レジ打ちは座ってすれば良いよね(北欧のスーパーで見た光景)
古い記憶なのでどこの都市だったか忘れてしまったけれど、1990年に北欧で立ち寄ったスーパーのレジ店員は椅子に座っていた。
レジカウンターはベルトコンベアになっていて、カウンターの端で客が買い物かごの中の商品を一点カウンターに乗せると、店員が足元のスイッチを踏み、コンベアが動いて商品が店員の前に移動する。店員はそれを持ち上げてレジを打ち、カウンターに商品を戻す。
再度足元のスイッチを踏むと会計済みの商品が客と逆側のカウンターの端へ移動し、前の商品のレジを打っている間に客がカウンターに乗せていた次の商品が店員の前にくる。
を繰り返して、全部の商品をカウンターに置き終わった客は代金を払って、カウンターの反対側の柵で塞き止められていた商品をマイバッグに入れる。マイバッグがなければレジの店員に言ってバッグを買う。
エコバッグだのマイバッグだのという言葉も聞いた事がなかった時代。ショップバッグを買わなければいけない事もびっくりしたけれど、レジ係が座っているのを見て素晴らしいと思った。
あれなら骨折して足にギプスをつけていても働ける。両足が動かない人だって、ベルトコンベアのスイッチを手元で操作できるようにすれば大丈夫。
日本でもこうすればいいのに、という思いが強かった私は、SNSでスーパーのレジに椅子を置くとか、置かないとかの論争を見る度に、今頃になってやっと議論の段階かとあきれる。
残念ながら、他人がちょっとでも楽をしたり、得をしたりしているように見えると文句を言う人達がいるらしい。
今は自分に恩恵がなくても、いつか自分の得になる番が回ってくるかもしれないのに。