表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/16

……マ……チ……ビ……ト……

来ない。

あれから何本電車を待ってもアキラちゃんは来ない。

日中、たまに電車から降りて来た人へ行動範囲の許す限り付きまとい何度も挨拶をする。


来ない。

駅員に付きまとい同じ挨拶を何度も何度もくりかえす。

自分が何をしているのかどんどんと分からなくなってきた……


『……シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ……』

「……お姉さん……」

『……シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ……』

「……お姉さん!……」

『……シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ……』

「お姉さん!!」

『……シネ……アキラちゃん?』


約束したよね?

どうして来なかったの?

やっぱりワタシなんてどうでもよいの?

シネ……アキラちゃんなんてシネシネシネ……

言葉が口から出ない分、目に力を込めて怨みをアキラちゃんへぶつける。


「…晶…今のお姉さんへ近づく事は危険…悪霊になりつつある…」

「黒井さん。大丈夫です! 僕がお姉さんを悪霊になんてさせません!」

「晶。『僕』じゃなくて『俺ら』がだ!」

「お姉さんが見えないくせに格好付けているんじゃないわよ!」

「目がぁー!」


大きな少年が駅舎の床を転げ回った。

彼が元々居た場所にはピースサインを水平よりやや上方へ右腕を伸ばした健康的美少女。

ワタシとアキラちゃんの間へ立ち塞がるゴスロリ娘。

四人とも来てくれた。

それとも今までワタシを『のけもの』にして四人で楽しんでいた?

この四人もあの四人と同じだ。

実際ワタシは『お姉さん』と呼ばれていてワタシの名前を四人の口から聞かない。

そう思うとフツフツと黒い感情が腹の底から湧き上がる。

あれ?

ワタシの名前は?

あの四人?

大事な事だと直感していても思い出せない。

ずっと同じ所をグルグル回っている気がしても自分で抜け出せない。

気付くとスタート地点へ戻ってしまう迷宮のようだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] これは危険な予感が。 悪感情は物を見えなくする?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ