?」


黒猫が話しかけますが、ユウは壁にもたれて座ったまま動きません。


「ありゃ…寝てる?」


肉球でつついてみますが、起きる様子はありません。


「大丈夫なのかな?昨日も食べてずに寝てた気がするんだけど…」


たしたしたしたし…


「ぅー…ん…」


少し動くものの、全く起きる気配はありません。なにか夢を見ているのか、どこか幸せそうな顔で熟睡しています。


「…だめだこりゃ。ま、いっか。私もお腹は空いてないし」


黒猫は起こすことをあきらめて、幸せそうに眠るユウのお腹に乗って眠りにつきました。

ひとまず、連続投稿は2話だけです。出来るだけ早く、他の方とコラボレーションできそうな風にしたいです…。

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